紳堂助教授の帝都怪異考 二 才媛篇
- 怪異 (278)
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シリーズ2巻目。全4話収録で、サブタイトルは「才媛篇」。才媛って……? 著者自身、「全編を通じて才媛が登場しているのが筋というものですが、果たしてどうでしょう」と素直な不安を洩らしているのですが、もしかして編集部が勝手にタイトルをつけてしまったといった事情があったのでしょうか? 確かに各エピソードにゲストで若い女性が登場するものの、物語を引っ張るような大きな扱いだったかとなると疑問が残るところ。強いていえば2話のしたたかなメイドさんが存在感があったかな…… それはさておき、大正年間の東京を舞台にしたゴーストハンター小説の続編として発表された本書。 ところがどっこい、1話はキャラクター同士のコント的な日常で引っ張って、最後にとってつけたように誘拐事件が起きる程度、2話は資産家の邸宅で起こった殺害予告事件の顛末(タイトルでほとんどタネを明かしています)で、どちらもオカルト要素はまったくなし。もしや1巻目の反響を見て、2巻目にしてゴーストハンター路線をやめて、当時流行りのライトなミステリの路線に大胆に転向しちゃったの? 3話は怪異こそ登場するものの、対決はせず、怪奇を楽しんで終わるといった箸休めなエピソード。結局、ゴーストハンターらしい怪異との対決は4話「鵺」の一編きりでしたが、怪異の正体を見極め、弱点をつくといった正攻法での解決ではなく、圧倒的な能力差での力押しなんだから、なんだかゴーストハンター小説としては消化不良な読後感なのであります。 怪異の出番が減ったせいなのか、前作では嫌味なぐらいの完璧超人だった紳堂助教授は、適度に面倒見がよくてところどころ抜けている、惚けた言動の美男子というキャラクターに微修正。前作よりは親しみやすくはなったのですが、大学勤めの助教授という設定は物語の中にはまったくかかわってこず、このタイトルでこの内容はいかがなものか。 今回、紳堂とアキヲを引き合わせた張本人(時子叔母さん)が登場するものの、アキヲが紳堂の助手になった経緯や男装させられている理由は本書でも語られず。ついでに紳堂がどうして魔道に精通しているのか、そうしたバックボーンも語られることはございません。そこらあたりは真っ先に説明しないといけないところではないかと思うのですが、それとも、謎めいた関係性で引っ張るだけ引っ張るのが、いまどきの流行りなのかしらん。 前巻と同じく……といおうか、前巻に輪をかけて、紳堂とアキヲのいちゃいちゃを愛でる小説といった感じ。 | ||||
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帝都の響きに弱い私です。なぜか明治期の時代小説がすきなんです。 | ||||
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