家族の行方
評判
家族の行方の評価:
3.00/5点 レビュー 2件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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家族の行方の評価:
3.00/5点 レビュー 2件。 - ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
夫と離婚して大学生の息子の勇起と二人暮らしの女流作家「私」のところへ、いなくなった息子の明を探してほしいという依頼が舞い込む。私は探偵ではないが、勇起に励まされて明の失踪調査に乗り出す。ようやくたどり着いた岩手県の農家で、ふたりの死体と、ワープロに残された日記を発見することになるのだが…
この日記には驚いた。なにしろ、本書の4分の1にも渡って展開するだけでなく、そこで綴られている年上の男性への思慕はやおい系のそれなのだから。さらに言えば、この日記は新たな謎をもたらすが、失踪の謎を解決してくれない。小説の結末で謎解きが一応行われるが、「とにかく、今回のことにはずいぶん偶然が重なっていた」というセリフが示すように、これほどご都合主義な物語はミステリとしては評価できない。
実は本書のタイトルは、「私」と息子そして失踪した夫の三人家族の行方も指している。明が年上の男性へ寄せる思いと、離婚した私が息子へ寄せる思いはその微妙な空気感において相似的だが、そこへ便所(!)を舞台とするふたつの事件(?)が謎として横たわることで、生理的な禁忌として読者に訴えかけてくる。これに嫌悪を覚えるかどうかで本書の評価が割れるところかもしれない。ただし、本作のミステリとしてのいびつさは逆に、家族とは何か、他者との関係をどう築くのか、という深刻な問いを前面に押し出す結果になっており、独自の個性として高く評価すべきだろう。