レビュー一覧
マリオネットK さんのレビュー一覧
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単純なインパクトや新本格ブームへの貢献度などといった面では十角館より落ちるものの、作品の完成度やドラマ性という面ではこちらが遥かに優れていると言っていいでしょう。
この度10年ぶり、3度目ぐらいの読み直しをしましたが、細部の伏線や説明がしっかりしている作品ということを再認識し、メイントリックそのものはトンデモですが非常に整合性が取れてかつ、フェアな作品に仕上がっていると感じました。
また、108個の時計が時を刻む”時計館”を舞台に、仮面の殺人鬼が出没し、中に閉じ込められたメンバーを次々と殺害していく描写・展開に非常に緊迫感があり、本格ミステリ作品だけでなく、ホラー・サスペンス作品も数多く手がける綾辻氏でありますが、彼の作品の中でホラー・サスペンス作品という観点で見てもこれが№1なのではと思ってしまいます。
あまり魅力がない探偵と言われがちな島田も、この作品あたりから段々キャラクターの一人歩きが見られるように感じますね。
新装改訂版では上下巻に分かれるなど少しボリュームのある作品ですが、読みやすく展開も終始ダレることがないので初心者にもおススメできる一作だと思います。
(最低、先に『十角館』『迷路館』は読んでから読むべきでしょうが)
▼以下、ネタバレ感想