紳堂助教授の帝都怪異考 三 狐猫篇
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シリーズ3巻目。前巻「才媛篇」に続いて、サブタイトルは「狐猫篇」。収録作4編中3編は狐憑きだったりお稲荷さんだったりで狐メインのエピソード、残る1編が猫版妖怪大戦争といった内容なので、こちらはなるほど納得のサブタイトル。 全4編からなる連作短編のスタイルは前巻までと同様ながら、本巻ではそれぞれのエピソード間に関連があり、全体を通して大きなストーリーを形成しているという趣向。 もう一つ、読んでみて驚いたのは紳堂助教授が至極まっとうに怪異の調査と解決にあたっており、想定外の事態に時に困惑し、時に苦戦を強いられるといった調子で物語に緩急をつけているのであります。前巻まではこの人、完璧超人過ぎて圧倒的実力差による力押しの決着になりがち。それに加えて、前巻では4編中2編までがオカルト要素がまったくないという構成でして、流行りのライトなミステリに舵を切ったかと邪推していたのですが、ここのきて前2冊とは見違えるような面白さでゴーストハンター物をやっているんだから。 どうして、最初からこの路線でやらなかったんだ! いや、この場合は3巻まで書いたからこそのスキルアップと判断したらよろしいでしょうか。本書は登場人物たちにいちゃいちゃさせているだけのお話では決してありません。シリーズ中で最も物語に引き込まれる一冊でした。 一巻から「この人たち、物語に出てくる意味があるの?」と読者に疑問を抱かせながら引っ張ってきた美作中尉と従妹の関係にいちおうの決着をつけてみせた1話、狐の若殿と人間の少女の淡いロマンスを切なく描く2話とシリアスなお話が続いた後で、猫メインの3話では東西の猫妖怪が集まって帝都で決戦してしまうという、なんとも痛快なはっちゃけぶり。直立歩行をして長靴をはいて現れる猫がどうみても「東映動画」だったりするのも楽しい。いったい、読者は何を読まされたんだ? 4話では紳堂と拮抗する魔道の使い手である「魔女」がそれまでの事件の黒幕として登場。それまでは面白がって首を突っ込んでいるだけにしか見えなかった紳堂の立ち位置を明らかにする意味で、二人の対決は見ごたえがあったのですが、難をいえばその解決……そんなのはあり? 当事者にとっては屈辱かもしれないですが、(読者を含めた)傍観者からは見逃したようにしか思えず、放っておいたら「魔女」はまた似たような悪事を繰り返すのではないでしょうか? 全体にストーリーテリングがよかっただけに最後の最後でもやもやの残る読後感となってしまったのはまことに残念。 シリーズは3巻をもって打ち切りのようで、以後、続編などは発表されていない模様。 結局、紳堂と助手のアキヲが知り合うことになった馴れ初めや、アキヲに男装をさせている理由、そもそも紳堂が若くしてどうして魔道に精通しているのかといった出自なんかはまったく説明がないまま、設定だけで終わってしまったようであります。そこらへんはやっぱり最初に書いておいてほしかった…… | ||||
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帝都、狐猫、好みの単語を見れば、購入意欲がわきます。一気読みできます。 | ||||
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暇つぶしくらいの軽い気持ちで読み始めたが 割と好きで読み続けている作品 | ||||
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