帝の毒薬



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    初公開日(参考)2012年03月
    分類

    長編小説

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    帝の毒薬

    2012年03月07日 帝の毒薬

    太平洋戦争が終結するまで満州で細菌兵器の研究をしていた倉田部隊は、極秘裏に中国人やロシア人などの捕虜たちに人体実験を繰り返していた。終戦後の昭和23年1月、帝國銀行椎名町支店に1人の男が現れて「近所で集団赤痢が発生した。その家の者がこの銀行に来ていることがわかったので」と予防薬を全行員に渡した。それを飲んだ16人中、12人が絶命、4人が意識不明になった大量殺人事件に日本中が驚愕した。占領下の混沌たる東京で発生し、世界中に衝撃を与えた「帝銀事件」の真相とは?戦後最大の闇に挑む怒涛のミステリー。 (「BOOK」データベースより)




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    No.3:
    (4pt)

    フィクションだと割り切って読むと面白い

    本作は帝銀事件をベースにしたフィクションなんですが、

    ・帝銀事件の隠された真相に迫る、ノンフィクションに限りなく近いフィクション
    ・帝銀事件をベースにしてるけど、あくまでフィクションなミステリー

    どちらの視点で読むかによって、評価が大きく別れると思います。
    前者だと、735部隊(中国人捕虜を生物兵器の実験台にしていたとされる
    旧日本軍の組織)を元にしているんであろう部隊が絡んでくるトンデモ真相
    なんで、がっかりする人も多いんじゃないかと。
    しかし後者の場合、かなり面白いです。
    永瀬さんの作品で「実際の事件をベースにしたフィクション」と言うと
    『閃光』(三億円事件がベース)がありますが、あれよりも重々しいと
    いうか、ノンフィクションっぽい(事件の真相以外は)というか。
    ずっしりとした読み応えでした(良い意味で)。
    島田荘司さんの『奇想、天を動かす』に似た読後感&満足感ですね。
    そもそも帝銀事件が、不特定多数の人に興味をもたれるような
    事件じゃないと思いますし、加えてこのお値段。
    私のような「もともとの永瀬さんファン」でなければなかなか
    手に取りづらいと思いますが、ぜひ読んで欲しい。
    「重々しい展開」「ヒリヒリする緊張感」、このキーワードにそそられる
    人なら、絶対に楽しめると思います。
    帝の毒薬Amazon書評・レビュー:帝の毒薬より
    4022509473
    No.2:
    (5pt)

    決して忘れていけない僕たちの本質

    まず、最初に、とてもよくできたフィクションと思う。
    登場人物の描き分け、こみいったストーリーが終末まで
    バラバラにならず、しかも登場人物が最後の一文まで、
    見えざる糸に操られるように絡み合い、溶け込む様は
    見事としか言いようがない。

    戦中の満州、終戦直後の東京の様子がかくも鮮やかに、
    しかも猥雑な雰囲気が見事に描写されているのも特筆に
    価します。そして日本人があの頃、どんな行動をして
    いたのかも。それはいつの時代でも忘れてはいけない
    僕たちの本質でもあります。

    あの頃、そういった情報もあったなぁ、といった内容も
    満遍なく織り込まれ、しかもそれがストーリーの中で
    重要な要素となっているし、よく筆者がここまで調べて
    それを帝銀事件をモチーフに纏め上げたなぁ、と脱帽。
    素晴らしい。

    帝銀事件に何か真相発見とかを本書に期待しても、それは
    ないものねだりと言えますし、ストーリーが荒唐無稽とも
    言えましょうが、そんなことをすべて打ち消すような魅力が
    たっぷりとあります。

    上記以外のこの本の良さ。

    ・ジャーナリズムの本質を問題提議している。
     (昨今のマスコミのあまりの幼稚さ、くだらなさ)

    ・日本人の本質は何も変わっていないことを改めて
     気づかせてくれる。
     (僕たちはそれを忘れてはいけない)

    ・日本の南北問題、2重構造。
     (いろいろな意味で。昔も今も)

    ・日本の組織の抱える問題。
     (同上)

    2点目、3点目は、太平洋戦争を、あの戦争、、、とか申す
    小賢しい評論家たちに反省をもたらすでしょう。
    帝の毒薬Amazon書評・レビュー:帝の毒薬より
    4022509473
    No.1:
    (2pt)

    帝銀事件関係の本を既読の方には、☆1の出来

    本書は、帝銀事件を731部隊(石井部隊)と関連付けてのフィクション。
    舞台は、戦時下の満州と帝銀事件を追った東京との二部構成となっている。

    曲者なのは、本書のフィクションたる所以が、史実から逸脱したストーリーにあるところ。
    帝銀事件で犯人とされ続けた平沢翁を除けば、全ての登場人物は架空の者であり、石井中将も倉田という別の名前にして、多くは全く想像の振る舞いに終始している。むろん、虚実の狭間を描くことで、小説としての完成度が高まるなら、歓迎なのだが、この小説にはそうした高まりはない。

    この著者の主なフィールドは、よくある警察・刑事小説で、歴史や史実への深い洞察や知識はない。この話の手垢のついたマンガ的人物には、わざわざ帝銀事件も731部隊も不要だろう。当然だが、フィクションを取り入れたことで、史実を鋭く描けたわけでもない。
    松本清張的な歴史推理、あるいは、近年の戦後謀略モノのスマッシュヒットである柴田哲考「下山事件−最後の証言」等を期待する向きには、決して勧めない。

    調べたものを昇華せずそのまま書き並べるだけなので、時代描写はまぁまぁでも、薄っぺらい書き割にしか時代背景がなっていない。
    しかも、登場人物が浮世離れにしてご都合主義とくれば、これで同ボリュームの単行本の5割増しの価格は、腹立たしい。
    第日本「帝」国と、「帝」銀事件を、かけたタイトルには、そそられただけに、その反動での落胆は大きかった。

    但し、帝銀事件も731部隊も占領下の謀略日本史も何も知らない人が、純粋なサスペンス活劇として読むならば、☆3つくらいは感じる人もいるかもしれない。
    当たり前に、そうした時代から半世紀が過ぎているのだから、無知は罪ではない。むしろ、そんな瑣末な知識を前提にモノを書く人の方がマイナーだろう。
    それにしても、小説としての出来不出来は、知識の多寡を問わずあってしかりだろう。

    この本は、昔昔に、香港映画で、731部隊を題材にしたスプラッターが売りのシリーズがあったが、それといい勝負。その程度だ。
    帝の毒薬Amazon書評・レビュー:帝の毒薬より
    4022509473



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