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薔薇を拒む



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【この小説が収録されている参考書籍】
薔薇を拒む
薔薇を拒む (講談社文庫)

薔薇を拒むの評価: 3.75/5点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(5pt)

いい意味で少女漫画的

とても好きな雰囲気です。萩尾望都か大島弓子あたりが漫画化してくれたらぴったりのイメージじゃないかと思うような、いい意味で少女漫画的な作品でした。
この著者さんは歌舞伎シリーズから読み始めたせいかミステリ作家とは思っていなかったので、どの作品も普通の小説として読んでいました。なので謎解きとしてどうかという不満はなかったです。

人里離れた湖畔にたたずむ洋館が舞台。使用人として引き取られた2人の孤児の少年。
主人は仕事でほとんど不在で、謎めいた美しい後妻と、デンマーク人の先妻と主人の間に生まれた娘、そして使用人たちが暮らしている。娘は学校には行ったことがなく家庭教師から教育を受けていて、アルビノの白いグレートデンといつも一緒にいる・・という現実離れした世界です。
両親が亡くなってから親戚をたらいまわしにされ、その後は施設で育ってきた主人公の少年は、傷つけようとする人間が誰もいず、滋味深い食事を食べ、個室を与えられ、自由時間もふんだんにある生活に初めて得た安らぎを感じます。都会に、現実世界に戻るのが怖い・・と。彼の壊れやすい心が深々と伝わってきます。
それなのに事件は起きてしまい、そしてまた・・という展開です。ネタばれしてはいけませんのであまり書けませんが。

よく推敲された美しい文章で、無駄な言葉がひとつもありません。読んでいてうっとりしました。
屈折したほの暗い話ではあるので好みは分かれると思います。とても美しいお話でした。
薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148
No.7:
(5pt)

やはり好みでした。

「私の命はあなたの命より軽い」「砂漠の悪魔」の結末がすごく好みだったので、近藤史恵さんの本を読み漁っています。こちらの本も最後がやはり好みでした。ハッピーエンドが好きではなく、大どんでん返しも必要ない私にとっては、このちょっとした驚きと、じわじわくる余韻のようなものがすごくちょうどいいです。
薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148
No.6:
(2pt)

世界観は好きだけど、内容は残念

陸の孤島にある洋館が舞台の、謎めいた雰囲気を醸し出してるけど、大した謎もらなく、簡単にあっけない終わりで残念。
薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148
No.5:
(4pt)

面白かったです。が

ミステリーと呼ぶには推理する為に与えられる情報が不足しているように感じます。

ミステリーではなくて物語として読む方がしっくり来る作品なのではないのでしょうか。

ただし読後感は決して良いものではないので、ハッピーエンドが読みたいという人は避けるのをオススメします。
薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148
No.4:
(4pt)

面白かったです。が

ミステリーと呼ぶには推理する為に与えられる情報が不足しているように感じます。

ミステリーではなくて物語として読む方がしっくり来る作品なのではないのでしょうか。

ただし読後感は決して良いものではないので、ハッピーエンドが読みたいという人は避けるのをオススメします。
薔薇を拒む (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:薔薇を拒む (講談社文庫)より
4062778343
No.3:
(3pt)

カタルシスが足りないかな

施設で暮らす主人公が資産家の屋敷に引き取られるところから物語は始まります。なぜ、自分は引き取られるのだろうとか、陸の孤島と評されるいかにもな洋館に秘められているであろう住人の関係など、冒頭からミステリーとしてグイグイと引き込んでくれます。

 屋敷には謎めいた美少女『小夜』がいて、主人公はすぐに彼女に惹かれ、そして事件へと至ります。進行するに従って主人公の秘密や、住民たちの秘密が解けていくのはこの手のミステリではお約束ですね。そうした部分は強烈に惹かれることはありませんが、とくに違和感なく読み進められました。

 で、まぁ、面白いんですが、本書は謎解きを楽しむものではありません。少なくとも自分はそう感じました。というのも主人公は特に何もせずに、小夜や共にやってきた少年の様子を気にするだけだし、警察も特に何もしないし、しかも犯人は……だし、ということで「え、こんなにあっさり終わっちゃうの?」というくらいに淡々と物語は収束していきます。本格ミステリではありませんし、こんなもんなのかもしれませんね。

 そして結末に関してですが、少々がっかりしてしまいました。満足感が得られないのです。納得できない終わり方、といってもいいでしょうね。確かに主人公は幸せなのかもしれないけど……なんだかもやもやとした締め方です。近藤さんらしい、といえばそうなのかもですが……。

 舞台設定や人物に目新しいところはありませんが、だからこそ、そういう条件での『近藤史恵』を楽しみたい、そんな既存のファン向けの本かと思われます。

薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148
No.2:
(3pt)

カタルシスが足りないかな

施設で暮らす主人公が資産家の屋敷に引き取られるところから物語は始まります。なぜ、自分は引き取られるのだろうとか、陸の孤島と評されるいかにもな洋館に秘められているであろう住人の関係など、冒頭からミステリーとしてグイグイと引き込んでくれます。

 屋敷には謎めいた美少女『小夜』がいて、主人公はすぐに彼女に惹かれ、そして事件へと至ります。進行するに従って主人公の秘密や、住民たちの秘密が解けていくのはこの手のミステリではお約束ですね。そうした部分は強烈に惹かれることはありませんが、とくに違和感なく読み進められました。

 で、まぁ、面白いんですが、本書は謎解きを楽しむものではありません。少なくとも自分はそう感じました。というのも主人公は特に何もせずに、小夜や共にやってきた少年の様子を気にするだけだし、警察も特に何もしないし、しかも犯人は……だし、ということで「え、こんなにあっさり終わっちゃうの?」というくらいに淡々と物語は収束していきます。本格ミステリではありませんし、こんなもんなのかもしれませんね。

 そして結末に関してですが、少々がっかりしてしまいました。満足感が得られないのです。納得できない終わり方、といってもいいでしょうね。確かに主人公は幸せなのかもしれないけど……なんだかもやもやとした締め方です。近藤さんらしい、といえばそうなのかもですが……。

 舞台設定や人物に目新しいところはありませんが、だからこそ、そういう条件での『近藤史恵』を楽しみたい、そんな既存のファン向けの本かと思われます。
薔薇を拒む (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:薔薇を拒む (講談社文庫)より
4062778343
No.1:
(4pt)

ある種の純愛ではある

作者の「サクリファイス」「エデン」が面白かったので、
毛色の違い(耽美っぽい……?)におっかなびっくりしつつ、読んでみました。
翳のある雰囲気。鄙びた田園に建つ館。閉じられた人々。
孤児であることのみならぬ、主人公の背負ったものの重さ。
背負わされるものの重さ。
辿り着く結末は、やりきれなさを多分にはらみながらも、心にすとんと降りてくる。
それはきっと、この物語が迎えるべき結末を、きちんと迎えたから。
題材に差はあっても、ベクトルは同じとでも言うか。
ともあれ面白かったです。個人的には気に入りました。
ただし(冒頭で示唆されていますが)後味は決して爽やかなものではないし、
全体に雰囲気が重いので、読む時は注意が必要かもしれません。
序盤で心構えは出来るかと思いますが。
薔薇を拒むAmazon書評・レビュー:薔薇を拒むより
4062162148

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