ペテロの葬列
評判
ペテロの葬列の評価:
3.29/5点 レビュー 207件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全207件 201〜207 11/11ページ
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ペテロの葬列の評価:
3.29/5点 レビュー 207件。 B ランク
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小説としての完成度も高く、ドラマ化等によって知名度もぐっと上がった
前作『名もなき毒』に続く一編であるだけに、ハードルの高いところから
読まれる作品だと思います。
序盤、バスジャック事件の鬼気迫る描写は、さすがの宮部節。
強く引き込まれ、ひたすら読まされました。犯人の造形は、作者初期の傑作
『魔術はささやく』を彷彿とさせます。犯人の生業がひとつのキー・ポイント
ですが、ここに目をつけたのは非常に宮部氏らしく、ミステリ作家として
の嗅覚は未だ健在といった感があり。さすがの読み応えでした。
そして、読後の「後味の悪さ」について。たしかに初読時においては
それは否めず、このシリーズのファンであれば、それはより顕著かも
しれません。絶句、というのがぴったりかも。
しかし、この杉村シリーズが、今後も確実に続くことを念頭に置くとすれば
この展開は避けては通れない、必要不可欠なものであるようにも思えます。
作中に『指輪物語』が出てきますが、この長編にたとえるならば、
おそらく杉村シリーズはこの『ペテロの葬列』によって、
ようやく前日譚である『ホビットの冒険』が終わったあたりではないかと。
(杉村さんはビルボ・バギンスに相似してる点がありますしね)
これから続く長い旅への、重く苦い布石ではないかと思います。
(というか、そうでなければつらすぎる展開です…)
あと一つ、辛口に書かせていただくならば、菜穂子さんの心理については
もう少し繊細で丁寧な描写が欲しかったです。物語を前へ進めることを
優先した、強引な書き方が後半目立ってしまいました。そこが特に残念。
続編への期待を込めて、☆4つで。