ヘルメスの相続
- クライムサスペンス (51)
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(小説のレビューを初めて書きます。乱文ご容赦ください。) 経済小説であるが、金融関係の知識がなくても容易に読めるので万人におすすめしたい。 推理小説や刑事ものの小説が好きであれば特に、満足できると思う。 徐々に引き込まれていくけれども、一気に読み進めるのではなく、じっくりと、 時には前のページにさかのぼって確認したりしながら、読みたい1冊。 主人公の会計士・岸が、いやいやながらも引き受けた事件をしかたなく、解決するつもりだったのが、 だんだんと本気になって、全力で、事件を解決していくのがかっこいい。 読み進めていくと、偶然にしては作為的すぎると思うような事柄が多数発覚する。 でも、そこで読む手を止めてはいけない。 クライマックスにかけて、全ての偶然は、そうでないといけなかったと納得できる必然だったことがわかる。 終戦から70年経った現代の事件が、終戦直後の混乱期の事件と結びつく。 両方の事件に関わった者が存在するという意味ではまだ70年ともいえるし、 証拠がほとんどなくなってしまったという意味では、もう70年ともいえる長さの時間である。 だからこそあり得た結論であり、このタイミングを選んだこと、 それに加えて、登場人物の紹介に網羅性がないのも、時間軸や場面の移り変わりが整然としていないのも、 作者の高等なテクニックで、ただ感服してしまう。 なお、相続やマネーロンダリングも、もちろんフィクションではあるのだけれども、 有名な事件をモチーフにしていて、興味深かった。 レビューを書きながらも何度も読み返したくなるほど、よく作りこまれた小説です。 googleマップやストリートビューを見ながら読むのもおすすめです。 | ||||
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我々 金融やら税務やらの素人からすると 確かに入口は狭いのかもしれませんが 少々 考え込みながら いや 我慢しながらこの物語に入り込むと 突然 先へ先へと引きづり込まれてることに気付きます。 そして この第2作ヘルメスの後で第1作のマモンへと。。。の方が 我々 素人には理解しやすいのかもしれません。 ミステリーでもあり サスペンスでもあり 推理でもあり アクションでもあり それでいて 恋愛でもありな。。。 私の中では その物語の中に わずか一行でも男女間の心の動きがあったならば それはやはり恋愛小説の括りの中で進行してしまいますので 恋愛小説とも思いたいわけですが。。。 いずれにせよ 文句なく面白い! 是非 一読を!! そして これは間違いなく 3部作以上の匂いが漂っておりますので 次作への期待を込めながら。。。 | ||||
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前作「マモンの審判」に続く岸一真シリーズの第二弾。 前作では精緻な金融トリックの仕掛けと謎解きに抜群の冴えをみせたが、本作ではより重厚で奥行きのある人間ドラマの描写が際立つ作品となっている。 勿論、前作同様複雑な名義株の持ち合いを利用して巧妙に仕組まれた経済犯罪や、カジノを舞台としたマネロンなど筆者お得意の経済トリックは本作でも健在だが、それ以上に、三組の親子が織り成す戦後70年に渡る過酷で壮絶な人間模様が印象に残った。 複雑に入り組んだ物語を主人公の視点で徐々に解明していくくだりも前作同様読み応えは充分。 個人的には専門的な作りでやや玄人目線寄りの一作目より、感動的かつじっくりと読ませる本作のほうがより一層心にぐっとくるものがあった。 そしてラストで暗示される四組目の父娘の新たな物語が次回作の序章を予感させる。 是非次回作をと願わずにはいられない。 | ||||
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最初は、終戦後のGHQ、財閥解体など戦後の敗戦処理と旧華族・旧財閥などの難しいストーリーかと思いきや、謎の焼死現場から徐々にその真相を解明していくワクワク感がたまらない。また、アメリカ人女性、レイラの行方不明になった恋人探しという依頼から、主人公の岸一真が徐々に隠されたトリックに引き込まれていく変わり様が大変おもしろい。そして金融業界に携わっている者にとっては、名義株や自社株の評価額、相続に関わる人物家系図など、実際の仕事の現場とクローズアップして来てとても興味深い。最後に、男女の将来を引き裂いたのも、また、復員した者を最後に突き動かしたものも、戦争という平和な現代ではなかなか理解し難い出来事の上に、今回の税金逃れやマネーロンダリング、乗っ取りなどのストーリーが憎いほど絶妙に乗っかっているところが実に巧妙であり、あらためて戦争についても考えせられた一冊となった。 | ||||
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