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No.19
変身
東野圭吾
SF×ホラー 設定はベタだけど文章に惹き込まれました
No.18
方舟
夕木春央
新しい形のクローズドサークル・ミステリ
No.17
プラスティック
井上夢人
真相は陳腐。けれどギミックに唸らされる小説
No.16
リバース
湊かなえ
殺意なき殺人。さり気なく描かれた描写に伏線あり
No.15
ユダの窓
カーター・ディクスン
まず、タイトルの素晴らしさに☆+1
No.14
りら荘事件
鮎川哲也
警察の無能っぷりが目立つ連続殺人
No.13
むかし僕が死んだ家
不気味で、かなり重たい話
No.12
マルチエンディング・ミステリー(犯人選挙)
深水黎一郎
超ユニークで超メタ的小説
No.11
同姓同名
下村敦史
一筋縄ではいかない挑戦的作品
No.10
パラレルワールド・ラブストーリー
異なる2つの世界線、どちらが真実か
No.9
告白
罪人の人生転落を描いた力作
No.8
黄昏の囁き
綾辻行人
蘇る15年前の悲劇
No.7
野良犬の値段
百田尚樹
映像化は不可能、けれど映像向きのサスペンス群像劇
No.6
ロスト・ケア
葉真中顕
介護の過酷さとミステリを融合させた模範作
No.5
重力ピエロ
伊坂幸太郎
テーマは遺伝子と家族の絆
No.4
黒いトランク
トランクの行方とアリバイ崩し〜論理を突き詰めた究極のパズル小説
No.3
満願
米澤穂信
文学的でミステリアス、豪華な短編集
No.2
吸血の家
二階堂黎人
作者のミステリ愛が窺える怪奇ミステリ
No.1
キングを探せ
法月綸太郎
予定調和で終わらないカードマジック
『変身』というタイトルですが、某作品と異なり主人公の姿形は変わりません。変わるのは性格と嗜好。かつては絵を描くのが好きだったはずが絵に興味を失い、乱暴な男に変容するのです。徐々に性格が変わっていく描写や、残虐な描写など、とても惹き込まれました。初めて読んだたとき、とても怖い内容と思いました。今回再読したときも感想は同じで、東野圭吾の全作品のうち半分くらい読んできたなかで、ホラー要素がピカイチだと思いました。
要素としてはSF2:ミステリー1:ホラー7といった感じです。メインは成瀬に何が起こったのかという謎を基に物語が進行しますが、種明かしの前に察する読者は多いと思います。同氏の『分身』同様、わかりやすい謎だなと思いました。分身同様、科学者の好奇心が恐ろしい事態を招く物語です。
本作は初期に出版されたもので、今と比べると後半の荒削りな描写が少し目立ちました。完全に異常犯罪者となった青年の逃避行がドタバタしていて、最後の最後まで丹念に描写してほしかったのがマイナスポイントでした。
文章力はさすがで、特に主人公の思考が変容していくさまや、一人称の変化など、高ポイントな面も多いです。
作者の関心事である脳の原点だろう本作、久しぶりに怖さを堪能できてお勧めです。