ブラックシープ・キーパー
- 異能力 (20)
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amazon商品紹介より以下、 異能力を持つ元警察官の桐也は、2年前に姉が精神を病んでいく姿に耐えられず、自らの手で姉を撃ったトラウマに囚われていた。 そんな自己嫌悪と孤独に苛まれる日常の中で、無垢なある少女に出会う。 この日から、桐也は、生きるための小さな光を見つけていく。 映画『レオン』と『ブレードランナー』へのオマージュを込めた、近未来の札幌を舞台に描く希望と再生の物語。 選考委員が温かく応援! 今野敏氏絶賛の第11回角川春樹小説賞受賞作。 * 『レオン』と『ブレードランナー』の他に『ジョジョ』も浮かんだ。 『レオン』は好きなんだなー、若かりしナタリー・ポートマンとジャン・レノです。思いっきりお2人を想像して読んでました(笑)。また観たくなってくる。他にも入ってそうだな~。 本文より→2025年、日本の量子力学研究所が世紀の大発見をした。 今まで物質の最小単位とされていた素粒子。その更なる内部構造を読み解くことに成功したのだ。(中略) 構造体は“符子”と名付けられ、急速に研究が進められた――。 羊と羊飼いが生まれたSF的な背景を序盤でさくっと説明。 中盤までは正直、内容が入ってこなかった読み辛さがあったが、その内に乗って来る。SFってそうなんだよな~、と噛みしめて。 そうなれば後半、面白くなってくる(私の中ではナタリー・ポートマン笑)。 あんまり細かい事を気にせずに読むがよろしいと思う。 | ||||
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第11回(2019年)角川春樹小説賞受賞作。 近未来の札幌を舞台に描く、超能力バトル小説。SF的な超能力の背景を序盤に4ページ程度でさっくと説明して、後の展開にほとんどかかわってこないという割り切りぶりが素敵。ただ、近未来要素が作中で活かされているとはいいがたく、これならオカルト路線でもよかったような……。 ついでにいえば超能力バトル自体はそれほど新味はないのですが、自分の精神(MP)を消耗するのではなく、「契約」を結んだ他人の精神を犠牲にするという設定が珍しく、現実でいえば知らないうちに誰かに貯金を引き出されているような状況を連想してしまうのであります。「契約」の相手=羊が少ないのに浪費すると羊が精神崩壊してしまうというのは知らない間に破産しているようなものでしょうか。 すでに指摘があるように超能力の扱いといい、ネーミングのセンスといい、全体に『ジョジョの奇妙な冒険』(第三部以降)タッチ。もっとも、超能力バトルは序盤と終盤に偏っているため、戦闘用よりも調査用の超能力の方が 作中では印象深く、使い勝手がいいように思えます。戦闘用の超能力は本当に戦闘以外での使い道はなさそうなものばかりでして、そんな中、戦闘から道案内まで役立つ伊織の超能力がぶっちぎりでストーリーに貢献しています。 全体にどこかで見たことあるようなプロットではあるものの、リーダビリティは素晴らしく、そつなく、過不足なく、300ページ弱のボリュームにまとめてみせた手腕はまことにお見事。伏線が露骨に過ぎて、真相は容易に想像がつく一方で、先の展開となるとなかなか読むことができません。 主人公に匿われることになる「ヨウ」は、男女のどちらともつかない両性兼備の人造人間。作中の言動もあえて男女のどちらでも通用するように(ほとんど幼児のように)描かれており、読者によってショタにも美少女にも男の娘にも自分の好みに合うようにイメージできるようになっている各フェチ対応型の仕様でして、この発想はなかったなあ。 | ||||
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2019年第11回角川春樹小説賞受賞作・柿本みつほ著『ブラックシープ・キーパー』! 角川春樹といえば、1970年代出版界・映画界の風雲児として一代旋風を巻き起こし、メディアミックスを駆使して時代の寵児となった伝説的に有名な人物だ。 その角川春樹の冠名が付いた賞である「角川春樹小説賞」というのは知ってはいたが受賞作品を読んだ事がなかった。 芥川賞、直木賞、江戸川乱歩賞、近年では本屋大賞が注目され、受賞作はベストセラーとなり、映像化されるのが主流なのだが、角川春樹小説賞は受賞をしても話題にはならないという受賞作家としてもプロフィールに掲載できる名誉賞のようなモノで実績はないのだ(失礼!)。 それでも敢えて常に新人作家を発掘をする意味でも毎年募集されているので出版社としてはその姿勢は正しいし、実際に角川春樹事務所から累計400万部のベストセラー『みをつくし料理帖』(髙田郁作)を出版するなど地道に新しい作家を誕生させ、育て続けているのだ。 今回、初めてその受賞作を読んでみたのが昨年度の受賞作『ブラックシープ・キーパー』だ。 近未来の札幌を舞台にトラウマを抱える異能力を持った元警察官の賞金稼ぎ・斗一桐也が謎の少女と関わった事から異能力者たちの戦いに巻き込まれる…。 『レオン』と『ブレードランナー』にオマージュを捧げたとあるが、異能力者にそれぞれ特徴があり、『ONE PIECE』を連想してしまう。 主人公の斗一桐也は手に握ってるモノを銃で撃ち出せる能力〈魔弾の射手〉、他にも液体を凍結させる能力〈絶対零度の侵食〉、姿を消す能力〈千変万化の緑〉、精液を混ぜた水を媒介する蜘蛛男〈慈悲の一滴〉、相手の持ち物を完全に燃やす放火の能力〈太陽の落涙〉、食べ物を爆発させる能力〈腕によりをかけた料理〉、化粧品か何かを酸に変える能力〈甘美たる毒花〉、アルコールに電気を流す能力〈電気仕掛けの杯〉、人形を操る能力〈形而上の花嫁〉……など(一例には『ジョジョの奇妙な冒険』を挙げる方もいるが『ジョジョ』を読んだ事がないのでわからないのだ)。 23頁の解説でこの物語の世界観が分かるように説明されているのだが理解するには苦労した。 そもそも私自身、この手のジャンルは不得手(苦手)だし、『ブレードランナー』を見たけどあまりピンとこなかった。そういうワケであまり物語に入っていけなかったというのが正直な感想だ。ましてやそれは文章を読んで頭の中でイメージしないといけないので想像力が乏しい読者には本書を読むのはシンドイと思う。 むしろ漫画かアニメにした方がビジュアル的にもイメージしやすいと思うし、逆にソッチの方が人気が出るのではないだろうか。 過去の受賞作品の中でも本作が選出されたのは異例とも思える。これまでにも時代劇やハードボイルド、日常系の作品が選ばれた中、今回これまでの受賞作とは明らかに異なる近未来のSFともいえるこの作品を選考委員たちが推したところは面白いと思った。映画でもそうだがなかなかSFというジャンルが受賞するという事はなかなかないのだが、今回そういう偏見もなく、本作を受賞作に推した選考委員たちの姿勢は評価できると思う。慣習を守りながらも常に新しいモノを取り入れようとする姿勢は大事だし、それが未来に向けて大きく育っていくものだと思うから ジャンルに隔てなく純粋に面白いと思ったモノを推す事に他にはない「角川春樹小説賞」の役割があるだろう。 | ||||
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羊飼い、という異能者の闘いと、羊飼いの道具としての羊との交流を描くアクションドラマ。 自身のトラウマを基にした特殊能力を持つ異能者同士の戦いは、なかなか読ませますし、ジョジョが好きな方にはお勧めできます。 それなりにストーリーもしっかりしているし、泣かせるような展開もよかったです。 それぞれの能力も面白く、アクション小説しては良かったです。 | ||||
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