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優雅なる監禁



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【この小説が収録されている参考書籍】
優雅なる監禁 (角川ホラー文庫)

優雅なる監禁の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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No.1:
(6pt)

優雅なる監禁の感想

著者の作品に期待する通りではありましたが、本書の場合はただひたすらに陵辱シーンのエロを描いたという作品でした。著者の作品ラインナップによってはホラー/官能/暴力/テーマ性/の成分が振り分けられ、たまに名作になるバランスが存在するのですが、今回の作品に関しては暴力とエロです。

物語はあらすじ通り二部構成。
第一部はエリート医者の双子に監禁され陵辱されるという、ある意味安定のいつも通りの大石圭作品。ただ他の作品との違いとしては犯行に至るまでの過程や思考を描くのではなく、プレイ内容を主に描かれていると感じました。読み進めていく中で、あぁ今回の作品はそこを描くのがメインなのかと思った次第。そういう内容なのですが文章はサラッとしていて読み易く、そこまで具合悪くなるような気持ち悪い表現もないという、ここもいつも通りの著者の文章なので楽しめました。
ただ第二部からの復讐についてはちょっと残念でした。あまりにも上手く行き過ぎており、ターゲットも急に頭が悪くなるような感じで違和感です。恋は盲目なのかもしれませんが、ちょっと残念な展開でした。船上のシーンは著者が復活して目覚めたようなノリの良い展開で好みではあります。

ホラー小説における暴力等の嫌なシーンの対比ともなる、幸福となる食事のシーン。ここら辺のシーンがいくつかあり印象に残りました。なので本書のテーマは性欲や食欲、人間の内面に抑圧されている暴力的な欲求。「監禁」されているのは実はそういう暗黒面の欲求の事を比喩しているのではないか。とか勝手に深読みしながら著者の作品を楽しんだ次第でした。内容はアレなんですが謎の中毒性がある作家だなと感じます。

egut
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