模倣犯

評判

模倣犯の評価:

4.01/5点 レビュー 412件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全338件 161〜180 9/17ページ
No.178
(5pt)

読者に対して誠実な作家

久し振りに再読した。あらためて感じたのは、著者の丁寧さと読者に対する誠実さだ。その場面にしか登場しないような人物にもストーリーを持たせ、本筋のストーリーに厚みを持たせるという手法を、「ムダに長い」と感じる人もいるはずだが、私はこれが作者の作品の魅力であるととともに、丁寧さと読者に対する誠実さだと思っている。
そして、長篇であってもリーダビリティが高いのは、ストーリーテラーとしての実力もあるが、もうひとつ忘れていけないのは作者の文章だ。難しい単語が使われることはなく、すっと文意が理解できる。だが、無機質な文章ではない。登場人物のセリフもふくめて体温を感じる文章だ。
著者の作品を全て読んでいるわけではないので断言はできないのだが、彼女の作品ではどんなに残酷な世界が描かれていても、何かしら救いの部分がある。これが、宮部作品の魅力なのだが、同時に物足りなさを感じる部分でもあると思う。
この作品でもそうだ。確かにピースは救いのない人物ではあるが、著者は他の人物に救いを与えている。
ただ、自分自身はそこに、なんとなく物足りなさを感じてしまうので、ここ数年は著者の作品から離れていた。今回、久し振りに再読してもこの印象は変らなかったのだが、これは読み手の好みの問題であり、著者の実力に起因するものではない。
10年以上前の作品なので、設定などの部分で今の時代にそぐわない面もあるが、小説としての輝きは失われていなかった。やはり、日本を代表する小説家の一人だと思う。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.177
(5pt)

二度目のほうが、面白い

映画がイマイチだったり、登場人物が多すぎて敬遠されたりでマイナスイメージも付いてしまってる気がして心配なのですが、コレ、相当面白いです。
ミステリーでもありますが、群像劇でもあります。
人間の「気持ち」が描かれている。
「宮部作品は、時代小説のほうがいい。だって人情味があるから。」という意見を昔聞いたことがありますが、宮部現代ミステリーにも、ちゃんと人情味があります。ミステリーテイストに包まれて見えにくくなってるだけで。
一度目はミステリー要素に引きずられて早く真相がしりたくて人間の気持ちにあまり目を向けずに読んでしまいましたが、しばらくしてもう一度読んでみたら、ヒューマンドラマ的な印象になりました。
二度読み、オススメです。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.176
(5pt)

丁寧なサスペンス

読後の感想は「長い。けれど、読み応えある丁寧なサスペンス」
時間をかけただけはある。著者の主張がいたる所に散りばめられている。
義男とピースのやり取り、編集長と滋子の対峙。と読むべき個所は随所に。
丁寧という印象はおそらくそこから来ている。
登場人物の過去、心理描写にページを割くあまり、「長い」小説となっているのは
仕方ないのかもしれない。
「火車」ほどのスリリングさ、テンポのよさはないかも知れないが、この小説には
随所に盛り上がる個所があるため長くても読めてしまう。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.175
(4pt)

殺人事件

上下巻の上巻です。
どちらともとても分厚い。
その中には登場人物ひとりひとりの気持ちが深く記されています。
一番印象的なのが孫が行方不明になった老人の気持ち。
色々な情報が詰まっているので老人の出来事がよく知る人のことのように感情移入できます。
なんでこんな酷い事ができるの?、自分を正当化するイっちゃってる犯人、
小説の中だけにしてほしい。。。が、実際こんな事件はたくさん起こっているし
巻き込まれた被害者もたくさんいる。
被害者の気持ち、犯人の気持ちがいろんな意味で痛いほど伝わる悲しいお話です。
長いですが苦労して読んだ分、この物語の一登場人物になったように
一緒に怒り、一緒に泣けることのできる作品です。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.174
(4pt)

通勤のおともには最適

『(登場人物)は現在〜な状態である。そもそも(登場人物)は〜(人となり、生い立ち、環境などの説明)である。だから、今、〜なのだ。(短いエピソード)。と、いうことは、どういうことなのだろう?』この繰り返し。個々のエピソードはそれなりに面白いのでどんどん読めますが、あまりにも数が多いため、三分の二程度まで読み進むとほとんどの章がこのような同じ構成であることに気づいてしまいます。そして丁度その頃合で、お話自体も何か別の世界の物語のように変わってしまいます。前半の細かく繊細な思考や行動をする人々がいなくなり、大雑把で場当たり的な人々だけしか登場しなくなる、または同じ人物であってもまるで別人のように思考力を失って迷走してしまう。後半の物語をまとめ、終わらせるためには仕方ないことなのはとても理解できるのですが、要するに作者のご都合主義が「果物皿の中のモナリザのように、面白いほどよく見え」てしまいます。最後のどんでん返しもとってつけたように感じました、なぜならラストに至るまで「その人物がそのポイントにそんなにも」拘泥しているという描写が無かったから。そして最後のまとめ方。終わりよければ全て良しですか?「世の中を甘く見て」いるのはいったい誰ですか?……とこう批判的な意見を述べましたが、全体の感想としてはとても面白かったです、タイトルにも書きましたが通勤しながらちょっとずつ読むには最適です。私がこうも穿った批判的な感想を持ってしまったのは、ついおもしろくて、後半部分を休日に家でじっくり読んでしまったのがなによりの失敗ではないかと思う次第です。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.173
(4pt)

お勧めの一冊

時間をつぶすには最適な本ですお勧めな一冊です。宮部みゆきは、面白いですね。登場人物がいっぱい出てきます。事件に関係ある人ですが、誰がどう関係するか、あとになって絶妙につながって、関心します。それにしても、700ページの半分くらいで、犯人が誰だかわかり、動機や犯行の手口が明らかになってくるわけですが、下巻には何が書いてあるのでしょうか・・・。早く下巻が読みたいでーす。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.172
(5pt)

お勧めの一冊

宮部みゆき、すごいです。癖になりそうです。かなり読み応えのあるいい本です。ストーリーがよく練られていました。犯人が判明しているのに、犯人が大胆にも事件を明らかにするジャーナリストとして行動するとは夢にも思いませんでした。犯行が全く模倣犯ではないのに、なぜ模倣犯っていう題名がついているのか考えながら読んでいきましたが、最後のほうでわかりました。「自分の犯行は猿真似ではない・・・」。それにしても、事件が無事解決して安心でした。知能犯が最後に勝つのかと思ってハラハラしてました。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.171
(5pt)

辛い!心にダメージを負った、、、

読後の感想としてまず頭に浮かんだのが、「なんて辛い話だ、、、」ということ。
連続殺人というミステリーものには定番の設定で、実際の内容も笑う犯人、追う警察、悲しむ遺族といった
、連続殺人の話には定番に登場するであろう人々がやはり登場し、その人々の視点を代わる代わる描くといった内容。絡み合っている人間関係ではあるが、それもミステリーには欠かせない要素、まぁ「新しい!」
とは言える展開ではないと思います。
しかし、その設定の中で光るのが遺族の悲しみの目を通した視点。遺族がどれだけ悲しいか、どれだけ
辛いか、遺族の周りの人々との会話や心の内の声でその様子を読み手の心にシンクロするように描いている。読み手に心を焦らすような描写といえばよいでしょうか、とにかく遺族の気持ちが伝わってきて、こちらまで辛くなってきます。
そして、ネタばれですが、行方不明の孫を持つ祖父のその孫の遺体が見つかる場面。行方不明の身内を持ち、暗い日常を過ごし、しかしそれでも過ぎていく日常にいきなりその知らせが届きます。
そのシーンの唐突具合、そしてその知らせを聞いた祖父の目も眩むような絶望。読み手も一緒に目が眩み、涙が浮かんでしまうような淡々とした、それでいて深い絶望を感じます。
その場面で、たまたま近くにいた人の「なんてひどい、」というセリフが、この小説の上巻を表し、この場面が全体の山場を表しているかと私は思います。
このような、心深くまでもぐりこむような描写をする作者が怖いです。しかし、今このレビューを書いていて思いましたが、実際の殺人の被害者遺族はこのような心境になっていたのではと思うと、、、やりきれません。
読み手の心に深く入ってくるその描写手腕は明らかに一級品。文句なしの5つ星です。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.170
(5pt)

そりゃ、ベストセラーにもなるわ

ベストセラーになり
図書館では常に順番待ち。

評判は良くなかったが映画化もされ、
ずっと読みたい読みたいと思いながら、
ようやく読むことができました。

文庫版は5巻の長編ですが、
次の展開が気になりグイグイと
力強く引きつけられ1週間で読みきってしまいました。

もう脱帽です。
大拍手を贈ります!!
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.169
(5pt)

もう一度、人の気持ちの機微を感じたい

相変わらず登場人物のそれぞれの立場での描写には、さすが著者のものであることが伺えます。これがいつも話を分かりやすくする理由の1つ。
そして、犯人を追うにあたり、刑事とそして犯人たちの犯罪心理学での読み合い。
この読みは、凄く深い。今一度この心理描写を読んでみたくなった。
5冊でしたが、展開も早くいつのまにか読み終わる感じです。
登場人物の割には、シンプルに分かりやすく描かれている。実に見事。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.168
(4pt)

星は甘めにしてみました

この本、上下をセットで初版を買いました。
随分高かったし随分時間が経ちましたが最近になって引越を機会にやっと読みました。
途中、映画化を含め世間で「模倣犯ブーム」のようなものが流れていきましたが我関せずで本棚で熟成された本書は今まで手に取らなかった理由が腑に落ちました。
まず何よりハードカバーのデザインと内容が乖離しており読後に愛着が沸きません。
ストーリーは流石に宮部みゆきです。
これだけの大作を大した破綻も見せず纏めきる技量は現代日本のトップクラスと言えるでしょう。
しかしこれ程の長編でありながら登場人物への感情移入がこれ程むずかしい小説を私は始めてみました。
登場人物の多さ、置かれた立場の相違、美醜、色々な理由があるのでしょうが登場人物で自分勝手という印象を抱かない人物が殆ど居ないからではないかと感じました。
大量殺人事件、被害者遺族は自分達のこと、喪った家族のことばかりに心奪われ他に心が配れないのは分かる。しかしそういう人物やステロタイプな若者像が多く長編で数の多い登場人物を分かりしやすくしたことが裏目に出たと感じます。
本を多く読む方は大抵ある程度の感情移入を出来る人物の目安を付け、その人物目線で本の世界に入り込む方が老若男女を問わず多いと思います。
しかし私は本作で豆腐屋の爺さんと整理役の上役刑事以外感情移入できる人物は一人もいませんでした。
年齢を重ねたからこそ見えるモノ、自分の尺度をもって他人を計る。無闇に他人任せにしない。確固たる自分をもつ二人目線でこの本を読むと読後には圧倒的な疲労と虚しさしか残りません。
ピースがそば屋の娘に手を出した辺りから話は収束に向かうというより支離滅裂な破壊へ向かっていきます。
筆者はより残酷な展開の一つのピースと考えたのでしょうがこれもそば屋の娘へ感情移入できない大きな理由となりました。
世の中「イチローのファン」はたくさんいても「イチローのファンだからマリナーズのファン」という人は少ない筈です。
昔の「長嶋のファンだから巨人ファン」「野村のファンだから南海ファン」っていう人は少なくなりました。
時代の変化に伴う人々の心の変化を捉えた作品の筈が読者の心も変化していることを置き忘れた気がします。
ホントは星2〜3と思いましたが長編へのご苦労とファンですので甘めにしました。
とはいえ宮辺みゆきさんの大ファンであることに代わりはありません。
彼女のもの悲しい短編が大好きです。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.167
(5pt)

約7年ぶりの再読。

「楽園」を読んだ後、
7年以上も前に読んだこの「模倣犯」がとてつもなく気になり、
もう一度読み返してみようと上下巻共すべて再読しました。
全体像は覚えているものの、もやっと忘れてしまっていた色々が、
読み進めるごとに蘇り・・・
先を知っているからこそ、
栗橋浩美の苦悩・有馬義男の心の強さ・高井和明の心の優しさ・網川浩一の無謀さ・・
などをより強く感じました。
「無駄に長い」というレビューが沢山見られますが、
この『模倣犯』においては無駄な部分はひとつもない、と私は思っています。
人物を魅力的に描く宮部みゆきさんらしい手法ですし、
私もまんまと・・・
一番面白かったのは第二章(「面白い」と表現するのは良くない内容の章ですが)だったし、
一番感情移入してしまったのは、
犯人の片割れである栗橋浩美でした。
彼はとても卑劣でしたし、許せない部分も多かったのに、
それでも感情移入してしまった自分に戸惑いを感じるくらい・・・。
そんなにも細かに人物の背景などを描く中で、
唯一、作者が詳しく表記しなかったのがピース(網川浩一)だったと思うんです。
彼は何故母を殺したのか?
などの動機や、心情が、全く表記されていません。
ここに、
真犯人に対する作者の一線を見たような気がしました。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.166
(5pt)

この本、読んで良かった。後世に残る傑作です。

二千ページを超える大作の完結巻です。
あまりの面白さに、寝ずに読んでしまいました。
読み終えた後は全身の力を抜かれました。魂を抜かれたかのよう。この本は、凄いです。
読者には明らかにされている事実を徐々に登場人物達に浸透させていく手法も見事ですし、それぞれが知恵を絞って犯人の嘘を見破っていくあたりは本当に興奮されられました。
終わりのほう、老人と犯人の対峙の場面は、泣きました。ラストも泣きました。
犯罪に対する世間のあり方や筆者の思想もきちんと描かれており、人間関係には血が通い、仕掛けやミスリードも存分に味わえます。エンターテイメントとしてもミステリーとしてもこれだけの完成度を誇るおはなしはそうあるものではありません。
世の売文業の皆様、くだらない小説を出す暇があったらこの本を読んで少しは勉強して欲しいものです。今更ですが作者の力量は本当に恐ろしいです。宮部みゆき氏を超える女性作家は、しばらく現れないのではないかと思います。
また五冊それぞれの表紙がとても良いですね。この物語を実に巧く表現しています。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.165
(4pt)

社会悪が引き起こす惨劇

非常に長かったが、最後まで飽きずに楽しめた。
第一に、やっぱり上手い。ひとつの事柄を色々な登場人物の側面から違った角度で丁寧に描き切る、そのテクニックは秀逸。
最初は淡々とした群像小説なのかな、という印象を受けるが、それぞれのストーリーが徐々に交わり、そして重なり、
ひとつに終結してゆくラストはとにかく圧巻の一言。
そんなにうまく事が運ぶのか?と思わないでもないが、しかしそのマイナスを差し引いても有り余るお釣りがくる力作。
犯罪者の心理、被害者遺族の心理、取材する者、警察、その他第三者の心理、
決して相容れることのない互いの主張とその苦しみ、心情をこれほどまでリアルに臆することなく突き詰めた作品は初めて読んだ。
それぞれの傷を抱えながら、そして更に傷つけ合いながらも、正しい道を模索してゆこうと必死でもがく登場人物たちの姿に心をえぐられる。
犯罪そのものの惨劇、犯罪者心理の生々しい描写、それらは当然理解なんて域を超えているし、向かっ腹が立つ。
しかし、実際に犯罪はこうやって起きるんだ・・・と、その点は否応なしに納得してしまうほど丁重に描かれていて、
この人はやっぱり社会派ミステリーの秀逸な書き手であり語り手なんだな、と思わずにはいられなかった。
十分なエンターテイメント性で楽しませてくれながらも、心に深いものを訴えてくる素晴らしい作品だと思う。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.164
(5pt)

一気に読んでしまいました

三巻では犯人側からの出来事が完結し、ようやく一巻の終わりに追い付きます。
犯人が狂気に駆り立てられる描写がとてもよく描かれており、続きが知りたくて一気に読んでしまいました。四巻での新たな展開がとても楽しみです。
模倣犯3 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.163
(5pt)

加速する物語と、新たな人物に興奮

一巻の続きを迎えた本巻、見所満載です。
三巻を読み終えた時点では読者にほとんどの謎が明らかにされているのですが、それらの事実は登場人物には明らかにされていません。それをどうやって相関する人物達に伝えていくか。その手法と展開が実に面白くまたしても一気読み。
「建築家」なる人物の登場が匂わされた時にはドキドキしてしまいました。こういう特殊能力を持ったキャラクター、いいですよね。五巻では彼の活躍が大いに事件に関わってくると思われます。
五巻に繋がるのラストも見事ですし、模倣犯という単語が初めて出てくるのもこの巻です。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.162
(4pt)

一巻が光なら、二巻は影。

一巻で起こった出来事を、まったく逆に犯人の視点から追った内容でした。
まるで一枚の絵を裏側から見ているようでとても興奮してまいました。こういう心憎い演出は好きです。
しかし前半の人物描写がやや退屈であり、余計だと思う部分もありましたので星4つです。
三巻はすぐに読みます。だってまだ犯人側からのお話が一巻の終わりに追いついていないんです。
模倣犯2 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯2 (新潮文庫)より
4101369259
No.161
(5pt)

全巻、読みたくなってしまいました。まだ五分の一なんて。

かなりの長編なので読むのを遠ざけていましたが、思い切って一巻を読んでみました。
これは面白いです。次の頁がめくりたくて仕方なく、残りの頁数がどんどん少なくなっていくのが惜しいと思った本は久し振りです。
濃厚な人間描写と複雑な人間関係は宮部みゆきの真骨頂ですが、それに加えてのサスペンスとしての要素が見事です。たくさんの謎が散りばめられ、それらがどのように収束して結末へ向かっていくのかものすごく気になります。
あと四冊もあるなんて不思議な感じがするのですが、いったい物語はどう展開していくのでしょう?これから二巻を読んでみようと思います。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.160
(4pt)

上巻、下巻の落差

上下巻の落差が激しい。
特に上巻は丁寧に、丁寧に、人物像や情景が描かれている。
しかし、下巻に入ると突然、別人が書いたのではないか
と思うほど、ストーリーが乱暴、セリフも陳腐化しているところが非常に残念でならない。
最後ラストスパートで宮部さん疲れちゃったのかな、とかんぐってしまう。
後半のストーリーにもう少し骨太さがあれば傑作といえる作品なんだと思う。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.159
(4pt)

初宮部作品

原稿用紙3551枚の超大作であるが,スリリングなストーリー展開により,宮部ワールドにすっかり引き込まれ,一気に読破してしまった.
宮部作品は初めてだったが,登場人物の豊かな心理描写,背景の細やかな描写,全編に散りばめられた謎を解く鍵,どれをとっても一流の作家であることが窺える.
本作品を通して,警察の思い込み捜査による冤罪,加害者よりもひどい仕打ちを受けてしまう被害者とその家族,といった現代社会のひずみを痛烈に批判している.
ただ,犯人の自白によって,真犯人が判明するという,結末には少し物足りなさを感じてしまった.
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240