袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる
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想像以上にぶっ飛んだ特殊設定で「これってあり?」と唸りたくなりました。込み入った謎と論理的な答えを探すことに凝り固まっている頭をコツンとやられたような気分です。クローズドサークルの新しい可能性を感じました。ラストの謎の解決も良かったです。 | ||||
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まずクローズドサークルの発生・解除条件が非常にユニークで、この時点でつかみはOK。 さまざまな事件に直面し、探偵役のキャラクターとともに解決していくのですが、これまでのエピソードすらも伏線になっている構成は見事で、ラストの真相には思わず声が出ました。あらためて前の方を読み直して納得。とても面白く読むことができました! 前作も拝読しましたが、世界観を終盤で逆転・転換させることに長けている作者さんだと感じましたので、次作品も大いに期待しています。 | ||||
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ステリーに「クローズドサークル」という用語があります。文字通り閉ざされた空間のことで、よく「密室」などと訳されますが、もう少し意味が広い。本書の著者の挙げる例でいえば嵐や雪で下山できなくなった山荘、台風で船が出せなくなった孤島、失踪する電車内など、何らかの原因で外界と完全に遮断された(もしくは遮断されたようにみえる)空間のことをいいます。そしてこの閉ざされた空間の中で事件(大抵は殺人事件)が起きます。そうなると、その空間の中に閉じ込められていた何人かのひとりが必ず犯人ということになります。そこで...ということになるのですが、ここで問題があります。というのも200年近いミステリーの歴史の中で密室のトリックというのはもうすでに出尽くしてしまった感があるからです。 そこで出てきたのが、このクローズドサークルそのものをいろいろといじってしまおうという試みでした。ミステリーファンなら好き嫌いはともかくとして今村昌弘氏の鮎川哲也賞受賞作『屍人荘の殺人』を覚えていらっしゃると思います。ある人工ウィルスに感染することでゾンビと化してしまった群衆に屋敷が取り囲まれてしまうという設定です。この設定自体が殺人の道具にも使われたりもするのですが、とにかく本格ミステリーとしてはルール違反だとしても、「このウィルスは誰が何の目的で作ったのか」とか「その秘密研究機関は他にどんなことをやっていたのか」というふうに、横紙破りながら作品がミステリー領域を超えて広がって行く訳です。 本書もクローズドサークルそのものをいじった小説です。主人公である袋小路鍵人は昭和期に活躍したある有名探偵の曾孫にあたり、その名探偵が唯一解決できなかった密室殺人事件の呪いを受け、犯行現場に自分が犯人と同一空間にいた場合、その一連の空間が絶対に出入り不可能なクローズドサークルとなって内部の人間は閉じ込められてしまうという設定です。出入りができなくなるだけではなく、携帯も圏外になって使用不可能なら、固定電話も何故か繋がらなくなります。作者にとって都合がいいのはこれは一種の超常現象ですから、密室を作るための特別な状況設定やトリックは必要ない訳です。もうひとつこの呪いを解くというオカルト的な方向性も持たすことができるのです。 ミステリーファンにとってはゲテモノに見えるかも知れませんが、これはこれで楽しんで読めます。最後のどんでん返しにはちょっと無理があるようにも思えましたが...。この作品は宝島社の依頼により書き下ろされたものですが、終わり方をみても、どうも続編が書かれそうであることが暗示されています。次回作の設定には少々苦労するのではないかと思いますが、どんなものが出てくるか楽しみにしていたいと思います。 | ||||
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【俺たちは、あの人に呪われてるんだ。 あの人の、クローズドサークルへの未練に】 事件現場に立ち入るとその空間を強制的に【クローズドサークル】にしてしまう呪いを持ったDK・鍵人と真相究明する驚異的な推理力を持つ美少女・時任によるバディが活躍する学園ミステリ。 まるでどこぞのコナンくんみたいに事件ホイホイな感じで次々と学校で事件が起こり、出られない空間が形成、取り残された人たちの中から犯人を見つけだす。 限られた情報で真実を見つけ出す時任の推理力の面白さや思春期特有の感情の繊細な揺れ方が魅力的で、特に最後の衝撃的な事実には頭が混乱し、前の章を何回も読み返してやっと整理がつく複雑さもよかった。 | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります タイトルをはじめ,カバー絵や帯から,ユーモアミステリの類と思っていたのですが, 探偵役の少女に重い背景があるなど,想像をしていたものとは少し違っていた印象です. また,そのあたりが回収される終盤の流れには,確かにやられた感がありましたが, そのために安易に死を使っているようにも見え,あまりしっくりとは来ませんでした. 校内で事件が多発していながら,その後の様子に触れられないことにも違和感があり, さらに身も蓋もない言い方をしてしまえば,動機が稚拙すぎてしらけてしまうことも…. 作品自体の仕掛けは面白かったですが,キャラクタや演出などにもうひと捻りがほしく, それまでの謎解きも含め,結末ありきの部品のようで,物足りなさが残ってしまいました. | ||||
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