聖ペテロの雪
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種別
長編
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評判
聖ペテロの雪の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
聖ペテロの雪の総合評価:
9.20/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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あまり期待していませんでしたが、予想に反してとてもおもしろかったです。
読書中にイメージできる作家は、物語や展開は別物ですが、カフカや安部公房、
ブッツァーティ、カルヴィーノ、ボルヘスといった幻想や奇譚を得意とする作家たちです。
解説には類似性のある作品としてディックの高い城の男もあげられていました。
簡単なあらすじとしては、病院で目覚めた患者が、自分が運びこまれた経緯について
医師との話の食い違いから記憶を辿るというもので、不思議な村に仕事でやってきて
くせのある人たちと奇妙な会話ややり取りから物語は怪しげな気配へと進んでいきます。
わけのわからない長広舌の会話は不思議と楽しく、
雪に埋もれた寒村の描写や薄暗い部屋や建物の内装の雰囲気も素晴らしかったです。
歴史や宗教が物語に絡んでくる部分はあるものの、
衒学的すぎて私のような一般読者が振り落とされてしまう、というようなこともなく、
夢中になるほどひきつけられてしまいました。
夢かうつつかわからぬ記憶と現実を行き来し、一人称「わたし」が語る文体は
非常に読みやすく、リズム感もいいのでぐいぐい読み進めていけます。
謎が多いままで、このままではページ数が足りないんじゃないかと思いながらの
終盤に向けて怒涛の展開は強引にも感じるのですが、とてもおもしろかったです。
他のペルッツ作品もぜひ読もうと思える魅力的な読書体験でした。