京都東山京焼の殺人挽歌
- 強盗事件 (69)
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柏木圭一郎氏の『名探偵・星井裕の事件簿』シリーズも回を重ね、ついに第11作目にあたる本作が出版されました。これまで全作品を読んできた者として、柏木氏にはこれからもずっと書き続けてもらうことを願っています。 本作は「京都東山京焼の殺人挽歌」タイトルの通り、京都で造られる陶磁器をテーマにしたミステリーで、従来の路線の上に新たなジャンルに挑戦しています。主人公の星井裕が、雑誌の“京の器さんぽ”の取材で京都を訪れている時に、幼児誘拐事件と遭遇します。その後の展開については、ミステリーですので省略させていただきます。レビューは、書けば書くほど読者の読む楽しみを奪いますので、気をつけながら本筋と関係の少ないところを紹介します。 いつものように一字変えて、ステキな食事処が登場します。このシリーズで何回か登場している烏丸紫明を東入るの「四季」のカウンターで西村千五郎との会話の中でも、河井寛次郎の「用の美」を説いています。尾形乾山の生涯や京焼の魅力、他の焼きものも紹介してあり、深くは描かれていませんが、陶芸家の職場や窯の描写など、生き生きと魅力的に書かれています。 なお、春の京都を舞台にしていますので、桜の名所も登場させています。金閣寺の裏山にある原谷の「原谷荘(これも1字変えてあります)」の見事な枝垂れ桜のスコールを描写していました。小説から外れますが、京都の桜の名所としてここを第1に上げたいと思うほど見事な桜の苑ですので、本書を読んで関心をもたれた向きは是非一度訪れてください。 河原町丸太町下がる西側の「割烹はら多」のシーンは今回も登場しました。季節の京都や近江の素材の魅力が文章から伝わってくるようです。どうも星井裕は湖国の近江にも関心をもっているようですね。料理や観光地、社寺仏閣の描写など、様々な楽しみが同時に得られる小説となっており、ここでも京都を知り尽くした作者の強みがでています。 今回、結構込み入った人間関係を描きながら、読後感は比較的すっきりした展開で、テレビ・ドラマとしても巧く成立するストーリーでしょう。 | ||||
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