レビュー一覧

なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数630

全630件 301〜320 16/32ページ

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No.330
(4pt)

致死量未満の殺人の感想

著者初読み。第3回アガサ・クリスティー賞受賞作。犯人の告白から始まる倒叙ミステリー、かと思いきや、終盤で二転三転の本格ミステリー、なんでしょうね一応。まず悪い点、文章が読み辛い。回りくどく気取った表現の連発で、読んでいてぐったり疲弊した。また、被害者が余りに酷い性格で、なぜ皆一緒に旅行に行くのかそこから納得出来ない。同行者全員に動機がある、と言う状況を作りたかったのでしょうけど。良かった点は、トリックでしょうか。実効性はともかく、なかなか面白いと思った。まあ、ホントに気に入ったのはタイトルだけでしたけど。
三沢陽一:致死量未満の殺人 (ハヤカワ文庫JA)
三沢陽一致死量未満の殺人 についてのレビュー
No.329
(8pt)

依頼人は死んだの感想

前作を読んだ時点では、私は葉村の良い読者では無かった。正直微妙な評価で、それほどのもんかな?と言う感じ。しかし本作はすこぶる面白かった。各話は結構短めで、それぞれ最後は突き放される様に、ぶった切られる様に唐突に終わる。しかも後味は悪く、嫌な気分になる。なのに、何故かそれが癖になる。事件の内容はやり切れない物が多いのですが、葉村のキャラクターに寄る物か、作者の文体に寄る物か、クールでシニカル、そしてダークでビターな探偵物語になってると思います。次作もとても楽しみですね。

若竹七海:依頼人は死んだ (文春文庫)
若竹七海依頼人は死んだ についてのレビュー
No.328
(6pt)

墓頭の感想

なんと濃密な物語で有った事か。頭の中に墓を持って生まれた男の数奇な人生と、関わる人達の悲劇を描いた作品、と言う事なのでしょうが、私にはそれ以上粗筋を説明する事が出来ない。グロテスクでバイオレンス、そして壮絶、非情なのに、読み終えると嫌悪感だけが残る訳では無い。物語のパワーに圧倒された疲労感と、読み切った達成感の方がより強い。奇想天外とはこの事で、作者の頭の中はどうなっているのか。エンタメとして面白いのでみなさんぜひ、とは言わない。結局何が言いたかったのか、理解出来たとも言えない。ただ、作者の才能に痺れた。
真藤順丈:墓頭
真藤順丈墓頭 についてのレビュー
No.327
(7pt)

蜃気楼・13の殺人の感想

村おこしのマラソン大会で13人の参加者が消えてしまう。マラソンコースは一種の密室であり、途中で抜け出る事は出来ないはず。その後も次々と事件が起きるが、それは全て150年前の古文書に書かれていた事だった。謎はかなり良い、トリックも綺麗に納得できて面白い、人物のキャラ付けも良く出来ている。ただ、探偵役が二人おり、それぞれバラバラに謎を解いて行くため、視点がぐしゃぐしゃで分かり辛い。これが結構致命的かも。しかし、東京で会社を辞め、この村に溶け込むしか無い、と思い詰める主人公は鬼気迫る物があり、読み応えが有った。
山田正紀:蜃気楼・13の殺人 (光文社文庫)
山田正紀蜃気楼・13の殺人 についてのレビュー
No.326
(7pt)

待っていた女・渇きの感想

凄く真面目な中年探偵を主人公としたハードボイルド。今まで知らなかった事を後悔するほど面白かった。周りにいる沢山の協力者たちも皆魅力的だが、なんと言っても健気な娘が可愛い過ぎる!。信じては裏切られ、真実は隠され、誰が本当の味方なのか分からない。自分の眼で見える範囲以外には確信が持てず、疑心暗鬼と不安を強がりと軽口で吹き飛ばす。ハードボイルドのストーリーはそうやって展開して行くと思うんですが、本作はそこで娘の存在が効いてくる。絶対に捨て身には成れない探偵、シリーズの今後も読んで見たい。私も娘が欲しかったなぁ。
東直己:待っていた女・渇き (ハルキ文庫)
東直己待っていた女・渇き についてのレビュー
No.325
(7pt)

てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書の感想

著者の初短編集。「大阪府警捜査一課シリーズ」で、色々な刑事が出て来ますが、かなり面白かったです。30年くらい前の作品ですので、科学捜査の部分では時代を感じる。今では成立しないトリックも有るし。しかしそれは仕方ない所なので、大阪弁の軽快な掛け合いを楽しみながら、捻りの効いたオチで更に楽しむ、おススメです。
黒川博行:てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書 (角川文庫)
No.324
(7pt)

貴族探偵対女探偵の感想


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麻耶雄嵩:貴族探偵対女探偵 (集英社文庫)
麻耶雄嵩貴族探偵対女探偵 についてのレビュー
No.323
(6pt)

ウェディング・ドレスの感想


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黒田研二:ウェディング・ドレス (講談社文庫)
黒田研二ウェディング・ドレス についてのレビュー
No.322
(7pt)

黒百合の感想


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多島斗志之:黒百合 (創元推理文庫)
多島斗志之黒百合 についてのレビュー
No.321
(9pt)

時計館の殺人の感想

第45回日本推理作家協会賞受賞作。二十数年振りの再読、初読時の記憶は全く無しです。時計館の中と外の二元中継でストーリーは進みますが、誰もかれも怪しくて良い雰囲気ですねぇ。驚愕のトリックを楽しみに、後はネタバレにて。

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綾辻行人:時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫)
綾辻行人時計館の殺人 についてのレビュー
No.320
(5pt)

人形館の殺人の感想

二十数年振りの再読。本作はクローズドサークルでは無く、前三作とは違うテイストの作品。ずっとシリーズを読んでいる人と、本作のみ読んだ人では評価が違うんじゃないかな?。序盤からあからさまに怪しい人物が居り、それが犯人かどうかを確かめる様に読み進めました。大まかな真相は途中で気付きましたが、正直好みの作品では無かったですね。これを館シリーズとして出して欲しく無い、と思う反面、そうで有るからこそ成立するトリック、とも言え、飲み込む度量を試されてるのかも。そう言う意味では、私の許容範囲では受け入れられなかったなあ。
綾辻行人:人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫 あ 52-21)
綾辻行人人形館の殺人 についてのレビュー
No.319
(8pt)
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迷路館の殺人の感想

二十数年振りの再読。鹿谷門美の正体が最後まで分からないほど、すっかり初読状態で読んでいました。しかし本作は面白かったですねぇ。こんな建物が有る訳無い、この設定が出て来た時点で、現実世界からはぶっ飛ばされる訳です。その為、作中作パートラストの謎解きも、こう言う動機も有りなんだ、と納得していました。しかし、エピローグで世界がひっくり返る様な衝撃。なるほどねー。スピード感のある展開と、二転三転のどんでん返しで楽しませてもらいました。リアリティは求めずパズルに徹する、こう言う作品も良いな、と改めて思いましたね。

綾辻行人:迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)
綾辻行人迷路館の殺人 についてのレビュー
No.318
(7pt)
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水車館の殺人の感想

再読ですが内容は忘れているので、新鮮に読み返す事が出来ました。館の構造が中々頭に入らず、平面図を繰り返し確認するのが面倒だったかな。現在と過去の事件が交互に進むのですが、視点が異なります。スケキヨマスクを着けている人は、入れ替わっていて当たり前。しかも過去は三人称、現在は一人称とわざとらしい。敢えて入れ替わって無いのか?と疑いながら、手紙が見えなかったのはやはり?と推理するのが楽しかった。秘密の仕掛けがあるのが館シリーズの特徴なら、ラストの演出は作者の特徴でしょう。これも本格推理のバリエーションの内かと。
綾辻行人:水車館の殺人 (講談社文庫)
綾辻行人水車館の殺人 についてのレビュー
No.317
(9pt)

十角館の殺人の感想

30年振りの再読は大変楽しめました。覚えていたのは犯人だけだったので、改めて展開を確認しながら読みましたが、あの1行には分かっていながら鳥肌が立ちました。当時「新本格」の作品はかなり読みましたが、内容を少しでも覚えているのは本作のみです。それだけインパクトが有ったんですねぇ。余りに名作として名が通っているので、期待外れとの感想も見かけますが、それでも初読の方が羨ましい。こんなに衝撃的、かつ読み易い作品は無いですよ。ミステリー初心者の方、お若い方のレビューも多いですね、昔からのファンとしては嬉しい限りです。
綾辻行人:十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻行人十角館の殺人 についてのレビュー
No.316
(7pt)

テロリストのパラソルの感想

第41回乱歩賞と第114回直木賞をW受賞し、文春ミステリー1位、このミス6位と言う掛け値無しの傑作。十数年振りの再読だが初読の記憶は全く無し。ハードボイルドの王道を征く主人公のキャラには痺れたが、浅井が更に格好良い。いずれにしてもこの手の作品は文体とキャラで読ませる物なので、ミステリーとしての完成度は二の次。主人公、相棒、ヒロインまでは気に入ったが、敵役が少々私好みでは無かったかな。作中では全共闘世代は40才過ぎだが、今では自分の歳が追い越してしまった。作品は面白いのだが、それが読んでる間切なくて参った。
藤原伊織:テロリストのパラソル (講談社文庫)
藤原伊織テロリストのパラソル についてのレビュー
No.315
(9pt)

飢えて狼の感想

本書初読は30年位前でしょうか。当時はハードボイルド、冒険小説がブームでした。日本冒険小説協会も解散し、志水辰夫も時代小説、恋愛小説等昔とは題材が変わってしまいました。北方謙三は中国行っちゃったし、佐々木譲は警察行っちゃったし、船戸与一は死んじゃったし。本作もソ連のスパイがどうとか言う話ですから、時代が違うんでしょうけどね。ただハッキリ言い切りますが、無双に面白いですよ!三部構成ですが、特に第二部は秀逸。みんな知らないのかなぁ、読まずに死ねるか!
志水辰夫:飢えて狼 (新潮文庫)
志水辰夫飢えて狼 についてのレビュー
No.314
(8pt)

教場の感想

著者初読み。文春ミステリー1位、このミス2位の作品ですので、期待値はかなり高かったですが、流石の面白さでした。高評価の理由には、警察学校と言う馴染みの薄い題材を取り上げた点が大きいのでしょうが。実際にこんな犯罪者集団では無いと思いますが、あまりに強いストレスの中で生活していると歪は出て来るのかも、と思わされるのが上手い所。警察官には高いモラルや強い精神力が求められる、様々な技術や体の強さも。本作には結構批判的な感想も見かけますが、私は警察官に対する見方が多少変わったかな、と思わされた良書でした。おススメ。350冊目。
長岡弘樹:教場 (小学館文庫)
長岡弘樹教場 についてのレビュー
No.313
(6pt)

モノグラム殺人事件の感想

著者初読み。とにかく読み辛かった。私はクリスティ、ポアロシリーズを読み込んでいる訳ではありませんので、本家と比べてどう、とかは分かりません。本作をただ1冊のミステリーと見て、読み通す事が物凄く苦痛だったのです。単純に、登場人物が多すぎて整理できないし、感情移入するキャラも居ない。謎解きも、伏線を拾って行けば辿り着ける、と言う物でもない気がするしなぁ。みんな嘘つきばっかりなんで、分かる訳ないよ。そのせいで複雑なストーリーに感じ、面白く思えなかったです。余計なことはせず、ポアロはクリスティが書いたのを読もう。
ソフィー・ハナ:モノグラム殺人事件 (〈名探偵ポアロ〉シリーズ)
ソフィー・ハナモノグラム殺人事件 についてのレビュー
No.312
(7pt)

相棒の感想

著者初読み。幕末の二大ヒーロー、土方歳三と坂本龍馬を「相棒」とさせる為に、事件は後付けで考えたんでしょうね。良く出来た設定で、西郷、桂、岩倉等々オールスターが集合し、中々楽しめました。ただ、事件解決の為に出来る事は聞き込みだけなので、中盤まではやや単調だったかも。敵対する二人が、二日間と言う限られた時間の中で徐々に認め合う関係になる、その会話の変化なんかが面白かった。物語の始まりは龍馬暗殺直前の時期、新選組も終焉に向かい出す時期。幕末は切ない。敵も味方も文字通り命を懸けている。なので、ラストは蛇足だよな。
五十嵐貴久:相棒
五十嵐貴久相棒 についてのレビュー
No.311
(7pt)

贋作『坊っちゃん』殺人事件の感想

先日「坊ちゃん」を読んだので、内容忘れないうちに本作を続けて読了。前半は文章といい、登場人物の行動といい、まんま続編を読んでいるかの様に楽しめました。中盤から後半はミステリー色が濃くなりますが、段々つじつま合わせが苦しくなったかな?。しかしながら、本家をかなり気に入った私としては、あの世界にもう一度帰れた気分だけで、かなり満足しました。ただミステリーとしては、ラストはあまり好みじゃ無いねぇ。途中の伏線も、回収仕切ったかどうか微妙だし。いっその事ミステリーにせず、作者には「続坊ちゃん」書いて欲しいなぁ。
柳広司:贋作『坊っちゃん』殺人事件 (集英社文庫)
柳広司贋作『坊っちゃん』殺人事件 についてのレビュー