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細川ガラシャ夫人
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細川ガラシャ夫人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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信長配下で当時最もときめいていた明智光秀の娘として産まれ、信長の肝煎りで、父と懇意の細川藤孝の長男・忠興に嫁いだ「たま」は、その美貌と聡明さにより、庭師の息子や夫の実弟にまで恋をされる…。という、美人でモテモテな「たま」が、何故キリシタンになったのか。というお話です。 上巻は、忠興との夫婦仲も良く子どもにも恵まれ、幸せの絶頂にある「たま」の下に、本能寺の変の報せが届くところで終わります。「たま」は身重の身で、丹波の山奥に捨てられてしまうのでした。 上巻の「たま」は聡明ではあるけれど驕慢なところがあり、キリシタンの侍女「まりあ」に対しても挑戦的です。さて、丹波の山奥で「たま」は、どうなってしまうのでしょうか? | ||||
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丹波の山奥で、「たま」を待っていたのは、忠興の裏切りでした。というか、忠興は別に裏切ったつもりもなく、妻の不在に側室を取るのは健康な若い武将として当然のことだったのですが、山奥で忠興を恋う和歌を山ほど作っていた「たま」はそのことにとても傷つきます。 「明智光秀の娘」としての誇りに続いて、「細川忠興の妻」としての誇りを傷つけられた、ということかも知れません。心が折れそうな「たま」は魂の拠り所を求め、侍女の手引きでキリシタンに入信し、遂には受洗を受けるのでした。 面白いのは、「たま」の入信を境に忠興の「たま」への執着が激化していることです。 エゴイストとはいかないまでも、(少なくとも舅の光秀に比べ)かなり近代的な自我の持ち主だったと思われる忠興は、それまでも「たま」を愛したかも知れませんが、あくまでそれは肉体的な愛だったと思います。(丹波の2年間に、手紙一度きりで、会いには来なかったというのは、いくら世間体があっても、やっぱり本気で会おうと思えば自分の領国内なのだから、会いに来れたはずです。) 忠興は、「たま」が入信して初めて、「たま」の心が最早自分のものではないことに気づき、嫉妬にかられるようになったのでしょう。関ヶ原前夜、忠興の望むまま従容として刃を受けた「たま」は、肉体は最後まで忠興のものとして与えましたが、その魂は、既にでうすさまのものになっていたのです。 女流作家の作品である所為か、男女の葛藤が女性視点過ぎて、忠興がただの弟の恋敵みたいになっているので☆3つ。 | ||||
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