特急「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」での殺人
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戦前の軍部の愚かさを描き、その中で自分の信念を貫いた祖父の真実が、攻撃され側によって明らかになった。 物足りなかったのは、状況説明が中心で、どのように反抗が行われたのかが解き明かされなかった点だ。 | ||||
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「そして、孫たちよ」と。 自分の祖父は、戦争で許されない罪を犯したのか。真実を恐れながらも、知らなければならない、と決意する人がいる。三杉克郎、42才。その真実がどんなに恐ろしいものでも、自分の手で全てを明らかにするしかないと、彼は勇気を奮い起こして行動する。 しかし、彼の行動を、暴力で封じようとする者たちがいる。 この者たち自身も、実は「戦争を知らない子どもたち」そして「孫たち」です。ですが彼らは、 「あの戦争は正しかった」という、父たちの、祖父たちの「執念(怨念)」を受け継いで、それを自分たちの「正義」として突き進む。刃向かう者は暴力で制圧する。というより「刃向かわれた」と彼らが認識すれば、直ちに「警告(脅迫)」を発し、それに従わない者には「暴力」を発動する。 しかもそれを「正義の制裁」と信じて、「刃向かう者」を黙らせようとする彼らを、西村先生は一喝する。 「君たちが黙れ。黙って引き下がれ。それ以上は許さない。」 一方、真実を知ろうとする、勇気ある三杉克郎には、西村先生は優しい。 「この人は、感情が素直に出てしまう人なのだ」と、十津川警部に言わせる。素直で、勇敢で、平和を尊ぶ心の若者を、西村先生自身が慈しんでいる気持ちが伝わってくる、と思います。 とはいえ、三杉のような若者たちが「素直であるからこそ、ひ弱で考えが甘く、頼りなく、危なっかしい」ということも、西村先生は思っている。これは今までも、西村先生がずっと言ってきたことなのですが… それでも、心配だけど、この若者たちに未来を託すしかない、と、西村先生はある意味「覚悟」しておられたようです。 そして、託すからには、自分の命が終わる前に、できるだけのことはしておかなければいけないと思っていた。だから、言うべきことは全部言っておこうと思った。 そのために「作品」を使った。特に、コロナが来てからは、毎回、毎回、これが最後になるかも知れないと思って書いておられたのではないか。 この作品「志国土佐」は、西村先生の最後の作品にはなりませんでした。でも、最後でも悔いのないようにと思って書かれた作品だと思います。 | ||||
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