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てのひらの迷路
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てのひらの迷路の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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雑誌に連載していたかなり短めの短編をまとめて一冊にした、というもの。テーマはいろいろながらもテイストはすべて一緒なので(同じ人が書いているのだから、当然ではあるが)、ファンにはうれしいかもしれないが、そうでない人には一気に読むのは少々つらいかもしれない。それでも、扱われているテーマはどれもなかなか興味深いものだし、いろいろ考えさせられるようなものも多い。ちょっとした時間でちょっとずつ読む、という分には、なかなか面白い短編集だ。ただ、これは他のレビュアーの人も書いていることだが、どうしても納得いかないのが、それぞれの話の「前」に、著者の解説がついていること。著者にそういう意図はないのかもしれないが、「こう読みなさい」と指示されているようで、ちょっと興ざめだった。よくも悪くもファン向けの、「タレント作家の小粋な短編集」といったところでしょうか? | ||||
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短くきれいにまとめるのはこの人の特技ですね。しかし、短編の前に各々その作品の解説が入ってるのは…ちょっとずるくないか?「こういう作品です」と言われればそういう先入観を持って読めるじゃあないか。読者の気持ちを誘導できるじゃあないか。それが+に働いているとは言いがたい作品もまああるけど、大概は有効に働いている気がする。解説はせめてあとがきでやってほしかったなあ。 | ||||
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作家石田衣良の自由なテーマの 超短編を集めた一冊。 作品のレベルとしては良いもの、 普通のもの、その他のものと 混在しているので総合評価とし ては辛くならざるおえないが、 それぞれに作家の私生活がうか がえる部分が書かれているので、 (特に私小説的な作品までも) イラワールドのバックボーンを 垣間見れる一冊といえるでしょ う。 あのパークシリーズが小説3作目 にして始めて小説となったという エピソードなどが載っている最後の あとがきも含めて、作家のファンに とっては多くの興味深いネタが満載 の作品です。 | ||||
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個人的に、作家と作品とを同列に結びつけて論じる事は、不幸にして面白くない(付言するならば、失礼な)読み方だと思っている。 けれど、氏の作品を読んでいると(但し、これまた個人的に、「池袋ウエストゲートパーク」だけは別格)、どうしてもテレビで目にするコメンテーターとしての顔が浮かんできてしまう。 澱みなく、そつがなく、綺麗にまとまった、ささやかな社会批判も加えた、優等生的それらのコメント。 頭の良い方なのだろうとは思う。しかし、危惧していた。それは、一言で述べるなら「この人には、伝えたい事なんて何もないんじゃないのか?」という事だ。で、この掌編集の話になる訳だが、これまた一言で述べるなら、「僕のそんな疑問に答えてくれた本」という事になる。どんなに軽々とやっているように見えても、様々な思惑(思いつき)、産みの苦しみが作り手にはあって、意図したように出来上がったり、思いがけない結末を迎えたり、作者自身にも読み切れない部分がある、といったような当たり前の事。 あれですよ、水鳥が一見優雅に水面を泳いでいるようで、実は水面下で滅茶苦茶足掻きしているのに似てます。 勿論、頭の良い方だろうから、手の内全ては明かしていないだろうが、 少なくとも創造の端緒に触れられたような気にはなれます。一読み手として。 余談ですが、何気に一番感動した(というのも変な言い方ですが)のは、実は短編全てよりも、後書きでの、お亡くなりになった母親への献辞の方でした。 いつか、氏に彼女との思い出について、半自伝的なお話を書いて頂きたいです。もしかしたら、多大な苦しみとなるかもしれませんが、その話を是非とも僕は読んでみたい。 不遜にも、そう思いました。 | ||||
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