刑事学校
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 | 2018年02月09日 刑事学校 (文春文庫) 畑中圭介は大分県警刑事研修所、通称「刑事学校」の教官である。6人の新米刑事に捜査術と刑事魂を教え込むため、全国の警察と連携を取り研修を進める畑中。そんな中、幼馴染の立石健吾が死体で発見され、研修生と共に事件解決を命じられる。畑中の、抑えきれない刑事の熱い血がさわぎ出す!文庫オリジナル警察アクション。(「BOOK」データベースより) |
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刑事学校の総合評価:
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| ひとことでいうと、ヤンキー小説です。大分県の地元のつながり。あるものは刑事になり、あるものはヤクザになり、あるものは経営者になり…。みんなつながっている田舎の濃密な人間関係。それを背景に起きた経済事件と殺人事件。 刑事学校というタイトルですが、物理的に学校があるわけではありません。ベテラン刑事が各地の若手を集めて育て、聞き込みをさせている。彼らが事件に巻き込まれるでもなく、設定としては意味をなさない。おそらく、ヤンキーの人間関係の外側の連中を登場させるために考え出したのでしょう。 地道な聞き込み捜査が中心。『火車』のように核心を聞かせてくれる人物に偶然でくわすような都合のよさがなくて、高評価です。 長編ですが短いので、移動中にさくっと読むのにおすすめです。 | ||||
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| 登場人物の大半が主人公の刑事と繋がりがあり，非常に狭い範囲で話が回る印象です． 被害者が彼の知り合いである以上，向かう先々の相手もそうなるのは仕方ないのですが， 署内の人間や地元の議員までそういう関係というのは，都合が良すぎるように映りました． このほか，タイトルにもある『刑事学校』の方は，物語に対する存在意義がわからず， 時折，主人公が指導をする場面はありましたが，実際には一捜査員の扱いになっており， 先生と生徒ではなく，上司と部下らであっても，大きな影響はなかったのではと思います． 問題の事件にしても，いわゆる黒幕が大して何もしないまま終わってしまうことに加え， 周りも含め，巨大な計画の割にはあっさり引くなど，駆け足で畳まれるのが物足りません． また，あらすじで謳われた『警察アクション』も，最後の最後でようやくといった程度です． 事件の背景に垣間見えた，地方都市が抱える閉塞感や再開発問題は興味深かっただけに， 地域性など，もう少しそのあたりを押し出した話運びでも良かったのではないでしょうか． | ||||
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| これまで著者の作品は大半を読んでいる。 B級映画のようなアクションとどんでん返しが売りである作品が多く読み始めると、一気に読了に至ってしまうのが通常であるが、本作品はアクションや意外性という点ではこれまでの作品と比べてかなり劣っている印象。 構成も単純、終盤の盛り上がりも小さく退屈な作品であった。 | ||||
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