十津川警部 銚子電鉄六・四キロの追跡
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よんでてあまり面白くなかった。 | ||||
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2010年4月に双葉社より刊行された西村京太郎氏の469冊目の作品です。去年の初冬から再び西村作品をまとめて集中的に読み始めておりますが、とにかく細かい事は抜きにしても流れる様な展開とスピード感で最後まで一気読みさせる圧倒的な筆力を感じますね。この全7章の中に起承転結を上手く当て嵌めてフィニッシュまで持って行く力技は誠にお見事という他ないなと真剣に思いますよね。 ぬれ煎餅の人気で話題になった銚子電鉄を取材に来た月刊誌「T&R(旅と鉄道)」の若い男女二人だったが犬吠崎駅で撮影中に突然カメラをひったくられて盗まれる。そして一瞬の目撃から犯人に違いないと踏んでいた男の私立探偵・本橋の死体が翌朝に犬吠崎灯台で見つかる。やがて彼に融資した消費者金融会社の支店長も都内のホテルで殺害されていよいよ十津川警部が事件に乗り出して来るのだった。 第1章に登場する雑誌編集者の井畑徹と雑誌カメラマンの岡本亜紀の男女コンビはひょんな成行から素人探偵の役柄を割り振られる事となりますが、どうも西村作品には法則があるみたいでこういう素人はまず成功が見込めずややもすると悲惨な結末になり易い傾向だよなと思いながら読んでいたらやっぱり案の定でしたね。でもまあ旅行誌の編集長は、専門外の二人にあまりに過大な期待を持ち過ぎで、つまらない記事の内容だったらコーヒーも飲ませないという厳しい態度には思わず苦笑いしましたね。ミステリーとしては今回もフーダニットの興味は二の次で起伏のあるストーリーとサスペンスを楽しむべきでしょうね。一つのツッコミ所としては千葉県警の渡辺警部が単独で捜査するのは幾ら何でも相手をナメ過ぎで不注意にも程があると思いますし現実には警察官は二人組で行動するのでしょうね。今回の作品では、まあ次から次へとおびただしい程の死者の数で、これには外国人の方でも「名立たる日本の○○○恐るべし!」と震え戦くのではないかと思いますね。まあこういう日本ミステリーに登場する犯人はある意味でのバイタリティーが凄まじくて、逮捕されない為ならばとことんギリギリまで粘って何でもやる往生際の悪さには誠にえげつないものがありますよね。今回の犯罪の構図には欲に目がくらんだ奴らの浅ましさと恐れを知らず殺りまくる外道どもの姿に本当に呆れ返りましたね。勇敢で気丈なのは良い資質ですが、生きていてこその人生なのですからもっと用心深く命を大事にして欲しいなと思いますよね。最後に犯人追跡に大いに貢献したカメさんこと亀井刑事のベテランらしい咄嗟の機敏な判断の行動が誠に天晴れなお手柄でしたよね。 | ||||
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TVドラマでは 鉄道雑誌のカメラマンの岡本亜紀が千葉県内を走る銚子電鉄に乗り取材中に、犬吠駅で降りる際、何者かにカメラを盗まれた。その夜、犬吠埼灯台の崖下でアプリ開発会社の社員・本橋哲平の変死体が発見される。 数日後、今度は東京・世田谷で変死体が見つかった。身元は食品販売会社社長の野崎康幸。野崎のマンションで妻の瞳から話を聞く十津川省三(高嶋政伸)と亀井定男(古谷一行)だったが、そこで野崎のデスク上にある“犬吠埼の事件”の記事が置いてあったのに目が留まる。この2つの事件に関連性はあるのか…。十津川と亀井の二人は銚子へと向かった。 現地で所轄刑事・渡辺義信と共に捜査することになった十津川と亀井。事件現場で本橋は「マイパートナー」という消費者金融から借り入れしていたことを聞く。 翌日、東京に戻った十津川と亀井は再び野崎のマンションで妻の瞳から話を聞いた。すると、瞳が野崎の預金通帳を見て驚いた様子をみせる。瞳に内緒で消費者金融からお金を借り入れていたのだ。しかもその消費者金融とは、本橋と同じ「マイパートナー」だった。さらに瞳は野崎が「投資セミナーに通う」と言っていたと話す。どうやら儲け話があったらしい。 早速二人は消費者金融の社長・小野寺一郎と投資セミナーのファイナンシャルプランナーの安井久美子に話を聞きに行くのだが、二人から事件に関連する情報は得られず…。 2つの事件は同一犯による連続殺人も視野に入れて捜査することになり、十津川らは再び銚子へ−。本橋殺害を担当する地元の刑事 渡辺と合流した十津川は漁港で聞き込みをしていると、漁港の管理人で渡辺とも親しい間柄の中山勝敏と出くわす。その後の調べで、本橋の遺体の第一発見者が、同じ日にカメラを盗まれた井畑と亜紀だったと聞き十津川は、ただの置き引きではなく、そのカメラが別の意図で盗まれていたとしたらと推理し、カメラの行方を追うのだった。 亀井は野崎と本橋が1口1千万円の儲け話を安井久美子に持ちかけられ、その条件の1つに小野寺からの借金も含まれていたのではないかと推測する。 渡辺警部 は3年前のある殺人事件をずっと1人で捜査していた。 3年前の事件とは、漁師が殺害され渡辺が捜査を担当したもの。 その殺害の実行犯と思われる容疑者の漁師を追い詰めたところ、自殺されてしまっていた。 この責任を取らされ、渡辺は所轄に異動させられていた。 そもそも、最初の被害者である漁師は密漁を告発しようとし、別の漁師に殺害されていた。 その容疑者の漁師はとても自殺するようなタイプの人間では無かった。 つまり、彼もまた口封じに殺害された恐れがあるのだ。 渡辺は人材派遣会社「グッドキャリア」の経営者・末永を疑っていた。 カメラ盗難事件に注目した十津川。 もしも、本橋殺害に関連する何かが其処に写っていたとしたら……。 盗難事件の被害者・岡本亜紀に事情を訊いた十津川たちは、隠し撮りの名人・千頭晃が同乗していたことを聞き彼の撮影した写真を借りる。 其処には本橋がバッチリ撮影されていた。 さらに、マイパートナーの小野寺と末永が何かを密談する姿も残されていた。 一方、渡辺は独自に捜査を進め、ある確証を得つつあった……。 矢先、渡辺警部が何者かに殺害されてしまう。 頭部を棒状のもので殴打され、首を絞められたと思われた。 渡辺は何かを掴んだ為に殺害されたに違いない。 千頭の写真をもとに手掛かりを追う十津川たちは、写真にあった平安丸から東京の英知海運が関わっていると睨む。 国土交通省で平安丸の船籍を調べた十津川は驚きの事実を知る。 平安丸は書類上、存在しなかったのである。 実はスクラップにされた筈の第2三浦丸を不正に使用していたのだ。 この持ち主が投資セミナーのファイナンシャルプランナー・安井久美子。 しかも、冷凍庫を改造していた。 さらに、英知海運はペーパーカンパニー。 その代表も安井久美子であった。 これを聞き、平塚八重子はナマコの密漁を疑う。 安井久美子と小野寺の繋がりが発覚した。 久美子は小野寺へセミナー参加者を紹介していたのだ。 だが、久美子は何も認めようとしない。 行き詰った十津川は渡辺の捜査メモに打開を求めることに。 渡辺の妻を説得しメモを借り受けた十津川は、そのメモの中から「8288 1920」との数字を発見する。 渡辺メモを読破した十津川は末永がマグロの横流しをしているのでは……と疑う。 これには3人の漁師が関与していた。 ギャンブル好きで借金とりに追われているマリーナーの管理人の元漁師中山が平安丸の入港をリークしてきた。 十津川は「捜査されていることを知りながら、入港するものだろうか」と疑問を抱く。 だが、念の為にその夜から監視態勢を整えることに。 その夜、末永と3人の漁師たちが動いた。この動きは警戒網にかかり、末永たちはあっさりと逮捕される。 亀井は中山に礼をするべく電話をかけるが、応答が無い。 何かあったのでは……中山宅に駆け付けた十津川は其処に落ちていた携帯電話を発見する。 慌てて周囲を探った十津川は、小野寺に殺されそうになっている中山を発見、救出する。 こうして小野寺は現行犯逮捕された。 野崎と本橋、渡辺殺害について問い詰める十津川。 だが、小野寺は笑うばかりで何も話そうとしない。 亀井が粘りを見せ、遂に密漁を認めさせることに成功。 小野寺、末永、久美子は3人でグループを組んでいた。 末永が密漁を指揮し、久美子がセミナー参加者から資金を募り、小野寺がすべてをとりまとめていたのだ。 だが、3人ともが本橋、野崎、渡辺の殺害については否定する。 では、殺人犯は誰なのか? 交通課の山内巡査の撮影した写真を眺めていた十津川はある事実に気付く。 中山を訪ねた十津川。 「2千万円で船を買うそうだね」十津川は中山を責める。 中山が小野寺に殺されそうになっていたのは、野崎と本橋を久美子から掠め取った為であった。 中山は野崎と本橋を騙し、彼らの所持金を奪い取ると殺害していたのである。 交通課の山内巡査が撮影した写真には、本橋殺害時に現場付近に駐車違反した中山の軽トラが写っていた。 渡辺メモに残されていた「8288」は中山の軽トラのナンバー、「1920」は駐車違反の時刻である19時20分を指していたのだ。 中山は本橋と共に居たところを岡本亜紀に撮影されてしまった。 本橋を殺害するつもりだった中山は亜紀のカメラを奪い後顧の憂いを断つと、本橋を殺害した。 そして、野崎も殺害し金を奪ったのだ。 中山の犯行に気付いた渡辺警部は自首を勧め、中山に殺害されたのである。 こうして、事件は解決した。 3年前の漁師殺害については末永が罪を認め、渡辺の名誉は回復された。 とTVドラマでは脚色されていました。 原作では本橋哲平は私立探偵、野崎康幸は大手消費者金融の世田谷支店長、元漁師の中山勝敏も口封じで殺害されて、小野寺はK組の幹部でH観光を立ち上げた内容になっています。 | ||||
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銚子電鉄があることを本書で知りました。 事件の不思議さも,十津川警部と亀井刑事の活躍で, なんとなく納得しました。 雑誌社の写真家がもっと活躍してほしかった。 | ||||
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地元の人や銚子を旅行した人の心をくすぐる題名。題名に釣られた。 確かに、銚子ではなく、銚子鉄道にこだわることが旅情をそそる。犬吠駅で下車したことのある人は、隣駅で終点の外川駅に行かなかったことが気にかかっているかもしれないので、外川駅を舞台にしているのは面白い。 ただし、突っ込みどころも満載だ(カメラマンって撮影中にカメラ盗まれる?東京-銚子間はいいとして銚子-外川間まで東京で予約できる?する必要ある?何故資金使途にうるさい銀行に聞き込みに行かない?等)。 人がバンバン死ぬ割には展開にひねりはあまりなく、ミステリーとしてのレベルも高くないが、旅情を醸しだし、ポップな気分でミステリーを読ませるにはそんなこと不要なんだろう。 よく言えば、お土産屋にあるご当地キティちゃん、悪く言えば、(受信料回収率を上げるために)地方巡業するNHKのど自慢のような、ご当地商法の推理小説版だ。 | ||||
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