(短編集)

終末のフール

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評判

終末のフールの評価:

3.59/5点 レビュー 202件。 B ランク

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Amazonレビュー一覧

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全194件 141〜160 8/10ページ
No.54
(5pt)

「気持ち」の物語

伏線や理屈でデコレートされた物語の中に「気持ち」を隠して、娯楽小説として伏線やどんでん返しを楽しみながら、でも読んだ後ふと思い出す場面はキャラクターたちが何か「気持ち」を貫こうとしてるとこで……伊坂幸太郎の書く小説はそんな物語だと思います。
「終末のフール」もそんな「気持ち」にあふれた物語です。
それぞれキャラクターたちが世界の終わりで恐怖に打ちのめされながら、でも歯を食いしばりながら貫こうとしている「気持ち」は僕ら読者に「何か」を残します。
そんな「何か」を残してくれるこの本に出会えたことを本当に幸せに思います。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.53
(4pt)

最初は面白いが・・

この小説の絶妙なポイントは、自分の人生が後8年で終わるとわかってから5年が経過し、終わりまで後3年までとした設定だろう。
自分の死に自暴自棄になるには時間が経ち、かといって、もう本当に終わりというには時間がある。そんなときこそ自分の生き方を見つめなおすタイミングであると、作者が言っているようにも思える。
本作品は、いろいろな登場人物のいろんなシチュエーションを描いた短編集なのだが、作者が思うことは1つであるため、いろんなパターンで表現していても結局は同じようなテーマを描き出されるだけなため、最初は面白かったのだが、ちょっと後半になってくるとマンネリ化してきた印象があった。
ただ、自分の死と向かい合う本作が持っているテーマを、自分ごととして読んでみるとまた面白いだろう。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.52
(4pt)

期待ができる

伊坂幸太郎とは、叙述トリックや構成のパズル性、それにキャラクター遊びが好まれている娯楽作家だ。
……と、ボクは認識している。
より正直に言ってしまえば、その他には価値を見出しがたい浅薄な流行作家、という認識であった。
下手なセリフをしつこく繰り返してみたり、露骨な伏線を張ってみたり、お手軽でダサいあざとさばかりが目立つ、
いかにもセンスのない(あるいは、ボクのセンスとはそりが合わない)野暮ったい作家、という評価だった。
本作も、控えめな味付けながら、作者らしいクセのある文章、表現、構成である。
あなたが何を期待しているのかにもよるが、これらは従来と特に変化なく、そつのない出来といえるのではないか。
だが、ボクにとって本作は、「伊坂さんごめんなさい」と思わされた作品である。
なんだ、書けるんじゃないか、マシな話が。
伊坂氏に欠けているとボクが考えていたものは、本作において、十全にではないにせよ、それなりに補われていた。
それは、構成のシャッフルとか、奇抜な発想とか、そういうテクニックや発想一発ではない、「物語の中身」のことだ。
中身があってこそ、初めて構成の妙が活きるし、奇想が血肉を得るのだ。
逆に、それがないのに洒落た媚売りの文章なんかを着てたりすると、もう鳥肌が立ってしまう。
本作で、ボクは伊坂幸太郎を、初めて誤解なくすっきり読んだ気がする。
中短編の連作という点も、有利に働いたのかもしれない。無理に長編を書く必要はない。
『ラッシュライフ』も悪い印象ではなかったが、買って読むかと言われればNoであった。
だが、本作は買ってよかったと思っている。
点数化してしまえば70点ぐらいの、手放しで絶賛なんかできない、平凡な作品ではある。
だが、期待ができる。
読むに値するテーマを核に持ち、得意の構成力を存分に発揮し、十分に彫琢された表現で編まれた、
伊坂幸太郎の未来の傑作を、ボクは素直に想像することができる。
本作は、ようやく彼に期待させてくれた作品という意味で、少し特別な作品となった。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.51
(5pt)

終末と言えば

パニック!!絶望!!の文字が頭に浮かびますが、この作品を読むと、暖かい気持ちになってしまいます…しかも…泣けて泣けて仕方なかった(笑)きっと、私が独身で物事を斜に構えて見ている時期に、この物語を読んでいたら、違った感想を持っただろうな。読了後、きっと隕石は回避されるであろう…そう勝手に解釈をして切なさと涙を止めました(笑)
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.50
(4pt)

「平凡な日常を懸命に生きる事の大切さ」

「8年後に小惑星が地球に衝突し、地球は終焉を迎える」という発表があってから5年が経過した…という設定。つまり「地球の生命は残り3年」という設定の、“杜の都”仙台が舞台。
発表後、街には頻繁に略奪が起こり暴徒が闊歩したが、今はそれらも一段落した…という状況の設定で様々な人間模様が描かれています。
仙台市北部の小高い丘の上の団地で生きながら“その日”に様々な想いを巡らせながら生きている人々。「選ばれた人がシェルターに入る事が出来る」と説く新興宗教っぽい連中が現れ、それに呼応するように集会に集う人々がいる一方で、同じ日常を繰り返す人々。いったんは諦めムードが漂った時期を経て、それでも残りわずかな日常を生きようとする人々の様子を淡々と描いた、どこかクールでありながらも穏やかな文体が魅力的な小説です。
最終的に作者が言いたかった事は、「生きるという事の尊さ」。
この種のテーマを命題とした小説を書く作家に白石一文氏がいます。彼は登場人物の言動に強いメッセージ性を持たせて哲学的な手法でそれを説くのを得意とした作家だと思いますが、この小説はそれとはベクトル的に逆の手法を採っているように感じます。終わりが見えているという極限の状況にあっても、穏やかに、「普通に」生きようとする人々の様を描く事によって「生きる事」の大切さを説いているのでは?。
「平凡な日常を懸命に生きる事の大切さ」。この普遍的なテーマを穏やかな文体で訥々と、セピア色のイメージで描いた、不思議なムードの小説です。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.49
(4pt)

伊坂流 渚にて

7年後に地球に小惑星が落下することがわかった。
遙か昔にも小惑星が地球に落下したことがあった。 その時に滅んだのは恐竜である。(もちろん恐竜だけが滅んだわけではない・・・)
今度は人間が滅びる番だ。
それから4年が過ぎた、日本の、東北の、仙台市郊外の、と或るニュータウンがこの連作短編集の舞台である。
世界は7年後の滅亡を知って大パニックを起こし、暴動が起き、殺人や自殺が頻発、生きる目的を失った人間たちは社会生活を放棄した。
物語では直接触れていないが、物語の始まりまで生き延びた人間は全体の何割だったのだろう。
死の宣告から4年目、なぜかはわからないが世界は落ち着きを取り戻してきたように見える。
細々ながら流通機能が戻ってきて、食べ物が手に入るようになった。 いつ誰に襲われるかわからない、まちがっても一人歩きはできなかった治安の悪さもなんとなく収まってきた。
そして、終末まではあと3年だ。
8つの短い物語はこの状況下のニュータウンに暮らす人々の、日常と心理を描いている。
ひとつひとつの物語は独立した作品でありながら、緩い繋がりもあって、最終話ではすべての登場人物が顔を見せていた。
そういえば伊坂幸太郎の小説では、前作の主人公が次作に顔を見せるのは恒例行事だから、いつもの手法とも言える。
エリオットの「世の終わり」を思い出しました。 (人類最後の日を描いた小説「渚にて」の原詩です。 映画のほうが有名かな)
In this last of meeting placesWe grope togetherAnd avoid speechGathered on this beach of the tumid river伊坂流で同じテーマを扱うと、渚がニュータウンになるのね。
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4087464431
No.48
(4pt)

地球の終わり

同じ町にいる8つの話がそれぞれで完結しつつ、ちょっとずつ関係しているという感じ。
伊坂作品らしく独特な世界観。
死をどうとらえるか、8つの話に出てくる登場人物がそれぞれ考える。
考えていないように本人が思っていても、吐いてしまうなど、体は正直に反応してしまう、などなど、実際にそんなことになったら自分たちもそうなるのかなと思ってしまうことがたくさん。
死を意識することで、どう生きるのかを自分にもあらためて問いかけるきっかけを作ってくれる作品。何気ない日常も大事にしたいと読み終わって感じた。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.47
(4pt)

穏やかに生きること

設定にかなり無理があるけれど、読み進むうちにその設定のなかで物事を考えさせてくれます。
SFが好きな方からすると、小惑星とぶつかることがわかった混乱期がないのは物足りないかもしれませんし、他の作品のように、「最後に氷解」というほど見事ではないけれど、悪役のいない世界で人が繋がりあう点で最後まで面白く読むことができました。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.46
(5pt)

終末のフール

三年後、人類は滅亡する最後の瞬間あなたは何を想い誰と過ごすのだろう
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.45
(4pt)

唯一、満点がつけられない・・・

伊坂作品は基本的にすべて満点だと思っているが、友人の評判を聞いて単行本は買い控えていた。
作家の個性は処女作に凝縮されるというが、「オーデュポンの祈り」のシュール感、音楽や小動物(自然)を愛する気持ち、キャラの立った2枚目というその後の作品に受け継がれていく「伊坂節」が確かに感じられなかった。
しゃれた台詞(それをキザと評価する人もいるが)がないのも伊坂さんにしては珍しい。
唯一、タイトルは忘れたが、夕食中の家族に復讐をする作品には伊坂ワールドが垣間見えた。
配送費がかからないように一緒に買った名もない作家の無限ループ (講談社文庫)のほうが面白かったのは、嬉しい誤算であると同時に、やはり伊坂さんの今後に期待せずにいられない。
乙一さんのように、一線を退いてしまわないように祈るばかりだ。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.44
(4pt)

内容が好きなジャンルだったので

3年後に小惑星が地球に衝突する。
物語は短編ですが、それぞれが微妙に繋がっています。
地球が滅亡すると言う状態での世界を描いていますが、成る程と思える設定でした。
普通は壮絶な殺し合いや、食料の奪い合い、治安崩壊となると思いますが、物語ではそれを経験し、何故かそれなりの従来の生活に戻っていると言う設定です。
そういう発想もありだなぁ、と妙に納得しました。
あまり現実的な世界とは感じられませんでしたが、それぞれの人間の描写が旨く描かれており、あまり伊坂氏の本は好きではなかったのですが、この本で見方が少し変わりました。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.43
(4pt)

終末に向けた穏やかな群像劇

隕石の存在がわかって5年,落下まで3年.
当初の混乱が落ち着くのにかかる時間と
奇妙な穏やかさと安定を維持している時期として妙にリアルな数字である.
ディストピアを扱ったフィクションとしては世界観の緻密さに欠けるものの
この時間設定だけで作者のセンスを感じる.
迫りつつある終末を背景に繰り広げられる群像劇であるが
深刻さの中にも,どことなく肩の力の抜けた空気感が漂っていて
諦観とも前向きとも違う伊坂作品独特の離人感とでもいうべきムードは健在.
この種のテーマにありがちな重苦しさ,押し付けがましさがなく
舞台設定のシリアスさとは乖離している分
読む人によっては軽薄で不謹慎な印象を受けるかもしれない.
ま,その辺は好き好きではあるが
1つのテーマに沿った短編集としてはよくまとまっていると思う.
個人的には,主人公格としては扱われていないが
障害を持った子供の親のセリフが印象に残った.
世界の終わりにもそれを救いと感じる人間がいる.
万人に等しい価値などないと思い知る場面である.
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.42
(5pt)

魅力的な登場人物たち

この短編集を読んでまず思ったのは、登場人物がみんな素敵で魅力的だなあ、ということです。優柔不断な富士夫くんとそんな彼を深く理解している美咲さん夫妻をはじめ、伊坂ワールドの根っこはやはり登場人物、そして彼らがやりとりするまるでダンスのような会話、にこそ
あるのだと再認識しました。三年後に世界が滅亡する、という状況にも関わらず今作に溢れる穏やかさ、楽しさはさすが伊坂さんと思わずにはいられません。実はあまり期待せずに読んだのですが、僕は何の問題もなく楽しめました。ただ読む、のではなくこの小説世界に入り込んでみて下さい。絶望的な状況に陥っても彼らのように生きれればなぁ、そんなこと考えました。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.41
(4pt)

生きる、とは?

(毎週更新されるが)ブック総合ランキング一位。それだけ売れている本です。
私は書店に言って「面白そうだな」と思い購入。期待はそこそこでしたが、期待以上に面白く、見事に期待を裏切ってくれました。
2xxx年、8年後に「小惑星」が衝突し地球が滅亡されると予言された。世界はパニックに陥り、逃げ出すもの(意味が無いが)、自殺するもの、または貴重な食料を取り合い殺されてしまうもの、そんな状態が続いた。
それから5年たち、争いはなくなり平穏な小康状態となった。仙台北部の団地、「ヒルズタウン」の住民達も同様であった。彼らは「余命3年」という短い時間の中、人生を見つめなおした。
そんなヒルズタウンの住民たちにスポットをあてた短編集。余命3年という短い時間の中で前向きに生きる人々を描く。
生きることとは何か、それを訴えかけてくるような1冊。短編集なので息抜きなんかにもいいと思います。
結構面白かったので☆4つです。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.40
(4pt)

人の本質に迫る

3年後に小惑星の衝突により、人類滅亡の危機が迫る。
実際にこのシチュエ−ションにいたったとき、自分がどのような心理で、どのような行動に出るのか?想像ができません。
言い換えると、生きることの意味をなくし、仕事や社会貢献の責務から開放されたとき、人は(いろいろな立場のなかで)なにを求め、どう生きるのか(死ぬのか)
死期を知らされた人が、自分の人生をどう総括するのか?を問いかけているのかもしれません。
あと3年の世界に新しい命を誕生させるのか?
完遂していない夢を実現させるのか?
社会に貢献するのか?
おる意味、その人の本質が問われる中で、ポジティブに生きるのか、ネガティブに生きるのか?
とても、興味深い作品です。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.39
(4pt)

フィクションのルール

今の時代にぴったりだと思った。 各篇の主人公達は沢山泣いたんだろーし割と冷静に動向を見つめているけど、生きてる。多分消滅するときも誰といるのかが思い描ける、それまで生きてる、それが嬉しい。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.38
(4pt)

極限状態に置かれてもなお生き抜こうとする人たちの物語

どこか人を喰ったような、浮遊感のあるエキセントリックな伊坂幸太郎の世界。そんな伊坂テイストを残しながらも、本書ではミステリーではなく、SFちっくな極限状態におかれた人間群像を描いている。
2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。
恐怖心が巻き起こす、暴動、殺人、放火、強盗、デマ、そしてパニック的な逃避行動・・・。社会に秩序がなくなり、世界中は大混乱に陥っていたが、ここへきて“5年ぶりに祭りが終わったかのように町に落ち着きが戻り”(「鋼鉄のウール」)、世間は危うい均衡が保たれていた。
舞台は伊坂小説のフランチャイズ、仙台。本書は、その北部の丘を造成して作られた団地「ヒルズタウン」に建つ、築20年のとあるマンションの、“世界の終わり”騒動の後も、今なお生き残って住んでいる人たちが、入れ替わるように一人称で語る8話の連作短編集である。
彼らはいずれも今回のパニックか、あるいはもっと以前に何らかの理由で家族を亡くしている。心の中にあるのは絶望のはずである。冒頭から主人公の自殺未遂で始まる物語もあるくらいだ(「天体のヨール」)。
しかし、本書のすごいところは、ただ単に人々の絶望やパニックを描いているのではなく、その向こうに「生きる道のある限り、あと3年の命を精一杯生きよう」という前向きの姿勢を導き出しているところだ。8つの物語はいずれも主人公の前向きな「生きる決意」で終わっている。
「じたばたして、足掻いて、もがいて。生き残るのってそういうのだよ、きっとさ」(「深海のポール」)。
本書は、極限状態に置かれてもなお生き抜こうとする人間の強さを静かに訴えた傑作である。
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.37
(5pt)

文庫で読み直し…

伊坂作品は単行本で持っていたり、読んでいても 文庫化されると その度にまた買ってしまう…。 久々に読み直した今作は やはり伊坂らしい世界観で、この世の終わりが近いという設定なのに読んでると浮き浮きしてきてしまう。 私は特に 主人公が可愛い「冬眠のガール」、大円団の「演劇のオール」、流石の最終章「深海のポール」が好きです♪
終末のフール (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.36
(4pt)

全編通してエンディングのようなまったり感

地球滅亡が分かり混乱が去ったあとの様子を描いた作品。
混乱を描くのはありがちだが、これは見たことがない。
そんなわけで構想勝ちだと思う。
物語は不安定な上に気づかれた変な安定がある
日常を淡々と描いたオムニバス形式。
意外にこういう状況で人はこんなものなのかな、と
妙に納得してしまう感があった。
全編通じてバラード調のエンディングテーマが私の頭の中で流れていた。
終末のフール Amazon書評・レビュー: 終末のフールより
4087748030
No.35
(5pt)

終末騒動の混乱の物語

仙台市のマンションに住む8つの家庭のそれぞれの視点から世界の終末の様子が描かれ、一見内容に何のつながりがないように思える話だが、ところどころで他の家族との関連性を持たせているのがうまいと思った。また、タイトルも熟語にカタカタが付属し統一された形となっているが、ヨールについては夜をのばしているだけなので、ちょっとムリがあるように思った。8つの物語の中では「演劇のオール」が一番おもしろかった。終末騒動の混乱で一人ぼっちになってしまった人間に対し、演技をすることでつながりを持つことを考えた女性、そしてその女性が憧れる引退した俳優の発言がとても印象に残った。
終末のフール Amazon書評・レビュー: 終末のフールより
4087748030