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逝年: call boy2
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逝年: call boy2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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誰かを恋い慕う気持ちと肉体への欲望は、なんら矛盾するものではない、あらためてそう感じました。 愛する人と結ばれながら、その人が次第に死んでゆく姿を見つめるリョウの悲しみが、静かに伝わってきます。 恋愛に限らず、大切な人を見送ったことのある大人であれば、理解できる小説だと思います。 | ||||
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なんかスッキリしなかったかなー 娼年が衝撃的だったぶん刺激がたりなかった | ||||
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オンラインで本の感想を書くのは初めてだし苦手なのですが、この本については絶対書かなくてはいけないと思いました。 性描写が多いのに、何故かいやらしくなく、読んでいて恥ずかしくなることもない。残るのは、考えさせられることの連続。特に、「普通」とは何かをすごく考えさせられました。性同一性障害で悩むアユムが『クラブ・パッション』で受け入れられて涙するシーンには、心打たれました。自分も性弱者なので、こんなコミュニティが見つかったらいいのに…と。性同一性障害を好奇の目無しで書く作品は数少ないのですが、石田さんはその難しさをストーリーに自然に組み込んでいます。また、同級生がみんな就職活動に励む中、ライフワークとして娼夫としての仕事に励むリョウの姿勢…ありのままで、自分の思うように生きられることは幸せだな、と感じさせられます。また、HIV/AIDSを患った苦しみと戦う静香さんの言うことにも、感銘を受けました。前作「娼年」よりも登場頻度も重要性も低くなっていますが、それが世代交代ということなのではないでしょうか。 この作品をフルに楽しむには、他の方々がおっしゃるとおり、「娼年」を先に読むことを強くおすすめします。でも、私にとって、作品としてのバリューは「逝年」のほうが高かったです。ちなみに、ストーリーとは関係ないのですが、本の内装がゴールド・パールを主としていて、とても綺麗です。 | ||||
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エイズ、性同一性障害、死と重い題材を扱ったわりには何か軽い。それは登場人物達が皆、悟りを開いたように穏やかで冷静だからでしょうか。そのおかげで読んでいて、嫌な感情を伴わないので綺麗で透き通った、読みやすい話になっています。でも私はもっと登場人物たちも憎しみや後悔や悲しみに共感したかったです。 | ||||
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このはじめにすでにこの世にいないことを序章で書く切ない展開は琴線に触れます。この娼年の続編を読んでやはりレッスンを作者は読んでると確信しました。といっても悪口を言いたのではなく、とても気に入っています。ハラハラさせるだけの小説ではなく、潔いのです。オススメします。 | ||||
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いろいろな形の欲望があるな。。。というのとそれぞれ抱えている思いが 切ない物語でした。 | ||||
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久しぶりに読みました。 石田さんはきっと女性がすごく好きなんだろうなと思った。 女性が好きなんだろうなっていうアーティスト(画家とか作家とか)に共通する、なんていうんだろう・・言葉にすると難しいけど、 女性に対する敬意とか温かいものを感じた。 良さも悪さも全てひっくるめて女性を包み込んでくれるような作品な気がする。 日本人はセックスに対して秘匿さや罪悪感のようなものを持っている人が多いと思うけど、 もう少しオープンになってもいいような気がする。 | ||||
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客のコンプレックスを仲間に話す下りで一気に冷めました。 | ||||
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前作の「娼年」が素晴らしかったので、期待し過ぎてしまいました。もっと主人公と静香さんの深い交わりを書いて欲しかったです。性同一性障害のアユムの話しがメインテーマになってしまい、静香さんの話しがオマケになっています。石田衣良サンだったら、HIV患者との恋愛や葛藤をもっと書けるのに…。とても残念です。 | ||||
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単独の作品として見るなら、読むべきレベルの小説ではないです。 前作がなければ成立しないクオリティと言うか。 これはリョウ君たちの「その後」が描かれているのですが、作品の質から言って、前作の余韻を損なっていると思います。 あの物語に、続きは必要だったのでしょうか。 リョウ君がエイズに冒されたあの人と結ばれるかどうかは、はっきり書いてくれないほうが良かったです。 同人誌の二次創作的な補足に留まる作品。そんな感想しか持てないかな、と。 | ||||
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「娼年」がなかなかよかったので、続編に期待して読んだ。 主人公の、Sex感、母性へのあこがれ、もう若くはない女性の 身体に対する表現は前作を踏襲し、唸らされる、考えさせられる 部分はある。 が、しかし、プロットそのものが稚拙に感じた。 タイトルから類推するに、「娼年」が紆余曲折を経て、 女性感を変遷しながら、自らの老いと向き合う、そして、 最後の時を迎えるまで・・、という内容かと思っていた。 このような主人公は、どのような人と結婚し、子供との 関係をどう築き、自らの職業をどう捉え、人生を左右する どのような人物と関わりあっていくのか・・・。 そんな展開を見てみたかった。 最後の静香との場面も、HIV発症者とのリアルな交わりを 社会的正義に向き合いながら表現したかったのだろうが、 一言で言うと「興醒め」であった。 主人公にとって、かけがえのない女性であるのならば、 無防備で心身ともに繋がるぐらいの迫力が欲しい。 静香は絶対に望まないだろうが、感染を恐れぬぐらいの 気持の高揚を表現してもいいのではないだろうか? まぁ、別の見方をすれば、さらなる続編を書くがために、 このようなプロットにしたのかもしれないが・・・。 「娼年」を含めて、男女が交わる理由には様々な モノがあるということ、さらに言えば、理由がなくとも すること、そして、おばさまとまでいかない、30〜40代の 女性の、オンナとしての悲しみ等の表現は、他者には ないレベルのものであることは強く感じた。 ただ、石田氏の力量があれば、もう少しどうにかなった のではないだろうか。 | ||||
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タイトルにぴったりの内容だなと思いました。石田衣良さんは大人の女性を描くのがとても上手です。読んでいてこんな世界もいいかなと思いました。前作「娼年」とは全く違う描き方で、少し大人の世界、そんな感じを受けました。 | ||||
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メグミは、リョウのストーカーとして徹底的に悪役でやって欲しかった^^; あくまでも個人的な感想ですが。 全体としては良かったと思います。 | ||||
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数年前に発表された「娼年」の続編。これだけ年月を経て続きが描かれるのも珍しいのでは? 石田氏はその間、何冊もの新作を上梓しているわけだし。 本作では「娼夫」としての才能を見抜き、その世界に導いてくれた御堂静香の「死」に至るまでの物語が、主人公リョウの成長とともに描かれる。 「娼夫」とは巷で言う「ホスト」とは全く違う。あくまでも女性の欲望に性を交えた形で答える職業。その世界では一流となったリョウが命の焔を閉じようとする静香の性に、全身全霊をこめて答えようとする。 静香の登場は3分の2を過ぎたあたりから。前作を読んでいる読者にとっては核心がなかなか現れず、もどかしい。そしてあまりにあっけなく訪れる静香の「死」。 性に関する欲望だけでなく、もっと彼女の内面の葛藤やあがきを知りたかった。薄っぺらい作品と言う感が否めない。 「娼年」を未読の読者にとってはもっとがっかりしたのではなかろうか? | ||||
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「娼年」が最初から最後まで楽しんで読めるとすれば、この「逝年」は全体的に悲しい雰囲気が漂うが、全体を通して透明感のある文体と、全ての女性を温かく受け入れるリョウに癒される部分は健在。 「娼年」と同様、あっという間に読んでしまうストーリーの面白さだった。 しかし、「娼年」を読んでからの方が楽しめると思う部分が多く、いきなり「逝年」を読むよりは「娼年」を先に読む方が良いと思った。 ナンバーワンコールボーイのリョウは、前作と比べものにならないほどプロの娼夫として成長し、仲間とともに立派にクラブを再建していく。 クラブには新しいメンバーが加わり、経営も軌道に乗ったと思われる頃、オーナーの御堂静香が医療刑務所から帰ってくるが、彼女の体調は悪化していた・・ 御堂静香が日に日に弱って死に近づいていくあたりは、とてもリアルな表現のため、読みながら辛い気分になった。 リョウと御堂静香が、彼女の死を目前として結ばれるところも感動的だった。 彼女は死後もリョウの心の中に生き続け、リョウは娼夫としてさらなる成長を遂げる・・ラストのあたりは胸にしみた。 このシリーズはこれで完結編のようで残念。 もっと成長したリョウと、この後のクラブ・パッションの話が読みたい気分になった。 | ||||
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全ての意味で前作の「娼年」を超える作品ではなかった。 なんだかストーリーが読めてしまう。 著者が石田衣良さんなので辛口の評価にしました。 | ||||
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「娼年」の続編ですが、趣はまるで違います。 リョウの成長編として期待した向きにはいささか期待外れの一冊です。 作者もデビュー時期の清廉さから進んで難解なメッセージを発信しようと試みているのが 文章の端々にうかがえます。 それはたぶんセックスを媒体としたモノなのでしょうが、この作品はまだ試験段階の域をでていない気がします。 そのためか説明臭さが鼻につきます。 やっていることはまぎれもなく売春なのですから、女性の内面を探るとか 果てはいっぱしのセラピストのような台詞がリョウの口からしばしば語られるのは いささか興ざめです。 その手の感情は登場人物からまことしやかに語られるものではなく あくまで読み手が感じるものであると思うからです。 あと手の込んだロケや高価な小物をつかっている割には すべてのセックス・シーンがあまりにエロッチックでなさすぎます。 リョウが前作ほど魅力的とは思えない。 テクニックと引き換えに手垢がついちゃったのか..... とくにオーナーとの『最期のセックス』に至っては 状況を差し引いても人体実験をみているような禍々しさに おもわず飛ばし読みしてしまいました。 「娼年」では母の前での娘(咲良)とのセックスが今回逆になっていて それもなんだかなぁという感じです。 「娼年」でリョウがエレベーターで客の老女の手を握るシーンがとても好きで感じた私としては、 このセンスのよい作家がいつか「娼年」を上回る上質なエロスを描いてくれることを期待しています。 | ||||
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I.W.G.Pで一躍名を馳せた著者としては、 こういう性描写の激しい、しかもアブノーマルな物語を取り上げるのはひとつのチャレンジであろう。 主人公はコールボーイとして活躍をする「青年」であり、 その周辺には歪んだ性を持つ者たちが集う。 青年を買う女性たちの気持ち。 様々な対人関係から、一人一人の人間たちを描き出す。 ヘタな青春小説よりも、痛切に人間が感じられる一冊だ。 | ||||
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'娼年' はコールボーイとしてさまざまな女性への奉仕を媒介とする成長小説だった.今度は創設者が医療刑務所に収監されて不在の間に,コールボーイクラブを再建し,やがて創設者が死を目前にして復帰するが結局死んでしまう,という暗い設定の続編,恐らくは完結篇である.'娼年' の持っていた優しさと厳しさはここにも受け継がれているのは見事である.話は創設者の死をクライマックスとしてひたすらに進むが,性愛と死がテーマなので '娼年' とは異なった色彩を帯びるのは当然で,成長小説色も薄いのはやむを得ない.これだけネガティヴな要素の上にこれだけ感動的な物語を構築した著者の力量には,敬服のほかない.無条件推薦としたいが,この作品は単独では理解し難い点があるので,減点.あくまでも '娼年' の続編として読まれたい. | ||||
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5年くらい前だったかに読んだ「娼年」の続編です。 「娼年」は非常に読み応えがありました。コールボーイつまり売春夫という極めて特殊な世界を描くという、キワモノっぽいテーマなのですが、いやらしさとか不潔さとかは全くなく、むしろさわやかで真摯な世界が展開したのに舌を巻いたものです。セックスという人間の根源的な営みに真っ正面から取り組んだ誠実な作品でした。 今度の新作について著者はどこかで「自分の一番大好きな作品に、久しぶりに会い、決着を付けたかった」というような趣旨のコメントをしていたように記憶しています。なるほど。 それにしても「逝年」とはちょっとまた随分なタイトルではないですか。私は最初にこれを見たとき、主人公リョウが、前作から一足飛びに数十年が経過し、晩年を迎えてやがて死に至る物語かと思ってしまいました。「娼年」に対応するのだったら、もっと他の表現があり得たんじゃないだろうか?「凄年」とか。そう、「凄絶」な物語なのです。 実際は、前作のすぐ直後の1年間ほどが描かれるだけです。ナンバーワンコールボーイとしての彼の〈商売〉は環境が変わっても健在で、種々多様な顧客相手に、それぞれに心のこもった奉仕をして癒すという仕事を遂行し続けています。そこにあるのはプロとしての矜持とさえ言えます。「売春=性の商品化」と言ったら、人倫に反した汚れた行為である、というのは世間一般の常識的見方でしょうが、ここで描かれるセックスには上述のように全くそういう色合いは無いのです。むしろ人間が他者の存在を受け入れそして生の真理を追究するスタンスであって、「求道的」でさえあるのです。それは悲劇的な展開の中でより輝きを増します。 私が性描写の場面を読んで興奮でなく涙ぐんだのは、この作品がおそらく初めてでしょう。 おすすめですが、読むならまず「娼年」の方から読んで欲しいですね。 | ||||
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