ヴァレンタイン卿の城
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少年の日にSFを読み始めてまもなく、山にへばりつくような、あるいは聳え立つような都=「城」を描いた上下巻の文庫を手に取ったのが運の尽きでした。 人口ウン十億の巨大惑星マジプールに、人類を始めとする4種類の知的種族が共存する惑星の牧歌的な生活の楽しそうなこと・・・ この世界はもう進歩とか経済成長とかの近代の悪夢に見放され、あるいは卒業し、幸福な楽園を築くことを決意した未来の異世界なんだな(…と、13歳がマジプールの世界観を洞察できるわけもないですが、なんとなく感じ取るものなのです)そこで一文無しで放り出された青年がすべてを失った「過去」をとりもどし、それがマジプールの権力体系に驚くべき陰謀が… ああ、まるで時代劇の、それも完璧な時代劇の見本のような世界でした。 スタンダールを「爆発する崇高」と表現した人がおりましたが、「爆発する楽園」という感じで、最後の一ページまで、この牧歌的な未来世界の楽しさに浸ることができました。 その楽しさは、この10年後、1990年代にもダン・シモンズ「ハイペリオン四部ハ作」でも一部感じました(が、あちらの世界は、もうすこし痛覚と死に彩られていてシルヴァーバーグの牧歌的な罪のなさとは無縁でしたが)この小説によって、私のSFにおける異世界のイメージは、ロハスでスローな、ただしテクノロジーである程度背景を底支えされた、といって、人類の本能まで遺伝子改造したり、あるいは種の限界を超えて非現実的世界にまで飛び出すことまではしない、近代の問題が解決されたファンタジー近代といったものを理想郷とするものに固定されてしまったような気がします(個人の感想です・・・) 復刊ドットコムでもなんでも、手に入りやすい形でこの本のデータが手に入れやすい環境になることを望みます。 2022年現在は、なんだかマジプールの未来が一部実現したような世界でもあるように思います。なお、私がこれを読んだのは1988年?か1989年、すでに35年ぐらい昔のことです。 楽しい記憶をありがとう。 | ||||
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独特な社会、文化を持つ惑星に暮らす人の目線でもって一貫して描かれた作品。作者の並外れた力量にただただ圧倒されてしまう。 似た様な世界観の作品は多々あるが、終始一貫その世界で暮らす人の感覚、思考でもって描ききれる作家は少ない。大抵は世界設定のみで、登場人物は現代的な感覚、思考の持ち主といった作品が多い中で、この作品は久し振りに作者の構築した世界を堪能することが出来た。 後半、やや駆け足気味となっているのは気になる部分ではあるが、なかなかの作品であると思う。 | ||||
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今を去ること20年以上前、私はこの本が書店で平積みされているのを見て、 表紙買いしたのでした。何か、映画になりそうな雰囲気を醸し出していた からです(私、基本的にミーハーなんで)。読んで見ると、未来の殖民惑星 でのちょっと変わった三権(四権かなぁ)分立、異星人たち、海竜などの 小道具も実に上手くストーリーに絡んでくるし、ヴァレンタインを 初めとするキャラクター達も実に生き生きしていました。しかも、多くの キャラクターは前向きです。読んでいて元気が出ます。 概ねハッピーエンドなことにも好感を持ちました。 私的ベスト10には確実に入っていると思います。 | ||||
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シルヴァーバーグが書いたとは信じられない、 ザンスの水準も越えている、 絶妙のストーリー展開の、 うーん、巧いなぁ・・・ と唸りながら読んでしまう、 シルヴァーバーグの唯一の大傑作である。 一箇所差別用語が出てくるが、 許したれや。 | ||||
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