ミドル・テンプルの殺人
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章ごとに新事実が発覚するスピーディーな筆致、足で稼ぐ地道な捜査、過去の因縁に起因する事件などの特徴は、如何にも若き日の松本清張が愛読した作家らしい。 無駄を削いだようなソリッドな物語の展開は古色を感じさせないが、ミステリとしての仕掛けやギミックには乏しい為、あくまでマニア向けと言わざるを得ない。しかし1919年刊行という探偵小説黄金期前夜の作品としては驚くほど、現代の犯罪捜査小説を先取りしたようなモダンさがある。 | ||||
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法曹院の一角で起こった殺人事件の謎を、たまたま事件現場に遭遇した新聞記者が追究してゆく―。解説によると、第28代米国大統領のウッドロウ・ウィルソンが、本作を絶賛したそうだが、法に関わる事件の舞台や、正義感や使命感に熱い社会規範的にとても行儀のいい探偵役のキャラなどが、高評価の理由にもなったのだろうか。 エンタテイメントの正攻法をゆくようなプロットも、各章ごとに新たな事実が発覚し、推理の展望にさらなる方向性があらわれるという律儀な精妙さ。金銭関係のもつれから血縁関係の秘密まで、物語が進むほどに錯綜してゆく謎の糸に引きずられ、ページをめくる手が止められない展開の妙が見事である。 クロフツの『樽』やクリスティの『スタイルズ荘の怪事件』が上梓された前年に刊行された作品であるから、大時代的な古くささが感じられるところもあるが、この論創海外ミステリのシリーズをチェックしているような読者なら、そんなことも骨董品的な味わいや価値として咀嚼されてしまうではなかろうか。黄金時代の黎明期を飾る秀作の一つとして、古典ミステリ好きの方なら、読んでおいて損のない作品ではないかと思う。 | ||||
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舞台は1912年6月22日のロンドンの早朝、法曹関係者の教育を担う施設が集まる法曹院(ミドル・テンプル)。 ここで男が殺され、警察官が検証する現場を新聞社の副編集長、スパルゴが偶然通りかかったことから物語はスタート。スパルゴはスコットランドヤードの部長刑事、ラスベリーと協力して事件の真相を追及、新聞社と警察の協力が奏効し、次々と事実が明らかになります。 読み進むにつれ、次々と事実が明らかになるのですが、真相に近づくどころか謎は深まるばかり。事実の解明がさらなる謎につながっているので、ページを繰る手が止まりません。 最後の最後に、全く意外な人物が真犯人として明らかになります。 ただし、真犯人の検証が必ずしも明らかにされていない点に物足らなさを感じましたが、巧みなプロットとストーリーテリングのうまさがその点を十分に補っています。大変面白い作品です。 | ||||
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