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魔導の矜持
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魔導の矜持の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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〈真理の織り手〉シリーズ第3弾となる本作は、魔導士への迫害が激しい世界が舞台。落ちこぼれの魔導士の卵デュナンが、仲間や敵と出会いながら成長していく物語です。デュナンは自分の師や兄弟子たちが殺されたあと、弟弟子と妹弟子を連れて逃げる途中で、貴族の庶子ノエと元騎士のガンドに助けられます。しかし、彼らは魔導士ではなく、デュナンたちは自分たちの正体を隠さなければなりません。そんな中、デュナンは自分の魔力に秘められた可能性に気づき始めますが、それは同時に危険な選択を迫られることでもあります。 この本は、ファンタジー好きな人におススメです。魔導士という特別な存在として生まれた主人公が、自分の力や使命を探求する過程で、様々な困難や葛藤に直面する様子が描かれています。魔法や冒険の要素が豊富に盛り込まれており、読者はデュナンの目線でその世界を体験することができます。また、登場人物たちの感情や関係性も丁寧に描写されており、人間ドラマとしても楽しめます。この本の主要なテーマは、「自分の力をどう使うか」ということだと思います。デュナンは自分の魔力を隠すことで生き延びることもできますが、それでは本当の自分を生きていると言えるでしょうか。一方で、自分の魔力を開放することで、他人や社会に迷惑をかけることもありますが、それでも自分の信念を貫くべきでしょうか。デュナンはそのようなジレンマに直面しながらも、自分なりの答えを見つけようとします。その姿勢は、読者にも自分の力や役割について考えさせるきっかけになるかもしれません。 この本のおススメポイントは、主人公デュナンの成長です。最初は落ちこぼれだった彼女ですが、仲間や敵から学び取ったことや自分自身と向き合ったことで、次第に強く賢くなっていきます。特に印象的なのは、彼女が自分の魔力をコントロールする方法を見つける場面です。それは単に技術的な問題ではなく、彼女の心理的な変化や成熟の表れでもあります。彼女が自分の力を誇りに思えるようになるまでの過程は、読者にも感動や共感を与えるでしょう。 心に残った場面や言葉は、デュナンがノエとガンドに助けられたときに言った一言です。これは、彼女が自分たちの正体を隠すために嘘をついた言葉ですが、同時に彼女の心情を表しています。彼女は魔導士であることを否定したくないという気持ちと、魔導士であることを恐れるという気持ちとの間で揺れ動いています。この言葉は、彼女の内面の葛藤を象徴しており、物語の展開にも大きく関わってきます。 この本は、魔法や冒険が好きな人はもちろん、自分の力や使命について考えたい人にもおススメです。 | ||||
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面白かったです | ||||
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シリーズ四作品の中で一番「魔法を題材にしている感」は薄かった気がします。一巻はレオンとゼクスの導脈連結、二巻はリーンベルの妖精、四巻は禁術の描写が見事なのですが。 ……というのは、主人公であるデュナンの使う魔術は普通の操魔とは違う感覚で、ちょっと表現が地味なんですよね。デュナンは扱える魔術の規模が小さくて、ゼクスのように派手に暴れる力もない。(その小さな魔術で危機をどう切り抜けるかは、なかなかに面白いです。) しかしこれが四巻でメインとなる禁術に関連深く非常に大事なものなので、最終巻手前の三巻で題材になったのも納得です。 友達実は生きてましたオチかと思ったらそんなことはなかった。世界観にはお約束が多い代わりにストーリーはたまにお約束なんか知ったことかって感じになるの割と好きです(笑) | ||||
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シリーズも3作目。 メインの登場人物は新しいものの、魔導師が虐げられる世界で、子供たちが生き延びるために逃げる話が進んでいきます。 1、2作目の登場人物達も登場し、一層世界観は深まっています。今後、魔導師が平和に暮らせる世界は来るのか。 魅力的な彼彼女らの今後も読みたいと思わせる納得の出来です。 | ||||
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この物語、私はとても好きだ。 落ちこぼれの魔導士見習いデュナンという少女の逃避行から目を離すことができなくなる。 一緒に旅をする仲間に、1作目と2作目の登場人物たちも加わって、いくつもの運命が絡み合いながら、あの戦いの後の世界が紡がれていく。 それぞれの立場、それぞれの悩みや苦しみ、それぞれの戦いを見ていると、どの人物たちも愛しくてたまらない。 これは、ディストピアを救う物語ではないが、ディストピアで生き延びる物語だと思う。 苦しくてしんどくてたまらないときに、思いがけない一言やささやかな出会いが、許しや癒しになることがある。 生きのびることだけ頑張れたら、きっと、なにかいいことだってあったりする。 頑張って生きていない人間なんていないのだから、誰にだってそんなことがあるかもしれない。 世界は悲惨がいっぱいのままではあるが、きっと主人公達はこれからも生きていく。 ともに戦う誇らしい仲間を得たような気持ちで読み終えた。 『系譜』や『福音』の主人公たちの成長を見守ることができるから、先にそちらを読んでから、この『矜持』を手に取ってもらいたい。 | ||||
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