ハサミ男

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評判

ハサミ男の評価:

3.82/5点 レビュー 390件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.82pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全520件 41〜60 3/26ページ
No.480
(5pt)

無事に見抜きました!

でも振り返ってみるとちゃんと騙された方がもっと幸福だったかもw
主人公のように、どんどん関係者や真実に惹き込まれていきました、今日は昼休憩に"いいとこ"に辿り着いてしまい、午後仕事に集中できませんでした。
のめり込み注意です!評判通りの名作でした!!
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.479
(5pt)

無事に見抜きました!

でも振り返ってみるとちゃんと騙された方がもっと幸福だったかもw
主人公のように、どんどん関係者や真実に惹き込まれていきました、今日は昼休憩に"いいとこ"に辿り着いてしまい、午後仕事に集中できませんでした。
のめり込み注意です!評判通りの名作でした!!
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.478
(4pt)

ネタバレせずに紹介するのが難しい作品

シリアル・キラーもののミステリ作品。

世間を騒がせている通称「ハサミ男」による、少女連続殺人事件。男は第三の犠牲者を選定し、チャンスを伺っていた。対象の女子高生を付け回した挙句見たものは、ハサミを突き立てられた自らが殺害する予定の女子高生だった。慌てた男は、第一発見者として振る舞うことを余儀なくされる…。

出し抜かれた男、そして捜査を担当する刑事の視点が切り替わって物語が進む。所々、精神科医と「ハサミ男」の会話が挿入されるのだが、これがミソ。まんまと著者の術中にはまり、明後日の方向に連れて行かれてしまう。

男を出し抜いたのは誰なのか?警察は犯人を突き止めることができるのか?目撃者となった男が、事件の捜査に取り組むに至って謎は深まるばかり…。

真祖がわかるくだりは、捻りに捻っているので、前のページを見返すはめになる。なるほど、やや荒唐無稽だが、どんでん返しは愉しめる。

…ネタバレにならずに、本作品を紹介するのは難易度が高い…。

【メフィスト賞】
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.477
(4pt)

ネタバレせずに紹介するのが難しい作品

シリアル・キラーもののミステリ作品。

世間を騒がせている通称「ハサミ男」による、少女連続殺人事件。男は第三の犠牲者を選定し、チャンスを伺っていた。対象の女子高生を付け回した挙句見たものは、ハサミを突き立てられた自らが殺害する予定の女子高生だった。慌てた男は、第一発見者として振る舞うことを余儀なくされる…。

出し抜かれた男、そして捜査を担当する刑事の視点が切り替わって物語が進む。所々、精神科医と「ハサミ男」の会話が挿入されるのだが、これがミソ。まんまと著者の術中にはまり、明後日の方向に連れて行かれてしまう。

男を出し抜いたのは誰なのか?警察は犯人を突き止めることができるのか?目撃者となった男が、事件の捜査に取り組むに至って謎は深まるばかり…。

真祖がわかるくだりは、捻りに捻っているので、前のページを見返すはめになる。なるほど、やや荒唐無稽だが、どんでん返しは愉しめる。

…ネタバレにならずに、本作品を紹介するのは難易度が高い…。

【メフィスト賞】
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.476
(5pt)

騙された

騙された!完全に騙されていた!

でも何?この気持ちよさ。消化不良は一切なく読み終えることができた。
終盤色々明らかになってから振り返るには、Kindleが適していた。キーワードで検索して読み返すと、一気に腑に落ちる。

ミステリと精神医学を知りすぎている作者に思いを巡らしても、もう鬼籍に入っている。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.475
(5pt)

騙された

騙された!完全に騙されていた!

でも何?この気持ちよさ。消化不良は一切なく読み終えることができた。
終盤色々明らかになってから振り返るには、Kindleが適していた。キーワードで検索して読み返すと、一気に腑に落ちる。

ミステリと精神医学を知りすぎている作者に思いを巡らしても、もう鬼籍に入っている。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.474
(4pt)

分かっていてもなお、面白かった

【ネタバレあり】
入院中に読みました。
物語終盤がとても楽しめました。

序盤、主人公の性別に関してのネタは嫌というほど匂わせてくるので「ここまで大っぴらになにかありそうに描写するなら、もっと驚く事が終盤起きるんだろうな?」と不安に思いながら読み進めました。

残念ながら、予想していた性別のネタは想像通りのギミックでネタ明かしされました……
が、それ以外の事件の真相にあたる部分や、クライマックスに明らかになる伏線の数々には驚ける部分も多く、大変楽しめました。
特に、真犯人の行動が実はガバガバだった事実には驚きよりも笑いの方が先に来てしまうほど。

最後の章で終わるか、手前の章で終わるかで物語のジャンルが変わるのも興味深かったです。
磯部に「話し相手がいない」という知夏(医師)のセリフで「わたし」人格がついに拳銃で自殺に成功したのかと思わせて、最終章最後の記述でなんとも言えないバッドでホラーな結末。
とても面白い作品でした。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.473
(4pt)

分かっていてもなお、面白かった

【ネタバレあり】
入院中に読みました。
物語終盤がとても楽しめました。

序盤、主人公の性別に関してのネタは嫌というほど匂わせてくるので「ここまで大っぴらになにかありそうに描写するなら、もっと驚く事が終盤起きるんだろうな?」と不安に思いながら読み進めました。

残念ながら、予想していた性別のネタは想像通りのギミックでネタ明かしされました……
が、それ以外の事件の真相にあたる部分や、クライマックスに明らかになる伏線の数々には驚ける部分も多く、大変楽しめました。
特に、真犯人の行動が実はガバガバだった事実には驚きよりも笑いの方が先に来てしまうほど。

最後の章で終わるか、手前の章で終わるかで物語のジャンルが変わるのも興味深かったです。
磯部に「話し相手がいない」という知夏(医師)のセリフで「わたし」人格がついに拳銃で自殺に成功したのかと思わせて、最終章最後の記述でなんとも言えないバッドでホラーな結末。
とても面白い作品でした。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.472
(5pt)

騙されたと思って読んでみて 騙されるので

ネタバレにならないように記載をしますが、先ず先入観に囚われてると確実に騙される これは言ってても問題ないと思う。あとは書かれた時代背景を考えて読んでみると面白いかもしれない作品。確かになあ そうだよなぁって犯人がわかった時は納得出来るもの。主人公はハサミ男なのですが、模倣犯が出てきて それを追いかけていくうちに接触するというところがこの小説の魅力です。本屋さんがオススメするミステリに入るだけのトリック 文章構成となっていて、長尺だが入り込める作品。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.471
(5pt)

ハサミ男が魅力的

この物語のトリックと言われる部分はミステリをたくさん読んでる方からしたらわりとすぐに気付いてしまうように感じます。ただそれでも自分はとても楽しめました。文章に癖が無く読みやすいのとキャラクターが魅力的で、最後まで引き込まれあっという間に読んでしまいました。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.470
(5pt)

商品の梱包にも状態にも大満足!

エアーキャップで包装される前に、別でビニールの袋に入っていて、衝撃も雨からも守られるようにしっかり梱包されておりました。
ここまで丁寧にしてくださってるところは、ないので驚きました。
肝心の商品も汚れ・しわ・書き込みなどもありませんでした。
次に本を購入する時もこちらで購入させて頂こうと思いました!
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.469
(5pt)

予想の斜め上!

ものすごく面白かったです。結末を知った上でもう一度読みたいと思いました。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.468
(5pt)

騙されたと思って読んでみて 騙されるので

ネタバレにならないように記載をしますが、先ず先入観に囚われてると確実に騙される これは言ってても問題ないと思う。あとは書かれた時代背景を考えて読んでみると面白いかもしれない作品。確かになあ そうだよなぁって犯人がわかった時は納得出来るもの。主人公はハサミ男なのですが、模倣犯が出てきて それを追いかけていくうちに接触するというところがこの小説の魅力です。本屋さんがオススメするミステリに入るだけのトリック 文章構成となっていて、長尺だが入り込める作品。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.467
(5pt)

ハサミ男が魅力的

この物語のトリックと言われる部分はミステリをたくさん読んでる方からしたらわりとすぐに気付いてしまうように感じます。ただそれでも自分はとても楽しめました。文章に癖が無く読みやすいのとキャラクターが魅力的で、最後まで引き込まれあっという間に読んでしまいました。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.466
(5pt)

商品の梱包にも状態にも大満足!

エアーキャップで包装される前に、別でビニールの袋に入っていて、衝撃も雨からも守られるようにしっかり梱包されておりました。
ここまで丁寧にしてくださってるところは、ないので驚きました。
肝心の商品も汚れ・しわ・書き込みなどもありませんでした。
次に本を購入する時もこちらで購入させて頂こうと思いました!
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.465
(5pt)

予想の斜め上!

ものすごく面白かったです。結末を知った上でもう一度読みたいと思いました。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.464
(5pt)

非常に面白かった!

普段もう一度読みたくなる!と書かれていても読み返さず脳内で処理するようにしているが今回は読み返しの欲望に勝てず再読してしまった。それくらい面白かった。そして無事自分の中の疑問を解決。スッキリできました。
もうハサミ男は続けられないかもしれないな…なんて、よく言うよ。
悲劇はこれからも繰り返される。
警察の大失態である。
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.463
(5pt)

(2023年―第61冊)驚天動地のどんでん返しに恍惚感を味わった

.
 美少女を2人連続して殺害し、その死体の首にハサミを突き刺して遺棄したのがきっかけで、世間は「私」のことを「ハサミ男」と呼んで恐れていた。3人目の対象を目黒で選び、殺害の機会を狙っていたが、その少女がなんと「私」と全く同じ方法で殺され、しかも行きがかり上、自分がその遺体の第一発見者になるはめに。その日から「私」は模倣犯を独自に探し始める。
 一方、所轄の警察署には米国仕込のプロファイリング技術を携えた警視正が派遣され、“3人を殺した”「ハサミ男」を追う徹底捜査が始まる。

-----------------
 YouTubeチャンネル「ほんタメ」の「どんでんマニアが選ぶ、どんでん返しミステリ傑作3選」と題した回でMCのヨビノリたくみ氏が絶賛していた一冊がこの小説です。
 出版当時(1999年)から話題になっていたことは何度か耳にしていましたが、これを機会に手にとってみることにしました。

 一人称で描かれるハサミ男の視点と、三人称で描かれる警察の捜査模様が交互に展開していきます。
 ハサミ男は26歳で小規模出版社のアルバイト労働者ですが、どうやら希死念慮にとりつかれた上に、「医師」の姿を幻視するという妖しい日々を送っています。
 医師とハサミ男との対話は、生きることの意味を冷静なまでに見つめています。
「あのね、自殺未遂者が嫌われる理由はふたつある。ひとつは、自殺未遂によって他人を支配しようとするからだ。別れるくらいなら死んでやる、とか叫んで、カミソリで手首を切って見せるやつが典型的な例だね。【……】もうひとつの理由は、自分を特別な存在だと勘違いしているからだ。【……】苦痛と死から無事に生還した。何かがわたしに生きろと告げている。ゆえに、わたしは特別な存在なのだ、というわけだ」(62-63頁)

 一方の警察は、最新のプロファイリング技術と、地元刑事たちの地道な聞き込み捜査で、犯人像に迫っていきます。その堅実な姿は、本格的な警察小説です。そういえばロバート・K. レスラーとトム シャットマンの『 FBI心理分析官 』(早川書房)が話題になったのが1994年ですから、『ハサミ男』執筆当時はこのアメリカの分析技術のことが人口に膾炙していたことでしょう。その意味では、時代の先端を捉えた同時代小説だったといえるかもしれません。
 幻妖な犯人と実直な捜査陣、二つの異なるテイストが相俟って、奇妙な風雅を小説に与えています。

 そしてなんといっても、評判通りの「どんでん返し」には度肝を抜かれました。そして刑事たちが居酒屋で事件の真相――といっても、それでさえ、一断面しか捉えていないのですが――を語り合う終盤場面を読みながら、どこで読者を惑わす仕掛けが施されていたのかを過去の章に遡って逐一確認する作業に私は追われました。そして 読者である自分が、作者によって見事なまでに欺かれていたことに気付かされ、作者の巧みな企みによって完膚なきまでに打ち負かされたことを思い知ります。そのことに自らの不明を恥じることよりも、この上ない心地よさを感じたのです。

 唯一納得がしづらかったのは、「ハサミ男」の住まいに警察関係者でもない<彼>が訪ねていく場面です。住まいにたどり着く糸口となったのが、ネットの闇情報だと<彼>は明かします。この場面は平成15年、つまり2003年12月に設定されていて、小説が出版された1999年よりも4年先になっています。当時想定された近未来では、こうした情報がネットで容易に入手可能と想定されたのでしょうか。この点を承服できるかと言われると、さほどネットに詳しくない私は首をかしげざるをえませんでした。

 とはいえ、この500頁の文庫本を大いに堪能した事実にかわりはありません。著者の早世が惜しまれます。

--------------------
 ハサミ男の犠牲になった高校生の葬儀で、涙を流さない少女を刑事の村木が指して「あの子がいちばん悲しがっている」と看破する場面があります(194頁)。その少女が「両手であまりに強くハンカチを握りしめているため、少女の手の甲は真っ白に」なっていた、というのがその理由です。
 この場面を読みながら、以下の書を思い出していました。

◆芥川龍之介『 手巾(ハンケチ) 』

.
ハサミ男 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社文庫)より
4062735229
No.462
(5pt)

非常に面白かった!

普段もう一度読みたくなる!と書かれていても読み返さず脳内で処理するようにしているが今回は読み返しの欲望に勝てず再読してしまった。それくらい面白かった。そして無事自分の中の疑問を解決。スッキリできました。
もうハサミ男は続けられないかもしれないな…なんて、よく言うよ。
悲劇はこれからも繰り返される。
警察の大失態である。
ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885
No.461
(5pt)

(2023年―第61冊)驚天動地のどんでん返しに恍惚感を味わった

.
 美少女を2人連続して殺害し、その死体の首にハサミを突き刺して遺棄したのがきっかけで、世間は「私」のことを「ハサミ男」と呼んで恐れていた。3人目の対象を目黒で選び、殺害の機会を狙っていたが、その少女がなんと「私」と全く同じ方法で殺され、しかも行きがかり上、自分がその遺体の第一発見者になるはめに。その日から「私」は模倣犯を独自に探し始める。
 一方、所轄の警察署には米国仕込のプロファイリング技術を携えた警視正が派遣され、“3人を殺した”「ハサミ男」を追う徹底捜査が始まる。

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 YouTubeチャンネル「ほんタメ」の「どんでんマニアが選ぶ、どんでん返しミステリ傑作3選」と題した回でMCのヨビノリたくみ氏が絶賛していた一冊がこの小説です。
 出版当時(1999年)から話題になっていたことは何度か耳にしていましたが、これを機会に手にとってみることにしました。

 一人称で描かれるハサミ男の視点と、三人称で描かれる警察の捜査模様が交互に展開していきます。
 ハサミ男は26歳で小規模出版社のアルバイト労働者ですが、どうやら希死念慮にとりつかれた上に、「医師」の姿を幻視するという妖しい日々を送っています。
 医師とハサミ男との対話は、生きることの意味を冷静なまでに見つめています。
「あのね、自殺未遂者が嫌われる理由はふたつある。ひとつは、自殺未遂によって他人を支配しようとするからだ。別れるくらいなら死んでやる、とか叫んで、カミソリで手首を切って見せるやつが典型的な例だね。【……】もうひとつの理由は、自分を特別な存在だと勘違いしているからだ。【……】苦痛と死から無事に生還した。何かがわたしに生きろと告げている。ゆえに、わたしは特別な存在なのだ、というわけだ」(62-63頁)

 一方の警察は、最新のプロファイリング技術と、地元刑事たちの地道な聞き込み捜査で、犯人像に迫っていきます。その堅実な姿は、本格的な警察小説です。そういえばロバート・K. レスラーとトム シャットマンの『 FBI心理分析官 』(早川書房)が話題になったのが1994年ですから、『ハサミ男』執筆当時はこのアメリカの分析技術のことが人口に膾炙していたことでしょう。その意味では、時代の先端を捉えた同時代小説だったといえるかもしれません。
 幻妖な犯人と実直な捜査陣、二つの異なるテイストが相俟って、奇妙な風雅を小説に与えています。

 そしてなんといっても、評判通りの「どんでん返し」には度肝を抜かれました。そして刑事たちが居酒屋で事件の真相――といっても、それでさえ、一断面しか捉えていないのですが――を語り合う終盤場面を読みながら、どこで読者を惑わす仕掛けが施されていたのかを過去の章に遡って逐一確認する作業に私は追われました。そして 読者である自分が、作者によって見事なまでに欺かれていたことに気付かされ、作者の巧みな企みによって完膚なきまでに打ち負かされたことを思い知ります。そのことに自らの不明を恥じることよりも、この上ない心地よさを感じたのです。

 唯一納得がしづらかったのは、「ハサミ男」の住まいに警察関係者でもない<彼>が訪ねていく場面です。住まいにたどり着く糸口となったのが、ネットの闇情報だと<彼>は明かします。この場面は平成15年、つまり2003年12月に設定されていて、小説が出版された1999年よりも4年先になっています。当時想定された近未来では、こうした情報がネットで容易に入手可能と想定されたのでしょうか。この点を承服できるかと言われると、さほどネットに詳しくない私は首をかしげざるをえませんでした。

 とはいえ、この500頁の文庫本を大いに堪能した事実にかわりはありません。著者の早世が惜しまれます。

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 ハサミ男の犠牲になった高校生の葬儀で、涙を流さない少女を刑事の村木が指して「あの子がいちばん悲しがっている」と看破する場面があります(194頁)。その少女が「両手であまりに強くハンカチを握りしめているため、少女の手の甲は真っ白に」なっていた、というのがその理由です。
 この場面を読みながら、以下の書を思い出していました。

◆芥川龍之介『 手巾(ハンケチ) 』

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ハサミ男 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ハサミ男 (講談社ノベルス)より
4061820885