野望女刑事

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野望女刑事の評価:

3.50/5点 レビュー 2件。 - ランク

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平均点3.50pt

Amazonレビュー一覧

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全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(5pt)

ハードボイルド路線に大きく舵を切った作品

このところ、作風に大きな変化がみられる沢里裕二だ.『色事師刑事』『欲望刑事』などはいずれも官能小説よりもエンタメ小説としての色濃くなっているが、本作はさらに、アクション、捜査に重きを置いてており、過去作よりも官能場面は抑制されている。だが、むしろそのせいでセクシーバイオレンス度は高まっているように感じた。逆に捜査の延長上に不意に登場する官能シーンが実にそそられる。
著者の自己解説的な「あとがき」がついていた。「中間官能小説の復権をめざして」とあった。なるほどこれがこの作家の狙いであったのかと膝を叩いた。
中間官能とは、昭和後期まで一般文芸とほぼ同等に評価されていた物語性の強い官能小説群と記憶している。
梶山季之、豊田行二、阿部牧郎などのスター作家がこの分野に入るはずである
だが平成に入ってから、官能小説のAV化が進んだせいで、いつの間にかなくなっていた。
三十年後のいま、「官能エンターテインメント」なる惹句を多く見かけるようになった。沢里裕二が、その第一人者であることは間違いない。人気の秘密もわかる。時代認識とと国家観が実にしっかりした作家なのだ。
たとえば「闇社会を乗っ取られるのは、この国が乗っ取っれるのに等しい」(処女刑事・横浜セクシーゾーン)
などの一文は、まさに正鵠を得ている。日本のヤクザがすべて中国やロシアに乗っ取られたら? ぞっとする。
あくまで娯楽小説であって、政治的な意図はないのは承知のうえである。
野望女刑事 (竹書房文庫) Amazon書評・レビュー: 野望女刑事 (竹書房文庫)より
4801915086
No.1
(4pt)

またまた自己解説的「あとがき」つき。

新シリーズだ。本作はアクション重視。自分が好きなスラップスティック系ではない。
アクションとバイオレンス自体は充分に楽しめるが、ストーリーはややマンネリ化している。
帯の煽り通り新ヒロイン黒沢七海は、沢里裕二の作品史上「最強のヒロイン」なのかもしれないが、話の展開は、かなりこのところの他の作品と似ている。前シリーズの「女性専門警護官」の方が、他シリーズと異なる特徴があって面白かったように思える。
それと本作は誤字脱字が多すぎる。

著者の自己解説的な「あとがき」がついていた。いわく本編を書いている途中で書いたので「はじめに」でもなく「あとがき」でもなく「なかがき」だそうだ。エッセイのようなあとがきだが、これはためになった。沢里裕二という作家が描いている今後の展望がわかる。もっともレビューで「あとがき」だけをを褒めるのは何だが……これが本作の収穫だった。
ただしこのあとがきも、脱字が多いと感じだ。本来は★三個。あとがきの面白さで一個足した。
野望女刑事 (竹書房文庫) Amazon書評・レビュー: 野望女刑事 (竹書房文庫)より
4801915086