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町医者風尹の謎解き診療録
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町医者風尹の謎解き診療録の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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『町医者風尹の謎解き診療録』です。第一回富士見ラノベ文芸賞金賞作。 もし本作が富士見時代小説文庫から刊行されていたら「時代物として読み応えが無い」という批判があたるでしょう。 もし本作が富士見ファンタジア文庫から出ていたら「エンターテインメントとしては難しすぎる」という批判があるでしょう。 しかし本作は富士見L文庫から出版されています。ラノベと一般文芸の中間、というレーベルのはず。だとすると、本作はレーベルカラーに合っていると言えると思います。 総評としては面白かったです。 キャラが活き活きしていて魅力があり、かけあいが軽快で、アクション的なシーンも多く動きが多いため、時代小説をあまり読んだことのないラノベ読者にも読みやすく、一般小説の入り口としてのレーベルの役割を十分に果たしていると思います。 時代考証はしっかりしていて(どこまで史実通りでどこからフィクションかは素人の自分には判別できませんが)、巻末には江戸時代の方角や時間、貨幣、などに関するまとめがあって、良かったです。 作中で起こる事件の複雑に絡み合った要素を緻密に構成したのも、優れた点でしょう。 以下問題点。 いくらなんでもキャラ多すぎです。巻頭に2ページのキャラ紹介ページがありますが、それ以外にも十郎太の弟たちとか多数のキャラが出てきます。所帯じみた十郎太の家シーンは良いのですが、弟たちを出すのは二巻以降でもいいはず。 キャラが多すぎる上に更に事象が複雑で毛利とか越前とかあちこちに飛ぶので、謎を解くというよりはそっちを把握する方が大変でした。てか把握しきれませんでした。また、展開が激しいのは良いのですが、特に後半はストーリーのためのご都合主義が目立ちました。 謎解きというよりは、フットワークで解決したような。そして黒幕の態度にしても、エピローグで語られる事件の後始末にしても、それだったらあちこち遠回りしただけじゃないか、という感じでした。稲山さんなんか何のために出てきたのだか。 表紙イラスト。美麗で良いです。ど真ん中に描かれたり○○○うが良い味出しています。しかし、風尹はともかく、なぜ十郎太がちょんまげじゃないのかは疑問です。あと、本文イラストはありません。L文庫の仕様ですかね。ネット通販などで購入する場合は承知しておくべきでしょう。 ★3.5の端数切り捨てといったところです。 | ||||
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