愚者の街
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主人公の村岡洋は23歳の青年。 社長の高成を殺した真犯人を、 高成を殺したと思われて逮捕された田沢の甥である広司とともに追う・・・というお話。 主人公の村岡洋は、大変に魅力的な青年です。 文中で語られていますが、 若いくせにひどく老成していて、良い車に乗るという以外に 殆ど欲望というものがありません。 しかも、北方ハードボイルド作品には珍しく、 「飛竜拳」という必殺技を使う青年です。勿論、凄腕。 死んだ社長の仇討ちという目的のお話だからムチャクチャ面白いのに、 この作品は終盤にとんでもない大どんでん返しが待っています。 詳細は伏せるけど、 要は村岡洋・田沢広司、この二人が途轍もない甘ちゃんだったということ。 北方謙三氏の作品の主役とは思えないほどに大甘ちゃんで、 終盤、(うっそおおおお!?)と唸ってしまった。 物語は面白いし、 「老犬トレー」の高樹警部も出てくるんだけど(高樹警部も二人の甘々ぶりに驚いてた)、 とにかく終盤で腰砕けになるほど悲しい作品だということは疑いないです。 | ||||
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無駄なものを削ぎ落とした語り口がいい。暴力の応酬。消される弱者。殺伐とした空気が消え去った後に、ほのかな余韻が現れて消える。登場人物は多くを語らないが、彼らの所有する車や小物が持ち主を映し出す。23歳の村岡洋は、高成という男の運転手をしている。高成の好きなもの。黒のメルセデス560。モーツアルトのピアノ・コンツェルト(21番)。オタール・XO。村岡の好きなもの。ランチア・スコーピオン。エヴァン・ウイリアムズ。外国旅行のことを書いた本。村岡は、雇い主の高成のことを嫌いではなかった。新年早々、その高成が殺された。犯人として、高成の商売敵が挙げられた。すべてがうまく嵌まりすぎている、どこかおかしいと感じた村岡は、独自に真犯人を探し始めた。人間は金のために動いているようで、じつは自分のために動いている。自分のために生きているようで、ほんとうは他人のために生きている。そんなことを読後ふと思った。 | ||||
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無駄なものを削ぎ落とした語り口がいい。暴力の応酬。消される弱者。殺伐とした空気が消え去った後に、ほのかな余韻が現れて消える。登場人物は多くを語らないが、彼らの所有する車や小物が持ち主を映し出す。 23歳の村岡洋は、高成という男の運転手をしている。 高成の好きなもの。黒のメルセデス560。モーツアルトのピアノ・コンツェルト(21番)。オタール・XO。 村岡の好きなもの。ランチア・スコーピオン。エヴァン・ウイリアムズ。外国旅行のことを書いた本。 村岡は、雇い主の高成のことを嫌いではなかった。新年早々、その高成が殺された。犯人として、高成の商売敵が挙げられた。すべてがうまく嵌まりすぎている、どこかおかしいと感じた村岡は、独自に真犯人を探し始めた。 人間は金のために動いているようで、じつは自分のために動いている。自分のために生きているようで、ほんとうは他人のために生きている。そんなことを読後ふと思った。 | ||||
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