警官の血

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評判

警官の血の評価:

4.22/5点 レビュー 106件。 S ランク

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平均点4.22pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全121件 81〜100 5/7ページ
No.41
(5pt)

“警官の血”を受け継ぐということ

’07年、「このミステリーがすごい!」国内編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第3位に輝いた、佐々木譲の親子三代に渡る大河警察小説。戦後間もない東京であっさり警察官に採用された初代安城清二。彼はふたつの未解決事件、つまり昭和23年、上野公園の不忍池で殺された若い男娼の事件と、28年の谷中のまだ少年の国鉄職員殺人事件に何か共通するものを感じ、独自に調査をしていた。しかし、32年、自らが勤務する駐在所に隣接する天王寺の五重塔が炎上した夜、持ち場を離れて跨線橋から転落し、轢死した。清二が謎の死をとげるまでの第一部から、その息子である民雄もまた警察官となるものの、公安部から北大の過激派グループへの潜入を命じられ、赤軍派による大菩薩峠事件にかかわった後、精神を病んで、父と同じ駐在所勤務となり、父の死の真相に肉薄しながら殉職する第二部、そして民雄の息子の和也もまた、安城家で三代目の警察官となる第三部へと続く。それぞれの部では、一家三代それぞれの読み応え充分の独立した数々の事件・エピソードも語られるが、縦軸となるのは清二の死の謎と、彼が追いかけたふたつの未解決事件なのである。三代60年の歳月をかけて、和也が辿りついた祖父と父の死に隠されていた衝撃的な事情とは・・・。本書は、初代の死をめぐる事件が作品を貫いているが、清二、民雄、和也が命じられた任務の遂行は、世相をたどった戦後史であり、時代ごとに変化を遂げていった警察史であり、世間を騒然とさせた重大事件をあつかう犯罪史であり、かつ安城一家三代の家族史である。本書で私は、単にスケールの大きな大河小説にとどまらない「警官の血」を受け継ぐということの矜持と、リアルに描写されたその時代時代を生きた彼らの警察官人生に思いを馳せた。
警官の血〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.40
(5pt)

“警官の血”を受け継ぐということ

’07年、「このミステリーがすごい!」国内編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第3位に輝いた、佐々木譲の親子三代に渡る大河警察小説。戦後間もない東京であっさり警察官に採用された初代安城清二。彼はふたつの未解決事件、つまり昭和23年、上野公園の不忍池で殺された若い男娼の事件と、28年の谷中のまだ少年の国鉄職員殺人事件に何か共通するものを感じ、独自に調査をしていた。しかし、32年、自らが勤務する駐在所に隣接する天王寺の五重塔が炎上した夜、持ち場を離れて跨線橋から転落し、轢死した。清二が謎の死をとげるまでの第一部から、その息子である民雄もまた警察官となるものの、公安部から北大の過激派グループへの潜入を命じられ、赤軍派による大菩薩峠事件にかかわった後、精神を病んで、父と同じ駐在所勤務となり、父の死の真相に肉薄しながら殉職する第二部、そして民雄の息子の和也もまた、安城家で三代目の警察官となる第三部へと続く。それぞれの部では、一家三代それぞれの読み応え充分の独立した数々の事件・エピソードも語られるが、縦軸となるのは清二の死の謎と、彼が追いかけたふたつの未解決事件なのである。三代60年の歳月をかけて、和也が辿りついた祖父と父の死に隠されていた衝撃的な事情とは・・・。本書は、初代の死をめぐる事件が作品を貫いているが、清二、民雄、和也が命じられた任務の遂行は、世相をたどった戦後史であり、時代ごとに変化を遂げていった警察史であり、世間を騒然とさせた重大事件をあつかう犯罪史であり、かつ安城一家三代の家族史である。本書で私は、単にスケールの大きな大河小説にとどまらない「警官の血」を受け継ぐということの矜持と、リアルに描写されたその時代時代を生きた彼らの警察官人生に思いを馳せた。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.39
(5pt)

いわゆる初代(清二)の部分が上下巻を通してちばん面白い

このミス1位,直木賞候補と話題になっていた本。警察関連のミステリーは好きなので,一気に読みました。上巻は昭和20年代前半から始まり,いわゆる初代(清二)の部分が上下巻を通してちばん面白い。戦後の混乱期を描いている傑作。「マークスの山」,「姑獲鳥の夏」をそれぞれ読んだ時と同程度の衝撃はあり。おすすめ。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.38
(4pt)

民雄から和也へ受け継がれる警官の血

読み終わってから数日経っていますが、今でも面白かったと思っています。もっと早くに読めば良かったです。下巻は民雄と息子・和也のお話。父と同じ天王寺駐在所勤務になった民雄は、母から父・清二の遺品である手帳とホイッスルを受け取る。生前、清二が調べていた事件を探るうち、浮かびあがる警官の影。民雄の死後、家庭内暴力を見て育った和也は、民雄が祖父・清二の死の真相を探っていた事を知る。そして和也も警官となる。和也の話で、清二と民雄の死の真相が明かされるが、読んでるうちに犯人は何となくわかってくる。しかし、ストーリー全体の時代の流れや背景がしっかりしているので、読んでいて飽きない。親と同じ警官人生を選んでも、まったく同じ人生を生きるのではない。無念を晴らす復讐劇でもない。ただ彼らの子として真実を知りたいと願い、警官の血が受け継がれていく。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.37
(5pt)

その時代を生きる警官の話

読んでから数日経っていますが、面白い警察小説です。親子三代、それぞれのストーリーを描いた警察小説なんて初めて読みました。それでいて、その時代の背景もしっかりしていて、素晴らしいの一言です。もっと早く読めば良かったと思っています。物語は安城清二から始まる。清二の妻・多津の妊娠をきっかけに警官になる。上野警察署に配属、やがて念願の駐在所勤務になる。父の死後、民雄は警官の道を選ぶ。しかし、父の警官人生とはまるで違う過酷な環境に身を置く事になる。清二から民雄に時間が流れるだけでなく、彼らに関わった人物の時間も流れている。清二が駐在所で担当した万引きの中学生が民雄の前に警官として現れる。清二に憧れて警官になったと言う言葉に、父の死の真相を知りたいと強く思う民雄。上巻は民雄の話の途中まで。下巻も読まずに入られない。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.36
(4pt)

本来の警官とは

評判のよい作品で、早く読みたかったのですが、
タイトルから想像する内容は、恐らく地味な人間物語ものかと
考えていました。
しかし、一旦読み始めたら、その地味になりがちなテーマを
素晴らしい筆力での人物描写とエピソードで、ぐいぐいと
引き込まれました。
私は作品中の民雄と近い年代なので、民雄編の赤軍派や
その近辺の事件やエピソードを、自分の記憶をたどりながら
興味を持って読み進めましたが、清二の警官としての考えや、
行動が現代の警察が失ってしまって久しい、本来の姿なんだと
思えます。
現職の警官に読んでもらいたい作品ですね。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.35
(5pt)

作品世界にすっかり取り込まれてしまった

これをつまらない、物足りないという方がいるのもよく分かる。話はドラマチックでも、情熱的でもない。祖父、父、子3代に渡り警官になった男達の人生を、実際にあった事件を挿入しながら、終始淡々とした筆致で進む。真っ直ぐな正義感を貫き通せた祖父。任務が長期化し、自らの精神を病んで行く父。何年もの苦悩の果てに、ようやく理想とした警官人生を送れるようになったのだが…。そして3代目。時代が進むにつれ犯罪は複雑化、潜在化し、捜査する側される側が…。どこが、何がというのはうまく言えないが、こんなに作品世界に引き込まれたのは久しぶりだ。平日にも関わらず上下巻を2日で読覇。2代目の、学生運動華やかなりし頃の時代情勢が最も興味深く、任務に自分の方が食い潰されてしまった感があるのだが、それに引き換え3代目のふてぶてしさが悲しいような…。しかし生き抜いてこそ、ではある。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.34
(5pt)

一作で三作分のネタを大放出

推理小説的興味としては、背後にはもっと巨大な謎や陰謀があったのではないかとも思っていたのだが、男娼(高野文夫)殺害事件、鉄道員(田川克三)殺害事件そして調理師(三宅幸夫)殺人事件とも予想通りの犯人でがっかり。特に、前二者の動機が余りに単純であったのにはややのけぞった。しかし、親子三代の警察官の系譜を、大小様々な事件やエピソードを紡ぎながらいわば大河的に描き出した佐々木氏の手慣れた筆捌きはさすがに見事で、警察小説としては大いに作品世界を堪能した。(三人の描き分けも明確で、優に三作分のネタが詰まっている感じがする。)観方を変えれば、実直な安城清二(祖父)と苦悩の安城民雄(父)を経て、最後は警察社会をある意味手玉にとるに至る自立の安城和也(子)という世代的成長の記録そのものは「警察=官僚機構なるもの」に対する一種の復讐譚と読めなくもないのではなかろうか。それにしても、永見由香は加賀谷仁に覚せい剤を打たれて、彼の思いのままにベッドで弄ばれ陵辱されたのでしょうか。妙に想像力を喚起させる挿話でした。また、「自分のこと、気をつけてね。同じことをされないように」(342頁)との庶務係から和也への言葉には、何かこう大変なリアリティーを感じました。佐々木氏の今後の作品にますます期待です。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.33
(4pt)

奥行きのある戦後史エンターテインメント

上巻を読んだだけですので途中の評価なのですが、戦後の騒擾史の描写と安城家の三代にわたる警察官人生の系譜が巧みに撚り合わされて、大変奥行きのある大河的なエンターテインメントになっていると思いました。特に、過激派に対するスパイ活動にのめり込めばのめり込むほど精神を病んでいく二代目安城民雄の不安神経症にかかわる描写にはリアリティーが感じられ、一気に読まされました。下巻をこれから読むのが楽しみです。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.32
(4pt)

どこか、何かが・・・

どんどん読み進めてゆける物語とは、
謎が深まり先が気になって仕方がない場合、自分が取り込まれて没頭してしまうか、のいずれかだ。
最近は冒頭で投げる、途中であきらめる、あるいは自分の都合でいつでもどこでもすぐページを閉じることができるなどという作品まであるから面白いといえる作品に巡り合うのが貴重だ。
その点、これは一気に読める作品だった。
それぞれの時代を反映した事件が三代の警官にうまく取り入れてあり、特に2代目の物語はこれだけで一つの作品になりそうな面白さであった。

しかし、読み終わった時点では何かが書き足りていないような淡白さが残った。
時代や事件、警官たちのそれぞれの生き方を踏まえた全体の描き方は、読み終えた時点で予定調和のようにきれいなおさまり方をしていて肩すかしをくらった気分もあった。

どこかが破たんしていようが、圧倒的な筆力で描き切り読者を翻弄してゆく、というやや暴力的な部分がもう少しあればこれは本当の力作になりえたのではないだろうか。
少しずつ、少しずつ物足りない部分があって、それを一気に消化できるほどの終わり方ではなかったのかもしれない。

それぞれの料理は美味いが、全体のコースになると印象が残らないといった感じ。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.31
(3pt)

うーん物足りない

上巻を読んでいたときは、これはすごい傑作だと思って読んでいました。
しかし、最後の方、事件の謎の答えがしょぼくていただけない。
ここまで引っ張っておいて(多少ヒントらしきものがあるが)、そんな真相かと悲しくなってしまった。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.30
(3pt)

これって・・・

これってスチュアート・ウッズの「警察署長」に似てない? 
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.29
(4pt)

あの超話題のすぐれちゃんも感激!

北大のシーン、大菩薩峠のシーン、五重塔のシーンなどメリハリがあり、飽きさせない内容です! ぜひ、読んでほしいですね!!
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.28
(2pt)

ミステリーではないし人物描写が弱いあらすじ本?

佐々木氏の本は笑う警官もよみました。今回も思ったのですが人物描写が弱く、単なるエピソードの積み重ねにすぎず、本作品は描かれるエピソードもさほど魅力的とは思えません。非常に読みやすいということであっという間に読み終わりましたが、多くの賞受賞を含め高評価に驚いています。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.27
(4pt)

警官とは、正義とは、という葛藤も時代々々によって変わっているのだなぁ

本作は「2008年版このミステリーがすごい!」で見事に第1位を獲得した、佐々木譲らしい重厚な歴史小説であり、警察小説である。 3代に渡り、警官人生を歩んだ安城家。親の清二の時代に起きた殺人事件の真相を根に据え、親(清二)、子(民雄)、孫(和也)、それぞれの警官人生を描いている。彼らが立ち会う事件、犯罪は、それぞれの時代背景によって性質をかえ、警官とは、正義とは、という葛藤も時代々々によって変わっていることがうかがえる。 清二の時代は戦後間もない時代であり、世の中全体が混沌としている。清二は23年組と後に呼ばれる大量採用で警官となる。このとき、香取、窪田、早瀬という同僚に出会う。上野公園の浮浪者、秋葉原のバラックなどの表現、その時代の風俗が伺える。そして起こる、男娼殺人事件。チラつく警察の影。後に起こる国鉄職員の殺人事件との関連性を疑う清二は独自に捜査する。1957年、谷中五重塔放火心中事件が発生。そのさなか、清二は死亡する。事件の真相まで後一歩のところでその真相と主人公は、子の民雄へと引き継がれる。民雄は清二の同僚であった3人の「おじさん」の協力もあり、高校を卒業、父の意思を継ぎ警察学校への進学を決意する。卒業の直前、民雄は北海道大学への進学を勧められる。表向きは対ソ要員としてのロシア語を修得するため、実際はそのとき高まりをみせていた学生運動のスパイとしてである。大菩薩峠での赤軍派逮捕に大きく貢献した民雄は、評価を得、赤軍派へのスパイとして重宝されるようになる。しかし、その潜入捜査のような任務ゆえに、民雄の精神は病んでゆく。身も心もぼろぼろになった民雄は公安部への出向をとかれ制服警官へと、そして父と同じく、天王寺派出所の警官となる。それをきっかけに、先の殺人事件、父の死の真相にたどりつくのだが、それを話す前に少女を人質に取った殺人犯に銃殺され殉職する。主人公と真相は孫の和也へ。和也は、大学卒業後、警察官となる。警察学校卒業後の現場研修後、警務課から呼び出された和也は、ある警察官の内務調査を極秘に依頼される。対象の警察官は裏社会との太いパイプゆえ、数々の手柄を上げてきた。しかしそのパイプは、警視庁のキャリア幹部とのつながりもあったのだ。彼の逮捕に大きく貢献した和也はその後、やはり祖父の死、父の死に疑問を持ち独自に調査、真相にたどりつくのだが。。 戦後から現代までそれぞれの犯罪をおいながら、最初の事件の伏線を張りつつ、最後にその真相を持ってくるという、ミステリではベタながらも最もおもしろい構成を根底に持っているのに加えて、実際に起きた事件をなぞりながらそこへ主人公たちを当てはめていく佐々木譲らしい手法に、歴史のロマンを感じずにはいられない、ミステリな歴史小説に仕上がっている。警官の血という主題もところどころ、ほろりとしてしまうよ。そういえば、端々に出てくるのが、薬物による悲劇である。過去の伏線が思いもよらぬところで、この薬物の悲劇を思い出させたり、主人公が危機におちいったり、恋人を失ったり(というか仕返しのような)。そんなものに逃げ道を作らずに現実を見つめたいものである。
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.26
(3pt)

最後にいくにつれ不完全燃焼

和也が祖父や父の事件の真相を知った後、警察組織との決別か復習をするのかと思ったんだけどなー。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.25
(4pt)

警官モノなんてどうかと思ったが・・・

完全にはまった。完敗です。他の作品も読んでみたくなりました。 "戦後の混乱期を超えて成長していく三代の警官の物語。したたかな結末"
警官の血 上巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 上巻より
4104555053
No.24
(5pt)

直木賞に値する傑作です。

平成19年下半期第138回直木賞候補作。冒険小説に実績のある著者による警察官もの。『笑う警官』『制服捜査』『警察庁から来た男』に連なる、集大成とも言うべき警察官親子三代にわたる年代記。静かな緊張感が持続し、上下巻計800頁を一気に読み通しました。言いしれぬ感動が読後に残ります。名作です。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.23
(5pt)

上下できっちり元がとれます

三代にわたる、警察官の問う真の正義とはなにか....を描いた作品です。上下巻別れた作品ですが、まず2巻とも揃えて読まれることをお薦めします。上巻>過激派のスパイとして着任した二代目民雄の全共闘時代の描写が若干くどく、ところどころ飛ばし読みになってしまいましたが、ここは物語の大勢にあまり影響ないのでそれはそれでよいかと思います。上巻でのエピソードが十分な伏線となって下巻では物語の勢いとキレが段違いにUPします。祖父、父の時代に抱えた事件性はきちっとした解決という形には至らずに終わりますからミステリーと呼ぶよりはむしろ「警官」という職業に生きる男たちの特殊な心情を丁寧に描いた心理小説。どちらかといえば悲愴な生き様だった祖父、父の無念をはらすかのような三代目、和也のクールでタフな勇姿は爽快で読んでよかったなぁとしみじみ思わせます。
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061
No.22
(4pt)

臨場感

祖父→父→息子と3代にわたる警察官の話。

昨年度の「このミス」1位に選ばれた作品だけれど
ミステリー感はそんなになく。
たぶん犯人は、誰もがなんとなく想像がつく。

でも、その時々の時代背景がとっても詳しく丁寧に書かれていて
ぐいぐいと作品に引き込まれていく感じ。
同じ警官でも、時代によってここまで違ってくるのか、と
驚かされる。

三代目の話は、少し物足りない感があったけれど
最後はちゃんと解決してくれたのですっきり。
でも、二代目は切なすぎたなぁ…。
もう少し報われてもよかったんじゃないかな、と思ったのは私だけ?

盛り上がり感には欠けるけれど
全体的にすごくよくまとまっていて
実際の事件も絡んでいて臨場感も伝わるので
とても読みやすかった。

こういうのって映像化されたら面白いんじゃないのかなぁ?
警官の血 下巻 Amazon書評・レビュー: 警官の血 下巻より
4104555061