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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数231件
全231件 221~231 12/12ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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今風の女子高生から隔世した読書家女子高生とジャンク映画マニアの男子高生が過去に置き去られた謎を解いてゆく短編四集。 舞台は現代なのですが登場人物の古風な趣味と放課後居坐るレトロな喫茶店、提示される謎は過去の出来事の推察ということでオールドな雰囲気も感じさせます。 トリックは物理的な物はほとんどなく過去の人物が何故この行動に至ったかを求める心理的なものが強いです。 魅力ある登場人物と一貫したテーマを持たせた謎解きで短編集としては大変良作でした。 |
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所帯持ちの主人公は現状の生活に満足できず会社の同僚と恋に堕ちる。
――不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた―― そう語る主人公はあっさりと一線を越えてしまいます。 デート、情事、婚約と境界線を次々越えていく主人公、しかし彼女には殺人者ではないかという疑念が・・・。 15年前の殺人は彼女によるものなのか、時効を迎えた時に明かされる真実とは・・・。 主人公は自分では標準的と思ってる家族持ち、でも傍から見れば障害のない幸せ過ぎる家庭でしょう。そこに魅力的な女性がふらり、特異な出来事をきっかけに二人の仲は縮まっていきます。 婚姻9年目の彼は夫婦生活に一抹の退屈さを感じていたのか、平凡な生活に彼女の刺激は新鮮で二人の仲は不倫という関係に陥ります。 何事にも飽きは生じ、新しいものに惹かれるのは人の常でしょうか、だからといって道徳を超越できるかは別の話ですが。 不倫の二人、そこに交じる殺人事件の究明の緊迫感は見事です。 一方で明かされる真実に厳しいものがあります。 ミステリーというよりは裏に黒いものを秘めた不倫劇、背徳的な二人の帰結を見届けてあげましょう。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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タイトルから期待できるほどの密室物ではありません。 推理作家が集うパーティということでミステリ談議に花が咲きますが、結末は作家たちの深いミステリ造詣とタイトルの期待値からは大きく乖離するものになってしまいました。 色々と風呂敷を広げた割にミスリード的な役割を果たすこともなく収束してしまった感じ。有栖氏作と言うことで詰まることなく読み終えられたのは評価点ですが展開が坦夷すぎでした。★は5つ |
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ふとしたきっかけで古典部なるものに入ることになった主人公、先客として気になる系少女と中学時代の旧友も加わり、かくして古典部シリーズのビターで爽やかな青春ミステリーは始まります。
本作は文集「氷菓」の真実に迫るストーリー。 ミステリーであると同時に高校生の機微な成長を描く青春物語としての一面も覗かせます、むしろそっちがメインかもしれないです。 |
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樹海シリーズの一作目。150Pほどの中編小説。
山荘で起きた惨劇に興味を持った大学生、その事件を追っていくうちに彼らに災厄が・・。 この作品だけでは事件の全貌が解決せずぱっとしません。 シリーズ物を見越してということでしょうがあまりに疑問点が残り過ぎます。 手記と主人公、そして犯罪者の視点を複雑に使い分けるのは折原氏らしく好ましいですが今作の容量では如何せん厳しい。 ラストの展開に大きいものがあるのでもうちょっと話を膨らまして描いてもよかったかもしれないです。 尤もストーリーの破綻はしてないので手軽に数時間で驚きを楽しめるという意味では有りかもしれません。 ミステリーよりも樹海でのパニックホラー感が強く出ています。 |
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ポワロシリーズの一作。 富家の別荘地に招かれたポワロ、到着早々そこにはお誂えの殺人現場が。
メインの筋書き、モチーフは大変面白いと思います。 一癖二癖ある親族一同、愛憎を秘めた関係性がより事件を複雑に、人間の時折見せる無駄な事・整合性のない事含め心情の本質を掘り下げます。 しかし本作はあまりミステリとして推すべきじゃなかったかなと、ポワロを登壇させる必要も薄く、探偵役は親族をよく知る身内の誰かでよかったと思います。 タイトルもいかにも重層な屋敷物の殺人事件っぽくてこの作品の急所を捉えていないかなと感じます。 今作の肝は作中人物の恋愛模様とそれによる事件の流転と考えたのですがそのドラマチック、ロマンティックな部分がポワロや警察介入で相殺されてしまってるような感じがいたしました。 非常に惜しい作品、登場人物の深すぎる個性と行動心理は感嘆しました。★は5つ!! |
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探偵助手コンビに一人の大家を加えて、コミカルに殺人事件を描きます。 三作目ということでキャラクターの魅力が円熟されさらに面白くなってきました、朱美ちゃんと鵜飼さん、竜平君の関係ににやにやしてしまいますね。 今作はアリバイトリックと物理的トリックのザ・ハウダニット。現実的かはさて置きユニークなトリックはこの作品に非常にマッチ、楽しいミステリーとして誰にでもおすすめです!! |
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ラスト数行に残酷などんでん返しが待つという謳い文句通りの短編集。明かしてほしくはないが明かさないと売りに出せないジレンマ。実際裏表紙を読んで購入を決めました。 と思っていたのですがここの感想を読んで表紙が「小市民シリーズ」と同じと知る、あれれなんかそっちに惹かれたような気がしてきた。 見出し通り結末は残酷で後味は悪いが終始鬱々しているわけではなく、序盤は日常的な謎をあるいはファンタジーな世界での異端を平坦に描き、ラストのどんでん返しとのコントラストを顕著に見せています。決して晴れ晴れしい気持ちにはなりませんが、唾を飲み込むような息苦しさを味わえ、そのような作品が好みな方にはおすすめな短編集になっています。 城シリーズのイメージからはかなり裏切られました。短編集では精緻精巧なトリックには限界があると思っているので、雰囲気と転結を重視しているのですが本作は十分合格点、★は6つです!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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乙一氏のデビュー作、賞応募作であって140Pほどの中編小説。
読んで十数ページで凄惨な展開、そしてこの作品の斬新な装いに気付かされます。非常にシンプルながらきっちりまとまりを持った今作は若い才能が賞を受賞するに相応しいものになっています。しかし推理小説、現実的な要素はほぼ無くミステリーとして楽しめるかは微妙なところ、それでもぜひ長編作品を拝読してみたい、そんな気分にさせられる作品です。 |
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タイトルはあくまで表題作であり密室をテーマにした短編集ではないので注意。
東川作品らしいユーモラスなキャラクターとタイプの違うトリックの作品集なので手軽に楽しめます! |
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