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てのひらの迷路



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【この小説が収録されている参考書籍】
てのひらの迷路
てのひらの迷路 (講談社文庫)

てのひらの迷路の評価: 3.93/5点 レビュー 14件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.93pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

ファン向けの、小粋な短編集といったところ

雑誌に連載していたかなり短めの短編をまとめて一冊にした、というもの。テーマはいろいろながらもテイストはすべて一緒なので(同じ人が書いているのだから、当然ではあるが)、ファンにはうれしいかもしれないが、そうでない人には一気に読むのは少々つらいかもしれない。それでも、扱われているテーマはどれもなかなか興味深いものだし、いろいろ考えさせられるようなものも多い。ちょっとした時間でちょっとずつ読む、という分には、なかなか面白い短編集だ。ただ、これは他のレビュアーの人も書いていることだが、どうしても納得いかないのが、それぞれの話の「前」に、著者の解説がついていること。著者にそういう意図はないのかもしれないが、「こう読みなさい」と指示されているようで、ちょっと興ざめだった。よくも悪くもファン向けの、「タレント作家の小粋な短編集」といったところでしょうか?
てのひらの迷路Amazon書評・レビュー:てのひらの迷路より
4062131250
No.3:
(3pt)

ちょっとずるい

短くきれいにまとめるのはこの人の特技ですね。しかし、短編の前に各々その作品の解説が入ってるのは…ちょっとずるくないか?「こういう作品です」と言われればそういう先入観を持って読めるじゃあないか。読者の気持ちを誘導できるじゃあないか。それが+に働いているとは言いがたい作品もまああるけど、大概は有効に働いている気がする。解説はせめてあとがきでやってほしかったなあ。
てのひらの迷路Amazon書評・レビュー:てのひらの迷路より
4062131250
No.2:
(3pt)

イラワールドのバックボーンを垣間見れる一冊

作家石田衣良の自由なテーマの
超短編を集めた一冊。
作品のレベルとしては良いもの、
普通のもの、その他のものと
混在しているので総合評価とし
ては辛くならざるおえないが、
それぞれに作家の私生活がうか
がえる部分が書かれているので、
(特に私小説的な作品までも)
イラワールドのバックボーンを
垣間見れる一冊といえるでしょ
う。
あのパークシリーズが小説3作目
にして始めて小説となったという
エピソードなどが載っている最後の
あとがきも含めて、作家のファンに
とっては多くの興味深いネタが満載
の作品です。
てのひらの迷路Amazon書評・レビュー:てのひらの迷路より
4062131250
No.1:
(3pt)

少しだけ、手の内覗けます。

 個人的に、作家と作品とを同列に結びつけて論じる事は、不幸にして面白くない(付言するならば、失礼な)読み方だと思っている。
 けれど、氏の作品を読んでいると(但し、これまた個人的に、「池袋ウエストゲートパーク」だけは別格)、どうしてもテレビで目にするコメンテーターとしての顔が浮かんできてしまう。
 澱みなく、そつがなく、綺麗にまとまった、ささやかな社会批判も加えた、優等生的それらのコメント。
 頭の良い方なのだろうとは思う。しかし、危惧していた。それは、一言で述べるなら「この人には、伝えたい事なんて何もないんじゃないのか?」という事だ。で、この掌編集の話になる訳だが、これまた一言で述べるなら、「僕のそんな疑問に答えてくれた本」という事になる。どんなに軽々とやっているように見えても、様々な思惑(思いつき)、産みの苦しみが作り手にはあって、意図したように出来上がったり、思いがけない結末を迎えたり、作者自身にも読み切れない部分がある、といったような当たり前の事。
 あれですよ、水鳥が一見優雅に水面を泳いでいるようで、実は水面下で滅茶苦茶足掻きしているのに似てます。
 勿論、頭の良い方だろうから、手の内全ては明かしていないだろうが、 少なくとも創造の端緒に触れられたような気にはなれます。一読み手として。
 余談ですが、何気に一番感動した(というのも変な言い方ですが)のは、実は短編全てよりも、後書きでの、お亡くなりになった母親への献辞の方でした。
 いつか、氏に彼女との思い出について、半自伝的なお話を書いて頂きたいです。もしかしたら、多大な苦しみとなるかもしれませんが、その話を是非とも僕は読んでみたい。
 不遜にも、そう思いました。
てのひらの迷路Amazon書評・レビュー:てのひらの迷路より
4062131250

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