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嘘月



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【この小説が収録されている参考書籍】
嘘月 (講談社BOX)

嘘月の評価: 4.67/5点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

前半、日常系ほのぼの+後半、心理サスペンスのキメラ小説

極悪な人間は出てこない、読むとほっとする作品。
そして、前半佳作、後半てこ入れ、ラストは打ち切り?的な印象も受けた。

メインテーマは、いずれも一癖ありながら、真摯で優しい登場人物たちの心の機微を、青春ものとして繊細に掬い取ることだと思われる。
そう考えると…つめこみすぎな内容がちょっともったいなかったかな〜と残念。

一話完結が続く形式で、各話にミステリ、異能もの、学園ものと、要素が盛りだくさんだが、一話完結なので、謎解きがあわただしく、特異な状況設定の説明も不足がち、キャラたちの交流シーン少な目、とやや物足りない。それでも、ミステリ、学園ものとしては高水準だが、異能ものとしては設定が若干練りこみ不足な気味がある。異能を絡めたミステリという形式のため、後半、後付け設定らしきものも見られた。

途中で、話は突如としてシリアスさを増し、トーンをがらりと変える。これは一体何の目的があったのだろうか?首をひねるほど唐突な印象。もっとも、ストーリーは破綻することなく、各要素を踏まえることも忘れていない。むしろ謎解きにはいっそう磨きがかかり、心理的な要素が強まって、息詰まる展開を迎える。そして主人公は厳しい現実の洗礼を受け、一回り成長する…
まっとうな成長譚そのもので問題も無い。でもそれをこれでやる必要はあるのかな〜。全部淡々としてもよかったと思うけど。エンタメだから、キャラ小説だからって必ず、作中で重大な事件を起こし、主人公の成長という段取りを踏まなければならないというのは、ステロタイプ化への一歩だと思うのだが…それはブンガクから遠ざかっているのではないのだろうか?

作品の雰囲気が変わっても大丈夫な人にはオススメ
嘘月 (講談社BOX)Amazon書評・レビュー:嘘月 (講談社BOX)より
4062837803

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