アラーム！
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 | 1987年03月01日 アラーム! (創元推理文庫) 夫が死んだ。里帰りから戻ったエリアーヌを待っていたのは、そんな思いがけない知らせだった。骨折で入院していた夫は、退院直前に容体が急変、死亡したのだという。あんなに元気なひとだったのに。手違いから遺体が勝手に火葬されてしまったというのも釈然としない。同様に感じた友人たちは調査に乗り出してくれたが…。鬼才の最新サスペンス。(「BOOK」データベースより) |
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アラーム！の総合評価:
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| 初めて読んだのは三十年以上前です。あまりの絶望的な結末に、夢でうなされた記憶があります。処分してしまったのですが、懐かしくて再び購入しました。広くいえばミステリーですが、厳密にはSFに該当すると思います。嫌な読後感を味わいたい方にお勧めです。 | ||||
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| アルレーの作品はどれも一晩で読める薄さで、しかもノンストップでサスペンスが盛り上がりますから、読むのを中断してはいけません。「アラーム！」も例外ではなく、最初から不可解な謎が呈示され、陰謀の匂いのする意外な展開でぐいぐい引き込まれます。場面がめまぐるしく変わり、屋敷や船の中で少人数の登場人物を操るのが得意なアルレーらしからぬスケールの大きさを感じさせます。中心となる謎は、ミステリーを読み慣れた読者なら簡単に見破るかもしれません。そういう読者もアルレーの描写の的確さ、はしばしに見られる心憎い比喩の数々はきっと楽しめるでしょう。テレビの深夜枠で拾い物のパニック映画に出会ったような読後感でした。 | ||||
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