大癋見警部の事件簿
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初版刊行(参考)
種別
短編集
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あらすじ
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評判
大癋見警部の事件簿の評価:
6.00/10点 レビュー 1件。 D ランク
大癋見警部の事件簿の総合評価:
8.29/10点 レビュー 7件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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題名にもなっている大癋見警部ですが、著者の諸作品にも登場しつつも、トンでもない人物。
警視庁捜査一課に所属していながら、事件を解決するつもりは全くなく、ブルドックのような形相のうえ、やたらと部下をどやしつけ、ナルコレプシーという病気のため、捜査中でも眠ってしまう始末。
ところが、ここ数年の事件解決率は100%という恐るべき存在です。
本作品の面白さは、そうした警部のキャラによるところももちろんありますが、本格ミステリの定番を抱腹絶倒の作品に仕上げているところにあります。
本作品は、全部で11の章から構成される短編集ですが、それぞれの題名よりも、題名に付けられた副題の方が本作品の特徴をよく表していると思います。そこで、順に挙げてみますと…
「最初はやっぱりノックス先生」
「神が嘉し給うたアリバイ」
「そろそろここらへんで密室殺人」
「加えてさほど意味のない叙述トリック」
「完全無欠のレッド・へリング」
「ヴァン・ダインの二十則も忘れない」
「後期クィーン問題に対して、登場人物たちが取るべき正しい態度」
「お茶会で特定の人物だけを毒殺する方法」
「二十一世紀本格」
「<見立て>の真相」
「バールストン先攻法にリドル・ストーリー、警察小説、歴史ミステリーおよびトラベルミステリー、さらには多重解決」
本格ミステリファンなら、すぐに読みたくなってしまうのではないでしょうか。
ただし、内容は、それらの題材を真正面から取り上げているのではないことを承知しておいた方がよいでしょう。
ある意味、パロディと呼べるものとなっており、物語の結末には、驚愕より笑いが待っています。
また、本格ミステリの題材を扱っていることをスムーズにストーリー展開させるためか、登場人物たちは、自分たちが本格ミステリの世界の人間であることを知っているのも読んでいて楽しい点です。
例えば、大癋見警部が、捜査会議ばかりで飽きてきたと言うと、ある刑事が、「仕方ありませんよ。倒叙形式とかだったら、ズバリ犯行シーンなどを描いてサスペンス調にもできますが、本格だとどうしても捜査シーンと捜査会議シーンが続くことになります」と答えるというように。
大癋見警部の事件簿と命名された本作品、大癋見自身は、捜査を撹乱するばかりで、その題名が適切なものかは、疑問に思わざるを得ません。
しかし、副題に表されたミステリの題材を思いがけない展開で、爆笑必至の作品に仕上げていることで、本格ミステリが好きな方なら、必ずや楽しめる作品としてオススメです。