寂しい丘で狩りをする

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評判

寂しい丘で狩りをするの評価:

3.71/5点 レビュー 14件。 D ランク

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平均点3.71pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21〜28 2/2ページ
No.8
(3pt)

プロットはそれなりによく練られてもいるが、いろいろと中途半端な作品。

かつてのレイプ犯・押本が、出所後に再び被害者の敦子を追う。それを予期した敦子は、
探偵のみどりに押本の監視を依頼するが、みどり自身がかつての交際相手で変態的な
嗜好の持ち主・久我に追われている・・

久我⇒みどり⇒押本⇒敦子と、追いつ追われつの関係が錯綜するプロットはそれなりに
よく練られてもいるが、あくまで「それなり」というのか、本格的なミステリーやクライムノベル
の高みにまでは達していない気がする。他方、純文学と呼ぶには、文章や人物造形が
やや通俗過ぎる分を、全篇に映画についての薀蓄を散りばめることで、かろうじて小説と
して成り立たせている作品という印象を受けた。

作者自身が、自著『東大で文学を学ぶ』の中で、「都合のいい偶然を避けることから、
純文学とエンタメの違いが生まれる」と述べているが、本書にはまさにその「都合のいい偶然」
が何度か使われている。だとすると、本書は最初から純文学としてではなく、エンタメとして
書かれたということなのかもしれないが、既に触れたように、プロットの練り上げはあくまで
「それなり」に過ぎないようでもあって、どこか中途半端な作品と言わざるを得ないというのが
率直な感想だ。(たとえば、探偵であるはずのみどりが、久我だけでなく押本に尾行されても
気づかないのは、さすがに迂闊過ぎないかと思えるし、最後の決着がややあっさりと大団円に
移行してしまうのも、どこか都合が良過ぎるという感じはあった。)
寂しい丘で狩りをする (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをする (講談社文庫)より
4062934213
No.7
(3pt)

プロットはそれなりによく練られてもいるが、いろいろと中途半端な作品。

かつてのレイプ犯・押本が、出所後に再び被害者の敦子を追う。それを予期した敦子は、
探偵のみどりに押本の監視を依頼するが、みどり自身がかつての交際相手で変態的な
嗜好の持ち主・久我に追われている・・

久我⇒みどり⇒押本⇒敦子と、追いつ追われつの関係が錯綜するプロットはそれなりに
よく練られてもいるが、あくまで「それなり」というのか、本格的なミステリーやクライムノベル
の高みにまでは達していない気がする。他方、純文学と呼ぶには、文章や人物造形が
やや通俗過ぎる分を、全篇に映画についての薀蓄を散りばめることで、かろうじて小説と
して成り立たせている作品という印象を受けた。

作者自身が、自著『東大で文学を学ぶ』の中で、「都合のいい偶然を避けることから、
純文学とエンタメの違いが生まれる」と述べているが、本書にはまさにその「都合のいい偶然」
が何度か使われている。だとすると、本書は最初から純文学としてではなく、エンタメとして
書かれたということなのかもしれないが、既に触れたように、プロットの練り上げはあくまで
「それなり」に過ぎないようでもあって、どこか中途半端な作品と言わざるを得ないというのが
率直な感想だ。(たとえば、探偵であるはずのみどりが、久我だけでなく押本に尾行されても
気づかないのは、さすがに迂闊過ぎないかと思えるし、最後の決着がややあっさりと大団円に
移行してしまうのも、どこか都合が良過ぎるという感じはあった。)
寂しい丘で狩りをする Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをするより
4062188562
No.6
(3pt)

人生とは、一瞬の花火…。

勤めていた映画プロダクションが解散、運よくフィルムセンターに
職が見つかった敦子。
古いフィルムは劣化が激しく、無声映画の時代のフィルムは
どんどん失われている。
そんなフィルムの発見と保存に、充実した生活を送る敦子だったが、
ある男の出現で、忘れられない過去と忌まわしい思い出がよみがえる。
そして、新たな恐怖…。

サイドストーリーというか、敦子が携わる古い映画の世界が結構楽しい。
フィルムの自然発火でライブラリーが火事になった事件もあったし、
日本映画の残存率は昭和の始めの物でも4%を切るという。
失われたものだからこそ、見てみたいのが人情。
わたしも、昭和12年ごろの女性飛行士の映画「翼の世界」を見たい。
寂しい丘で狩りをする (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをする (講談社文庫)より
4062934213
No.5
(3pt)

人生とは、一瞬の花火…。

勤めていた映画プロダクションが解散、運よくフィルムセンターに
職が見つかった敦子。
古いフィルムは劣化が激しく、無声映画の時代のフィルムは
どんどん失われている。
そんなフィルムの発見と保存に、充実した生活を送る敦子だったが、
ある男の出現で、忘れられない過去と忌まわしい思い出がよみがえる。
そして、新たな恐怖…。

サイドストーリーというか、敦子が携わる古い映画の世界が結構楽しい。
フィルムの自然発火でライブラリーが火事になった事件もあったし、
日本映画の残存率は昭和の始めの物でも4%を切るという。
失われたものだからこそ、見てみたいのが人情。
わたしも、昭和12年ごろの女性飛行士の映画「翼の世界」を見たい。
寂しい丘で狩りをする Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをするより
4062188562
No.4
(1pt)

復讐するは誰にあり?

裁判の記録風書き出しは、一見客観記述を装ってはいるが、佐木隆三の『復讐するは我にあり』が、実際に起きた事件を追って、客観的な描写の中から、ドラマを浮かび上がらせるのに対して、本作は、もともと作者の頭の中で作られたフィクションなので、その「客観性」は、当然嘘くさいものになる。

 戦争の客観描写を冷徹に書いていく大岡昇平などあげるももったいないが、それでも、そういった調子を最後まで貫けば、それはそれで、それなりの作品になると思うが、作者は「堪えきれず」、すぐに女性の内面描写、三文小説のイージーな描写に変わってしまう。それなら、それで、女性の内面描写で引きずっていけばいいのだが、すぐに裁判記録が挿入される。それのくり返しで小説は進行していく。

 行きずりの男にレイプされた女性がおり、その女性が、出所した犯人から身を守るべく依頼した女探偵も、つきあっていた男からの暴力に苦しんでいるなど、いったいどういう気持ちから設定したのか? この「わざとらしい偶然」が、文学的になにか効果をあげているとは、とても思えない。

 作者は何が言いたくて、このような、どこをとっても、すっきりしない小説を書こうとしたのか? いくら文学賞をたくさんとっていても、読者は正直である。あまり売れてないようである。「純文学」の奥深さも、「エンターテインメント」の痛快さもない。俗な文体で、わざとらしい設定の物語が綴られているだけである。こういう人が「大家」として扱われる日本の文学界を本気で心配してしまう。
寂しい丘で狩りをする (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをする (講談社文庫)より
4062934213
No.3
(1pt)

復讐するは誰にあり?

裁判の記録風書き出しは、一見客観記述を装ってはいるが、佐木隆三の『復讐するは我にあり』が、実際に起きた事件を追って、客観的な描写の中から、ドラマを浮かび上がらせるのに対して、本作は、もともと作者の頭の中で作られたフィクションなので、その「客観性」は、当然嘘くさいものになる。

 戦争の客観描写を冷徹に書いていく大岡昇平などあげるももったいないが、それでも、そういった調子を最後まで貫けば、それはそれで、それなりの作品になると思うが、作者は「堪えきれず」、すぐに女性の内面描写、三文小説のイージーな描写に変わってしまう。それなら、それで、女性の内面描写で引きずっていけばいいのだが、すぐに裁判記録が挿入される。それのくり返しで小説は進行していく。

 行きずりの男にレイプされた女性がおり、その女性が、出所した犯人から身を守るべく依頼した女探偵も、つきあっていた男からの暴力に苦しんでいるなど、いったいどういう気持ちから設定したのか? この「わざとらしい偶然」が、文学的になにか効果をあげているとは、とても思えない。

 作者は何が言いたくて、このような、どこをとっても、すっきりしない小説を書こうとしたのか? いくら文学賞をたくさんとっていても、読者は正直である。あまり売れてないようである。「純文学」の奥深さも、「エンターテインメント」の痛快さもない。俗な文体で、わざとらしい設定の物語が綴られているだけである。こういう人が「大家」として扱われる日本の文学界を本気で心配してしまう。
寂しい丘で狩りをする Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをするより
4062188562
No.2
(3pt)

純文VSエンターテインメント

読ませる、が、読後感はモヤモヤしたものだ。
「偶然」の多さがまず残念に感じられる。敦子と保険金殺人の犯人が同じマンションに住んでいた、という設定に何ンの意味があるのか? それともオレが説話上の何かを見落としてるのか? それにしても、他にも「偶然」が多い。
また、映画(フィルム)などをめぐるやたらとディテールに凝った、永長とした描写は、なんなのだろう。
みどりが繰り返し想起するイメージ、これも判ったような気になるが、読む側が受ける「快感の効果」はさほど効いていない。
とはいえ、夢中になって読んでしまうのは確かだ。文体のドライブ感が策略的なのだ。
なんにせよこの物語は遅くとも2~3日で読み終わらなければならない。間を置くと、みどりの夢想などワケが解らないだろう。思うに、ここら辺が作者の「純文」を発揮させていると思われるくだりだからだ。
寂しい丘で狩りをする (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをする (講談社文庫)より
4062934213
No.1
(3pt)

純文VSエンターテインメント

読ませる、が、読後感はモヤモヤしたものだ。
「偶然」の多さがまず残念に感じられる。敦子と保険金殺人の犯人が同じマンションに住んでいた、という設定に何ンの意味があるのか? それともオレが説話上の何かを見落としてるのか? それにしても、他にも「偶然」が多い。
また、映画(フィルム)などをめぐるやたらとディテールに凝った、永長とした描写は、なんなのだろう。
みどりが繰り返し想起するイメージ、これも判ったような気になるが、読む側が受ける「快感の効果」はさほど効いていない。
とはいえ、夢中になって読んでしまうのは確かだ。文体のドライブ感が策略的なのだ。
なんにせよこの物語は遅くとも2~3日で読み終わらなければならない。間を置くと、みどりの夢想などワケが解らないだろう。思うに、ここら辺が作者の「純文」を発揮させていると思われるくだりだからだ。
寂しい丘で狩りをする Amazon書評・レビュー: 寂しい丘で狩りをするより
4062188562