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街とその不確かな壁



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【この小説が収録されている参考書籍】
街とその不確かな壁

街とその不確かな壁の評価: 3.89/5点 レビュー 221件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21~34 2/2ページ
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No.14:
(3pt)

安定の世界観

今回はエロ要素が少なかった。
村上春樹の文化的雪かきは、僕にとっての、知的な官能小説と思っています。
いつも、パターンは大体同じで既視感がある文章。でも好きで読んでしまいます。
街とその不確かな壁Amazon書評・レビュー:街とその不確かな壁より
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No.13:
(3pt)

壁はもうあった

純文学っというジャンルにおいて村上春樹は才能ある方でしょうが、二度、三度、読みたいと体が欲しないのは何故だろう。
彼が、海外で活動し、ノーベル文学賞を得たいのもわかるが、大江勘三郎をはじめ、意味があるのだろか。
「壁」をテーマにした物語は何も真新しいものではない。「ゲームオブスローンズ」、キング、そして、「進撃の巨人」。
今、日本のテーマ、物語の裏にある思想に共感できる壁は「進撃」だ。
村上さんの「壁」と「平和」の海外での演説に嫌悪と怒りしか感じなかった。
小説家は単なる偽善者だ。立ち読み’ページで、相変わらずの古臭さを感じて、1円になったら読むかもしれない。
「平和憲法」「偽善」という不戦の契りで、若者を縛り付け、GHQに改竄された「記憶」、「自虐史観」から脱却できず、奴隷になりたがる、世界のいい子になりたがる年寄りたち。
彼が作家として特別だとは思わない。数多いる才能ある作家の一人というだけ。
「壁」をしたテーマはあり、現実は思うより厳しく、日本の未来ある若者は、あなたの様な人の為に、絶望している。
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No.12:
(3pt)

グリム童話(?)

第一部では、語り手の混乱が見られる。17歳の主人公の後ろから村上春樹が二人羽織のように操っている場面がある。初期作品の焼き直しとしても、校正が不十分と感じる。
どこにもない街とどこにでもある壁をめぐる現代のグリム童話。文章の巧みさは評価通りだが、期待値が高いだけに失望もあった。
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No.11:
(3pt)

村上作品を読み倒してきた人にはおすすめの一冊

ああ、私たちは(私も、村上さんも)歳を重ねたんだな、時代は確実に変わったな、としみじみ感じた一冊でした。
村上さんがずっと前から書いていた世界観が、わからないまま勢いで読み進めさせちゃう的なものをそぎ落とし、むしろ噛んで含ませるようなストーリーテリングで描かれています。
語り手の村上さんも70代に。彼の作品を読み倒してきた私も50代になり、彼と一緒にあの世界をちょっと遠い目になって見てきたような感覚がありました。
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No.10:
(3pt)

世評は高いけれどどうなのかな。

珍しく「あとがき」があり本作成立の経緯が書かれている。そこからも分かることだが『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』と、いわば双子のような作品で、内容的には総じて既視感が強い。エンタテインメント性はそぎ落とされ静かな語りに終始している。
 途中、登場人物が(夢かうつつか)次第に若返っていくシーンがあり、そこを読んで「村上春樹も老いたな」と思った。こういうシーンを若い作家が書くことは考えにくい。
 購入して約1ヶ月、登場人物が寝しなにウィスキーを1杯飲むのと同じように、寝床で十数ページから数十ページ読んでは眠くなると寝るということを繰り返して読了。ということは、途中で読むのをやめようと思うには面白く、だが巻を措く能わずというほどには熱中できなかったということだ。
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No.9:
(3pt)

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の世界観と類似。

村上春樹の作品には、「1Q84」のような、波乱万丈で、ぐいぐい引き込まれるような作品と、
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のような、1読しただけでは分からない、
「頭の良い人」でないと分からない作品の2通りあるが、本作は、後者。
なかなか頁が先に進みません。カスタマーレビューで「2日で読んだ」とありましたが、
僕は1ヶ月ぐらいかかりそうです。
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No.8:
(3pt)

薪ストーブ

薪ストーブは「消えるのを待ってから」部屋を出るなんてことはしないと思う
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No.7:
(3pt)

年寄りは・・・・

一回読んだのですが、よく理解できません。もう一回読みます。
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No.6:
(3pt)

街とその不確かな壁

思ったよりボリュームがありまだ読み始めていない
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No.5:
(3pt)

足を止めてずっと蹲っている

私は高校の頃に、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読んだ。
その時は自分が高校生というのもあって、書かれた主人公たちと年齢的にも似通っていたし、現実と非現実の世界が交互の章で繰り広げられていく語りが新鮮で、夢中になって読んだ。
今回、作者は38年程前に書いた本を、魚の小骨が喉にひっかかっている感じ、と表現し、その時は技術が足りなくて書けなかったものを、もう一度書き直したいということで、本作が仕上がった。
書き直すという表現通り、ややキーワードに変更があったにせよ、最初の1/3くらいのストーリーは、ほぼ世界の終わり...の焼き直しだった。当時は新鮮だった「夢読み」というコンセプトや、閉じられた世界観、思い通りにならない少女、意識と無意識の交差と、突然主人公のみ両方の世界を行き来することが許されるという条件など、なじみのある展開がなされていく。
村上春樹が大好きなリーダーは、もしかしたら、このようなおなじみの展開が、やや違う主人公や、やや違う設定ではあるが、再び再現されてることに、毎週サザエさんを安心してみるような、ホッとした気持ちで、受け止めているのかもしれない。それは青春時代に一気に読破した気持ちだったり、初めて村上春樹の小説をめくった時に一気にタイムスリップし、また初めての読書を体験できる喜びに浸れるからなのかもしれない。通常ならば、よい作品を読んでしまったあと、その記憶を全て消し去って、もう一度一から新鮮に楽しむということはできない。しかし彼の著書に限って、同じ気持ちを何度も体感できるというのが、彼独特の作品の共通点のように感じる。
しかし、自分は38年間のあいだに、社会人になったり、彼氏ができたり、結婚したり、離婚したり、色んなステージを超えて、初々しいティーンエージャーの恋だったり、見た目は中年のおじさんになってしまったが、それでも16歳の少女に失恋し、ずっとわだかまりを持っている、といった感覚をとっくに卒業してしまったようだ。よって彼がまだ、このストーリーの書き方にこだわっていることに対して、もうとっくにそこは脱出してしまったのに、何をいまさらという気持ちになってしまった。
足を止めてうずくまっても時間の流れは止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない。
多分殆どの人は、多かれ少なかれ色々な苦々しい体験をし、もうその気持ちは整理され、前を向いて歩きだし、今となればそんなこともはるか昔にあったなという気持ちになっているのではないかと思う。
村上春樹は何も変わらず、今もあの壁のなかで同じ世界観の中をぐるぐるグルグル歩き続けている。それはなんだか奇妙な感じがする。
そして、彼がこの世界観に結末をつけて、違うストーリーを語る日はどうやら来なそうだ。作者が語るコンセプトは限られていて、同じことを何度も繰り返し物語ることこそ、物語だと言い切ってしまった。しかし、本当にそうなんだろうか。
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No.4:
(3pt)

死者の生と死についてのラフスケッチ

記憶や記録によって人間は死者の死、作者の言葉を使えば、「死者の、さらなる死」を否定しようとしてきた。キリスト教は復活というエピソードによって、死者の死を認めようとしない行為と言う人もいるかもしれない。輪廻もそうだろう。本当に跡形もなく、いなくなってしまうということ、死者の生と死について描こうとしている点では、本作品はやはりノーベル賞級の問題意識を持った作家による小説と言えそうだ。

しかし、読んでいて「そこはもっと詳しく書くところなのでは?」と思った人はいなかっただろうか?私なんかは一角獣や特殊な能力についてもっと知りたくなりました。そこは読者が想像するところなのだろうか。

半地下にしてもそうだ。地上と地下の間、陽が当たる場所と当たらない場所の境目にある半地下という設定は素晴らしいなあと思う。しかし、半地下という言葉だけではなく、半地下とはどのような場所であるか、もっとハッとするような描写、表現を作家に期待してしまう。間違っているのだろうか。

レビューを読んでいると、あいまいな表現で、よくわからない感じをなんとなく村上ワールドと呼んでいる人も多くいるようだが、このような作品が、これってポエムですか?と言われてしまうのかもしれないと思った。

また、日常生活で自分が内側なのか外側なのかわからなくなる、境界が定まらないという事態と、作家による表現があいまいなために読んでいて内か外かどちらなのかわからないという現象とは性質が根本的に違うのではないだろうか。

一方で、この文はなくても成立するのでは?とたびたび感じた。退屈ではないが、無駄に長い、ただテーマはノーベル賞レベル、そんなアイデアばかりで具体的なことが決まらない会議のような印象を受けました。アイデアを形にするのが芸術家の仕事だとすると、この作品はどうなんでしょうか。
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No.3:
(3pt)

添田さんの夫は

出てきません。
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No.2:
(3pt)

少し残念

久しぶりの村上ワールドは、一定程度に堪能しました。「世界の終わり~」のより丁寧な決着も理解できました。
文体は変化しているようですが、年相応に落ち着かれたというか、無理をしている感じはしませんでした。
これまで物語を押し進める仕掛けとして投入されてきた性描写は、時代の要請からか鳴りを潜め、その事がよりリアリスティックな世界描写をもたらした一方で、物語の展開の「遅さ」を感じさせているのではないかと感じました。
「世界の終わり~」あるいは最初の「~壁(読んではいませんが)」とは異なるテーマもいくつか盛り込まれているように感じますが、その一つが、生殖性(継承性)です。45才は、エリクソンの発達課題における「生殖性」の直中と言えますし、近い世代のレビュアーとしては、共感する部分も少なからずありました。が…
主人公は75才から施設の継承を受けると共に、16才に自分達が築いた「世界」を継承します。前者の継承は丁寧に描かれているように思いますが、後者が大変雑な印象を受けました。第三部に入ると(厳密には二部の最後辺りから)、とたんに受動的というか、唐突に周りから答えを与えられるようになります。何で壁や一体化について、16才の少年から全て手解きを受けているのでしょうか。何で言われるがままに世界を継承してしまうのでしょうか。
次の世代に世界を継承することは、必要なことですし、いやが応にもそのときは来るものですが、もう少し葛藤や必然や諦めが描かれて然るべきなように思いました。
終わり方が少し残念でした。
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No.1:
(3pt)

四次元と自我

主な登場人物は僅かこれだけ。この登場人物たちを読めば、物語の大筋はわかると思う。
1️⃣主人公と彼の影
・2️⃣との失恋(⁈)を引きずって、壁に囲まれた異世界を心象に想像して、そこで故人たちの残した夢を読む。異世界から現実の世界に戻って、出版取次社員から福島県の図書館長となり、子易氏の助言に従いながらM少年の旅を助ける。
2️⃣一歳歳下の少女
・高校時代に愛し合っていたのに、突然連絡が取れなくなった、理由は全くわからない。
3️⃣壁に囲まれた世界にいる少女
・2️⃣と同じ少女なのだが別世界にいる別の少女、異世界での図書館で主人公の仕事を助ける。
4️⃣ 壁に囲まれた世界にいる門番
・壁の内と外で影を実体を引き離す役。
5️⃣単角獣たち
・壁に囲まれた世界に住む獣たち。寒い冬には次々と死んでゆく。
6️⃣福島県の図書館員である添田女史
・幽霊となった子易氏と面談できる有能な司書。
7️⃣福島県の図書館長だった子易氏
・この町の名士だったが、75歳で急逝した後も、幽霊となって新館長となった主人公を助ける。風貌は薔薇族編集長だった伊藤文学氏を想起させる。
8️⃣福島県のコーヒーショップを営む30代の女性
・主人公と愛し合うが、SEXに痛みを感じてできないことを、負い目として抱えて生きている。
9️⃣イエローサブマリンの絵のヨットパーカーを着た少年M
・社会的なコミュニュケーション能力には欠けるが、読んだ本を全て暗記できる異才。壁に囲まれた世界へ移ることを望む。
 700頁近い大作。これまでで最も読むのに労力を要した作品だった。特に序盤の200頁くらいは、同じような箇所が繰り返されて、正直かったるかった。登場する女性たちには『「ノルウェイの森」を再現させたいのか?』と思わせた。著者も71歳、青春の姿を描くには靄がかかっていて、輪郭がハッキリとしない。それに引き換えて、幽霊となった子易氏が登場してから、俄然面白くなった。それもやっぱり著者と登場人物の歳が近いからこそのリアリティだろう。巻末に登場するM少年。異形であるかのような際立った個性と才覚。彼は著者生涯のテーマである異世界の存在と決着をつけてくれる存在だった。
 四次元の世界とは、複数の三次元の世界があること。あるSEに、それを4本の座標軸で習った。異なる三次元世界の別世界としての独立や、内在するズブズブの境界線の共有の曖昧さ。壁で囲まれた世界には、コロナ禍の影響も伺える。そして単角獣の存在は、著者らしい幻想性を醸し出している。著者は自分が何者であるかを、生涯ずっと問いかけている。自分である自分、自分でない自分。今回は自分自身の肉体と影の存在によって、それを問い糺している。物語のエンディングで、著者は彷徨の末に、生きている自らを確かめることができたのではないだろうか。
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