ジュリアとバズーカ
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短編集
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評判
ジュリアとバズーカの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
ジュリアとバズーカの総合評価:
8.50/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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数々の短編は、今まで読んだ三冊と比べて、鬱と神経症と薬物・恋愛依存の影響が感じられる内容だった。
「アサイラム・ピース」はサナトリウムにいる人々を描いているが、苦しみにも世の中から隔離された「諦め」がある。ある意味単調。
本作品集は、人間社会とカヴァンとの摩擦が様々に痛々しく表現されている。が、精神疾患患者特有のうんざりな支離滅裂やそれに付随する周りの世知辛い手垢の着いた苦労はこれっぽっちもない。カヴァンは小説家として、苦悩する自分に「美しく」対峙していた。
解説によると、カヴァンは最後まで、たんなるヘロイン依存という色眼鏡で作品を見られるのを嫌い、小説として成立する作品を書くのに必死だったという。その筈、自意識過剰・病的を凌駕して、どの作品にも凄味のある芸術的昇華があり、締めくくりも鮮やかで胸に迫る美しさがある。これは、滅多にない精度の孤高の美意識・表現力である。
しかし、訳者による解説では、カヴァンを冷静に分析していて、目から鱗。自分はなんて妙な思い入れを生じさせながら感動して読んでいたかと恥じ入る部分もある事も書いておく。それ程、心が騒ぐ作家なのだ。