(短編集)

夜の樹

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評判

夜の樹の評価:

4.14/5点 レビュー 22件。 B ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全25件 21〜25 2/2ページ
No.5
(5pt)

この短篇集を読まずしてカポーティは語れません。

ノンフィクションの傑作「冷血」や、やや難解な「遠い声、遠い部屋」。それに言わずとしれた「ティファニーで朝食を」。どれもカポーティの代表作ですが、彼の原点はこれら短篇にあると思います。ゴシックホラーテイスト溢れる「ミリアム」から、ノスタルジーを感じさせる「誕生日の子供たち」や、その他影も曇りもない「昼の文体」、背筋がひやりとする様な「夜の文体」の作品が、バランスよく収められています。そしてこれらの作品群には一貫して透明な空気の粒を感じさせる瑞々しさ、繊細な硝子細工を思わせる叙情的なものを感じます。どれも20代のうちに書かれたものばかりという事で、早熟ながらその文章の完成度には改めて驚きました。
別出版社から出ている村上春樹訳の「誕生日の子供たち」の短篇集に含まれる作品と重複してるのもありますが、少し位かぶっていても両方買っておいて損はない筈。
私にとっては人生の中でもベスト5に入る位手放せない短篇集です。
夜の樹 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の樹 (新潮文庫)より
4102095055
No.4
(5pt)

大傑作です。

個人的にカポーティは、「ティファニーで朝食を」などの中篇よりも、切れ味のするどい短編のほうが優れていると思います。本書収録、「ミリアム」、「夜の樹」などは、まさに短編小説のお手本のような作品です。抽象的なストーリーに対し、おさえた筆致で人間の孤独や不安や恐怖などネガティブな感情を色濃くうつしだす手腕にはただただ脱帽するのみです。

 なかでもおもしろいのは、「誕生日の子供たち」です。最高の書きだしです。魔女的な女の子がひっこしてくることにより子供たちは狂わされ、けれど彼女はバスに轢かれてしまう。まったく意味のないストーリーなのに何故か背筋が寒くなるほどの絶対的な恐怖と哀愁がただよいます。是非読んでください。
夜の樹 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の樹 (新潮文庫)より
4102095055
No.3
(4pt)

いいと思う

内容はとても暗いものが多いですが、どれも割りと面白いですし、
ずしっとくるものがあります。
ただ、(個人的な理由ですけど)「無頭の鷹」だけは難しくてうまく理解できなかったのが残念でした。
でもそれにしてもはまる人ははまると思うので、お勧めですよ。
2回も3回も読める作品群です。
夜の樹 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の樹 (新潮文庫)より
4102095055
No.2
(4pt)

雪の雲。

この本を手にしたのは、ほんの気まぐれからでしたが、ラッキーな出会いだったかもしれません。
収められた短編の一つ一つに、何か共感できる物語があるわけではないし、決して、涙を流すような感動的シーンがあるわけではありませんが、流れる雰囲気は、人をひきつける存在感がありました。
主人公たちを取り巻く不思議で、ふわふわした取り留めのない、そして少し冷たい感覚を伴った雰囲気がすべての短編に、一貫してながれていて。それは、私にうっすらと低く敷き詰められた、雪の雲を思わせました。
雰囲気と登場人物は、巧みな描写で表現され、ふとしたはずみで、日常からそんな不思議な空間に紛れ込んでしまった主人公たちの「なぜ??」という問いかけが聞こえてきそうでした。
私のお勧めは「最後のドアを閉めて」です。
この作品に出てくる主人公のどうにも救いがたいところがいっそうの冷たさと、孤独を感じさせる作品です。
夜の樹 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の樹 (新潮文庫)より
4102095055
No.1
(4pt)

村上春樹の短編ファンの方、読んでみては?

作家の村上春樹氏はカポーティをお好きみたいで、エッセイや何かの文章の中
でときおり彼の作品に触れています(私は「夜の樹」もそれで知りました)。
カポーティの短編を読むと、春樹さんの初期の短編は「カポーティの影響を受
けてるのかな?」と思わせられるというか、不条理で不安な雰囲気が似ている
というか・・・「なるほど、春樹さんはこういうのが好きだったんだなあ」
と、勝手な推測をしてしまいました(笑)。
「夜の樹」に収められている短編は、筋書き・オチのはっきりとしたストーリ
イでなくて、どことなく不安定に終わっているような印象がありましたが、そ
れもまた良いです。本全体的にちょっと物悲しいようなね。
(緑色のギターって実際にはどんなかしら?グリーンのアコ
ースティックギターを見たことあるけど、あんまり惹かれなかった・・・。とにかく、小説の中ではサウンドホールから主人公にお酒を入れられて可哀想
に!)
たぶんカポーティは原書も良いのではないでしょうか。
夜の樹 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の樹 (新潮文庫)より
4102095055