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No.66
百年法
山田宗樹
個人が老いなくなった時、国家や人類は老いる
No.65
マジックミラー
有栖川有栖
本格推理小説は面白すぎる
No.64
最後の証人
柚月裕子
作品の完成度で評価すればもっと高得点でもいい
No.63
陰獣
江戸川乱歩
初期乱歩の集大成的作品
No.62
64(ロクヨン)
横山秀夫
平成にまで残された、昭和最後の一週間
No.61
卍の殺人
今邑彩
謎解きの難易度としては非常に低いけれど、質は高いデビュー作
No.60
作者不詳 ミステリ作家の読む本
三津田信三
短編集というのは少し違う……作中作を題材としたホラー&本格ミステリとでも言うべき作品?
No.59
頼子のために
法月綸太郎
重くて暗くて読みにくそう……と思ったらいい意味で裏切られました
No.58
危険な童話
土屋隆夫
シンプルながら完成度の高い一作
No.57
刺青殺人事件
高木彬光
禁忌を孕むものに今も昔も人は惹かれてしまう
No.56
倒錯のロンド
折原一
”原作者”と”盗作者”との駆け引きのロンド
No.55
鏡の中は日曜日
殊能将之
『三大奇書』あるいは『館シリーズ』を全部合わせたような、アンチミステリ作品の究極系?
No.54
慟哭
貫井徳郎
読みやすく、完成度の高い作品ですね
No.53
モンスター
百田尚樹
強烈なインパクトのある作品でした!
No.52
江神二郎の洞察
『学生アリスシリーズ』のファンブック的な短編集
No.51
翼ある闇
麻耶雄嵩
推理小説の面白くなる要素を全部つめこんでいるような作品
No.50
双月城の惨劇
加賀美雅之
あざとすぎる……でもこういうの大好き!
No.49
皇帝のかぎ煙草入れ
ジョン・ディクスン・カー
無駄のないプロットと、秀逸なトリックが見事な不朽の名作
No.48
そして誰もいなくなる
『そして誰もいなくなった』を題材に使った時点である程度面白いのは当然なのだけれど
No.47
水晶のピラミッド
島田荘司
時空と世界を駆ける壮大なるバカミス(?)
上下巻でそこそこの分量があり、作中で50年以上の時間が経過する壮大なストーリーですが基本はエンターテイメント小説なので読みやすいです。
ほぼ全ての日本人が成人年齢を超えるとHAVIと呼ばれる、不老不死になる処置を受けるという世界。ただし法律で100年後には強制的に安楽死させられる。
本当に永遠に個人が生き続けたら人口はパンクしてしまいますので少し考えれば子供でもわかる当然の処置です。
どのみち普通に人生を送って120歳まで生きることはほぼ不可能ですし、仮にその年齢まで生きたとしてもその間の老いの悩み・問題からは逃れられません。
だから当然100年後に死ななければいけないと判っていても作中の人間はほぼ全員がこの処置を受けますし、この作品を読んだ読者もほぼみんな「自分も受けたい」と思ったのではないでしょうか。
そんなまさに全人類の夢が実現したような世界なのですが、正直個人レベルで見ても全体レベルで見ても、人々は全く幸せそうには見えず、どちらかと言えば夢のない世の中が広がっています。
そして「まぁ実際この技術が実現したら、こんな感じになるだろうね」と思わされてしまうものでした。
それはひとえにこの作品が個人レベルでも全体レベルでも「人間とはこういうもの」という描写が上手く、説得力があったからだと思います。
個人的にこの作品を見て感じたのは、本来生物というものは全体がまた一つの生き物のようなもので、種全体の存続、繁栄のためには個は細胞が新陳代謝を活発にするように適度に入れ替わらないと、全体として停滞、それどころか逆に「老化」してしまうものなのだなということです。
人は有限だからこそ、老いるからこそ今を大切に生きられるなどという言葉は、普段はなんか説教臭くて嫌いなのですが、この作品を読むと理屈と感情双方で納得が出来るような気がしました。
また読んでいて面白いと思ったのは他の人の感想にもありますが、この作品は自分の意思でHAVIを受けていないケン以外の人間はみな外見的には20代のはずなのですが、思い浮かぶイメージが実年齢通りのヨボヨボのおじいさんおばあさんまでは行かないまでも、いい意味では大人の貫禄のある、悪い意味では疲れの見えた40代・50代ぐらいの見た目なってしまうことです。(ある意味歌野氏の例の作品の逆バージョン的なものを感じますw)
これは実際作者も意図している所で、この作品の実写版をケン役意外は全員20代の若手役者で作ったら面白そうと思う反面、叙述トリック作品並に映像化せずあくまで文字で想像する作品だからいいのではないのかとも思いました。
▼以下、ネタバレ感想