葉桜の季節に君を想うということ

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

葉桜の季節に君を想うということの評価:

3.14/5点 レビュー 656件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全469件 361〜380 19/24ページ
No.109
(4pt)

トリックにひっかかった。

一般的な文庫本に比べて厚みがあります。読書が苦手なのでこの厚さを読むにはどれくらいかかるんだろうかと不安になりましたが、そんな心配は無用でした。読むのを止められなくて一気に読み終えてしまいました。しかもちゃんとトリックにひっかかって。ネタばらし辺りは「えっ?!」と何度思ったことか。全く疑うことなく騙されていた自分にびっくりです。言葉の表現の力って大きいですね。今2回目を読んでいます。トリックが分かっているので違う見方が出来るかなと期待してます。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.108
(4pt)

初めての叙述トリックとの出会い

初めての叙述トリックとの出会いで
他のレビュアラーの高い評価に誘われての購入でした。
ストーリーで大きな役割を担っている
詐欺集団の「蓬莱倶楽部」は一体どうなるの・・・という
消化不良は、残りますが
社会風潮の取り入れ方もうまく
あれっという驚きの感覚には
しばらく浸ることができます。
 著者の巧みさは評価できます
      20100912
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.107
(4pt)

トリックにひっかかった。

一般的な文庫本に比べて厚みがあります。読書が苦手なのでこの厚さを読むにはどれくらいかかるんだろうかと不安になりましたが、そんな心配は無用でした。読むのを止められなくて一気に読み終えてしまいました。しかもちゃんとトリックにひっかかって。ネタばらし辺りは「えっ?!」と何度思ったことか。全く疑うことなく騙されていた自分にびっくりです。言葉の表現の力って大きいですね。今2回目を読んでいます。トリックが分かっているので違う見方が出来るかなと期待してます。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.106
(4pt)

初めての叙述トリックとの出会い

初めての叙述トリックとの出会いで
他のレビュアラーの高い評価に誘われての購入でした。
ストーリーで大きな役割を担っている
詐欺集団の「蓬莱倶楽部」は一体どうなるの・・・という
消化不良は、残りますが
社会風潮の取り入れ方もうまく
あれっという驚きの感覚には
しばらく浸ることができます。
 著者の巧みさは評価できます
      20100912
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.105
(4pt)

これまでの世界観ががらりと変わります

普通のハードボイルドノベルと思いきや、作品の最初からの叙述トリックにだまされまくりの作品。そのからくりを知ると、これまでの世界観(作品中もリアルな世界でも)ががらりと変わります。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.104
(4pt)

この作品があってる人

・ミステリーが読みたい人
・どんでん返しが好きな人
・他の人にオチを言わない人
・軽いエロに耐えられる人
・軽いグロに耐えられる人
・人恋しくなりたい人
・愛を知りたい人
・人生への活力がほしい人
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.103
(4pt)

完成された叙述トリック

読者の先入観や思い込みを誘導して驚かせるという意味では
これほどの叙述トリックはなかなかない.
好き嫌いの分かれるハードボイルド調の文体さえもトリックの一部なのだから
計算しつくされた演出というべきだろう.
真相を知ったあとで思い返せば不自然な会話や描写に思い当たる.
あえて触れなくてもよいようなヒントを出しているわけで
これはいわば作者のフェアプレーなのである.
その点も評価したいと思う.
とはいえ,終盤に人生訓めいたものを語らせるのは蛇足のように思う.
この種のミステリーは仕掛けが命で,それがばれたあとは読者の興味は半減する.
余計なことは語らず,すっきり終わらせた方が潔くてよい.
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.102
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

やられた!

軽妙でとっぽい主人公将虎。愛くるしい妹綾乃。ミステリアスな雰囲気のさくら。
お嬢様の愛子。高校生で純情一直線のキヨシ。。
この登場人物達が全て還暦をとうに過ぎた老人達だったとは、誰が予想出来た
だろうか!映画の「シックス・センス」以来の騙されっぷりと衝撃でした!
だってキヨシは将虎の七つ年下で高校生、って言われると、将虎は必然的に20代だと
思うじゃないですか!(実はキヨシは定年後、定時制の高校に通っていた。。)
愛子だって、隆一郎をおじいさんて呼んでたから、孫だって思うじゃないですか。
四十代の女性が出てきて、彼女に対して「おかあさん、冷たいものを」って!
(実は隆一郎は自分の旦那で、おかあさんは自分の娘!…確かに、老夫婦は
お互いの事をおじいさんおばあさんって呼ぶし、息子娘をおとうさんおかあさん
って呼ぶようになるか。。。)
完全にやられました!
面白かったです!!
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.101
(5pt)

主人公達のこれからも続く青春に乾杯!!

 見事にやられました。
 推理小説として見た場合、肝心の殺人のトリックが弱すぎなのが難だが、作者の用意した大仕掛けにはあっと言うはず。作品の趣向としては、泡坂妻夫の「しあわせの書」に通じるものであろう。ラストでどんでん返しを喰らった時に、思わず前を読み返して、自分の錯誤を確認してしまった(く……くやしい!)。
 はっきり言ってペテンのような内容だが、作者の丁寧なミスディレクションには素直に脱帽するしかない。自分も途中まで違和感を感じていたのだが、キヨシと愛子のミスディレクションが強烈で、最後まで騙されぱなしでだったのが悔しい。
 人によってはペテンという向きもあろうが、ある事象を伏せた上で事実だけを書き読者が勝手に誤解しているだけであって、ぎりぎりセーフと言ったところだろう。
 ある事象に気づかない限り、ラスト近くでの保険証書を見ても、混乱するだけでさっぱり把握できないはずだ。
 最大の難は、前にも書いたとおり、殺人のトリックも犯人も弱い事。多分大抵の読者は瞬殺レベルのものだろうが、この作品の真のトリックは別の処にあるのだから仕方がないという処か。
 一番笑ったのは「破局、そして復縁」の章。まさか、あれが伏線になっていたとは……(笑)。
 全体的にある人々を馬鹿にする言動がある。だが、作者の意図がそんなところには無く、全く正反対であることは誰でも分かるだろう。
 主人公達の情熱と青春に共感し、じんわりとした幸せを感じさせるラストもグッド。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.100
(5pt)

叙述ミステリの記念碑的作品

本作では、元私立探偵の「俺」こと成瀬将虎が、知人の依頼で悪徳商法
を行う会社〈蓬莱倶楽部〉の調査をする一人称の「現在」パートと、将虎が
探偵事務所で働いていた頃に担当した、覚醒剤にまつわるヤクザの殺人
事件が描かれている一人称の「過去」パートが交互に展開されていきます。
さらに、それらに加え、「現在」の別パートとして、蓬莱倶楽部に莫大な借金をしたため、
悪事の片棒を担がされている古谷節子を視点人物とした三人称パートが同時進行する
という構成になっています(あと、時折“墓を掘り返す男”という回想場面も挿入される)。
以上のように、語りの人称と視点を切り替えることによって、読者の中に様々な誤認を
生じせしめ、メイントリックのサプライズを最大限に高めているのが、まずもってお見事
(蓬莱倶楽部の手口の一つである保険金詐欺と将虎を狙う「犯人」との関連づけも巧妙)。
また、脇筋である「過去」パートも、一人称の語りに、三人称記述が挿入されるという
私立探偵小説のコードからの違反が随所に見受けられますが、覚醒剤窃盗の大胆な
手口や、若かりし頃の将虎の名探偵ぶりなど、なかなか楽しませてくれます。
本作はともすると、叙述トリックの一発ネタと看做されがちですが、それを成立させる
ために、巧緻な騙りのテクニックが駆使されていることは、忘れてはならないでしょう
(あと、フェアな伏線技巧も特筆すべきポイントだと思います)。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.99
(5pt)

メイントリックを引き立てる巧緻な「騙り」のテクニック

本作では、元私立探偵の「俺」こと成瀬将虎が、知人の依頼で悪徳商法
を行う会社〈蓬莱倶楽部〉の調査をする一人称の「現在」パートと、将虎が
探偵事務所で働いていた頃に担当した、覚醒剤にまつわるヤクザの殺人
事件が描かれている一人称の「過去」パートが交互に展開されていきます。
さらに、それらに加え、「現在」の別パートとして、蓬莱倶楽部に莫大な借金をしたため、
悪事の片棒を担がされている古谷節子を視点人物とした三人称パートが同時進行する
という構成になっています(あと、時折“墓を掘り返す男”という回想場面も挿入される)。
以上のように、語りの人称と視点を切り替えることによって、読者の中に様々な誤認を
生じせしめ、メイントリックのサプライズを最大限に高めているのが、まずもってお見事
(蓬莱倶楽部の手口の一つである保険金詐欺と将虎を狙う「犯人」との関連づけも巧妙)。
また、脇筋である「過去」パートも、一人称の語りに、三人称記述が挿入されるという
私立探偵小説のコードからの違反が随所に見受けられますが、覚醒剤窃盗の大胆な
手口や、若かりし頃の将虎の名探偵ぶりなど、なかなか楽しませてくれます。
本作はともすると、叙述トリックの一発ネタと看做されがちですが、それを成立させる
ために、巧緻な騙りのテクニックが駆使されていることは、忘れてはならないでしょう
(あと、フェアな伏線技巧も特筆すべきポイントだと思います)。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.98
(5pt)

思い込みはいけません。

思い込みはいけません。
「日本に桜の木がどれだけある。
どれだけ見て、どれだけ誉め称えた。
なのに花が散ったら、完全に無視だ。」
この一文に出会うために、
すべてを読んでください。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.97
(5pt)

これはお勧め!

図書館でこの本を借りてどうしてもまた読みたくなって購入しました。
最近ミステリーは読まない私が本当に面白かった。ラストでいい意味で読者を裏切ってくれて、読んだ後は明るく前向きな気持ちになれる本です。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.96
(5pt)

透徹させない

着想も大胆ながら、描写の自然さが凄いね。よくやったと感嘆する構成力。読者が構築したヴィジョンを、想起したイメージを根底から覆す
恍惚感がたまらない。伏線回収にもいちいちなぶられる様な独特の快感があって好い。。ただ、素直に受け取るかは人を選ぶ。
歌野は懐古的でありながら斬新な二面性を持つ作家だと思うが、本書でみせた独特の回帰願望と先見の明はすごい。特に後者が顕著で、諸所の
社会問題を鋭く示唆していて、単に謎解きだけじゃない奥行きと真実味があり心打たれる。
桜満開だけが醍醐味じゃない、読後あなたはきっと葉桜に魅せられるだろう。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)より
4163217207
No.95
(4pt)

これまでの世界観ががらりと変わります

普通のハードボイルドノベルと思いきや、作品の最初からの叙述トリックにだまされまくりの作品。そのからくりを知ると、これまでの世界観(作品中もリアルな世界でも)ががらりと変わります。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.94
(4pt)

この作品があってる人

・ミステリーが読みたい人
・どんでん返しが好きな人
・他の人にオチを言わない人
・軽いエロに耐えられる人
・軽いグロに耐えられる人
・人恋しくなりたい人
・愛を知りたい人
・人生への活力がほしい人
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.93
(4pt)

完成された叙述トリック

読者の先入観や思い込みを誘導して驚かせるという意味では
これほどの叙述トリックはなかなかない.
好き嫌いの分かれるハードボイルド調の文体さえもトリックの一部なのだから
計算しつくされた演出というべきだろう.
真相を知ったあとで思い返せば不自然な会話や描写に思い当たる.
あえて触れなくてもよいようなヒントを出しているわけで
これはいわば作者のフェアプレーなのである.
その点も評価したいと思う.
とはいえ,終盤に人生訓めいたものを語らせるのは蛇足のように思う.
この種のミステリーは仕掛けが命で,それがばれたあとは読者の興味は半減する.
余計なことは語らず,すっきり終わらせた方が潔くてよい.
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.92
(5pt)

やられた!

軽妙でとっぽい主人公将虎。愛くるしい妹綾乃。ミステリアスな雰囲気のさくら。
お嬢様の愛子。高校生で純情一直線のキヨシ。。
この登場人物達が全て還暦をとうに過ぎた老人達だったとは、誰が予想出来た
だろうか!映画の「シックス・センス」以来の騙されっぷりと衝撃でした!
だってキヨシは将虎の七つ年下で高校生、って言われると、将虎は必然的に20代だと
思うじゃないですか!(実はキヨシは定年後、定時制の高校に通っていた。。)
愛子だって、隆一郎をおじいさんて呼んでたから、孫だって思うじゃないですか。
四十代の女性が出てきて、彼女に対して「おかあさん、冷たいものを」って!
(実は隆一郎は自分の旦那で、おかあさんは自分の娘!…確かに、老夫婦は
お互いの事をおじいさんおばあさんって呼ぶし、息子娘をおとうさんおかあさん
って呼ぶようになるか。。。)
完全にやられました!
面白かったです!!
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.91
(5pt)

主人公達のこれからも続く青春に乾杯!!

 見事にやられました。
 推理小説として見た場合、肝心の殺人のトリックが弱すぎなのが難だが、作者の用意した大仕掛けにはあっと言うはず。作品の趣向としては、泡坂妻夫の「しあわせの書」に通じるものであろう。ラストでどんでん返しを喰らった時に、思わず前を読み返して、自分の錯誤を確認してしまった(く……くやしい!)。
 はっきり言ってペテンのような内容だが、作者の丁寧なミスディレクションには素直に脱帽するしかない。自分も途中まで違和感を感じていたのだが、キヨシと愛子のミスディレクションが強烈で、最後まで騙されぱなしでだったのが悔しい。
 人によってはペテンという向きもあろうが、ある事象を伏せた上で事実だけを書き読者が勝手に誤解しているだけであって、ぎりぎりセーフと言ったところだろう。
 ある事象に気づかない限り、ラスト近くでの保険証書を見ても、混乱するだけでさっぱり把握できないはずだ。
 最大の難は、前にも書いたとおり、殺人のトリックも犯人も弱い事。多分大抵の読者は瞬殺レベルのものだろうが、この作品の真のトリックは別の処にあるのだから仕方がないという処か。
 一番笑ったのは「破局、そして復縁」の章。まさか、あれが伏線になっていたとは……(笑)。
 全体的にある人々を馬鹿にする言動がある。だが、作者の意図がそんなところには無く、全く正反対であることは誰でも分かるだろう。
 主人公達の情熱と青春に共感し、じんわりとした幸せを感じさせるラストもグッド。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013
No.90
(5pt)

叙述ミステリの記念碑的作品

本作では、元私立探偵の「俺」こと成瀬将虎が、知人の依頼で悪徳商法
を行う会社〈蓬莱倶楽部〉の調査をする一人称の「現在」パートと、将虎が
探偵事務所で働いていた頃に担当した、覚醒剤にまつわるヤクザの殺人
事件が描かれている一人称の「過去」パートが交互に展開されていきます。
さらに、それらに加え、「現在」の別パートとして、蓬莱倶楽部に莫大な借金をしたため、
悪事の片棒を担がされている古谷節子を視点人物とした三人称パートが同時進行する
という構成になっています(あと、時折“墓を掘り返す男”という回想場面も挿入される)。
以上のように、語りの人称と視点を切り替えることによって、読者の中に様々な誤認を
生じせしめ、メイントリックのサプライズを最大限に高めているのが、まずもってお見事
(蓬莱倶楽部の手口の一つである保険金詐欺と将虎を狙う「犯人」との関連づけも巧妙)。
また、脇筋である「過去」パートも、一人称の語りに、三人称記述が挿入されるという
私立探偵小説のコードからの違反が随所に見受けられますが、覚醒剤窃盗の大胆な
手口や、若かりし頃の将虎の名探偵ぶりなど、なかなか楽しませてくれます。
本作はともすると、叙述トリックの一発ネタと看做されがちですが、それを成立させる
ために、巧緻な騙りのテクニックが駆使されていることは、忘れてはならないでしょう
(あと、フェアな伏線技巧も特筆すべきポイントだと思います)。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)より
4167733013