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ジャム さんのレビュー一覧

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レビュー数87

全87件 81~87 5/5ページ

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No.7:
(6pt)

キスの感想

西澤保彦が挑むSF官能ミステリ短篇集!「勃って逝け、乙女のもとへ」は、冒頭から乙女二人がレストランで堂々と下ネタをしゃべってたと思ったら性欲減退気味のおっさんに宇宙人が性欲増強と女の子が自分から寄ってくる魔法?をかけたりとすごくエッチだけど最後はちゃんとミステリ的に落してくれる良作!また、「うらがえし」も高校時代に片想いしていた先輩二人を親友にとられて嫉妬する三十路の女が親友の息子二人をなんと自分の経営するレストランで誘惑というなんともAⅤチックな話ですがこちらもちゃんとミステリな落としがありました(笑)
また、表題作の「キス」はこれまた三十路の女が20年前の夏に死んだ少女と再会するため、SF的な人体装置で彼女と再会するという話で前2作に比べてエロ要素もほとんどないのですが作品の一貫したテーマはぶれていませんでした!
そして、ラストの「舞踏会の夜」は1話で登場した白クマ宇宙人が編集者にダメ出しを食らいながら書き下ろしたとんでも短編小説3つで主に構成されるという異色作!特に最後の「スノウ・ドラゴン」は人間からみるとなまけものに見える龍と人生に疲れ切った三十路女の交流を描いた話で二人の噛み合わなさと悲哀がなんとも言えませんでしたね(笑)
最後に森奈津子シリーズはこれが初だったので、前2作である「なつこ、孤島に囚われ。」と本作の前日譚にもなっているらしい「両性具有迷宮」も探して読みたいと思います。
キス (徳間文庫)
西澤保彦キス についてのレビュー
No.6: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

月光ゲーム Yの悲劇'88の感想

日本のクイーン、有栖川有栖のデビュー作!主要登場人物がみな関西弁なところが、新鮮だった。謎解きモノとしても読書への挑戦状付きで愉しめた。ただ、登場人物が多すぎて覚えるのが大変だったのでその点ではあれだけの人物を描き切った漫画版は偉大だった(笑)
月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)
有栖川有栖月光ゲーム Yの悲劇'88 についてのレビュー
No.5:
(6pt)

熾天使の夏の感想

哲学探偵矢吹駆シリーズ第0作!描かれる矢吹の罪と罰。矢吹のテロリズムに対する苦悩と葛藤が描かれた傑作!
熾天使の夏 (創元推理文庫)
笠井潔熾天使の夏 についてのレビュー
No.4:
(6pt)

4ページミステリーの感想

ミステリーは、4ページあれば十分?たった4ページで謎と解決、そして時には笑いや恐怖、感動までをも演出した傑作全60編を収録!時間はないけどミステリを少しでも読みたいという方にぜひおすすめです!ちなみに特に自分が気にいったのはミステリ的に完成度が高い冒頭の「最後のメッセージ」、後期クイーン問題を4ページで論じてみせた「ペット探偵帰る」、見事な完全犯罪を描いた「弁護側の秘策」、そして想像力が最後に恐怖の絶頂に叩きこむラストの「懐かしい思い出」。
4ページミステリー (双葉文庫)
No.3:
(6pt)

列車消失の感想

大井川鉄道井川線を走行中の七両編成の列車から、六両目だけが三十六人の乗客を乗せたまま忽然と消失してしまった!さらに事件はこれだけでは終わらず、その乗客たちの身代金約三億の受け渡し場所に指定された「日本海2号」で同じ男が2度飛び込み自殺したばかりか、あろうことか轢断された胴体だけが車掌を抱えて車内を歩き出したのだ!そして、同じ車内からは密室で射殺された死体も発見され・・・。 タイトルの「列車消失」という核となる大がかりなトリックだけでなく、細かい不可能犯罪の連鎖も見事な目くるめくトラベルミステリツアーでした!

列車消失―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
阿井渉介列車消失 についてのレビュー
No.2:
(6pt)

天使が開けた密室の感想

高校1年生の倉西美波は、行方不明になった父を捜すため日々アルバイトに励んでいた。そんなある日、隣の家の大学生の友人から「寝ているだけで一晩5千円」というおいしいバイトを紹介されるのだが、いざ行ってみるとそれはとんでもない内容でしかも密室殺人の容疑者にされてしまったのだ! 谷原さんの作品はこれが初ですが、非常に読みやすい文体と美波の友人の二人、隣家の大学生、はたまた犬猫に至るまで非常に魅力的なキャラクターと衆人環視の密室殺人などの魅力的な謎で一気に惹きこまれました!タイトルが二重の意味を持っているのも良し。
天使が開けた密室 (創元推理文庫)
谷原秋桜子天使が開けた密室 についてのレビュー
No.1:
(6pt)

浜村渚の計算ノートの感想

森博嗣、東野圭吾らとは違う新しいタイプの理系数学ミステリ誕生!四色問題、カルダノの公式、フィボナッチ数列、円周率という数学用語を背景に数学テロを企む天才数学者に中学2年の天才数学少女浜村渚が挑む! 数学が苦手な自分にも分かりやすく説明してくれており、大体のところは理解できたので良かった(笑 )数学嫌いの方でも本書を読めば数学の奥深さが少しは分かるかも?(笑)
浜村渚の計算ノ-ト (講談社文庫)
青柳碧人浜村渚の計算ノート についてのレビュー