(短編集)

第三の時効

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評判

第三の時効の評価:

4.52/5点 レビュー 191件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.52pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全337件 161〜180 9/17ページ
No.177
(5pt)

お見事の連続

読後にお見事!と唸るような短編の連続でした。事件と警察の人間模様・心理が丁寧に描かれた特上の推理小説です。出来る事なら、一度内容を忘れて最初から読み返したいくらいです。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.176
(5pt)

お見事の連続

読後にお見事!と唸るような短編の連続でした。事件と警察の人間模様・心理が丁寧に描かれた特上の推理小説です。出来る事なら、一度内容を忘れて最初から読み返したいくらいです。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.175
(5pt)

短編でここまでドラマが描けるとは!

どの短編も最高に面白かったです。これまで私が短編集に描いていたイメージが覆されました。
それぞれ短い中に非常に面白くドラマが詰まっていることは勿論、更に推理ものとしても十二分に楽しませてくれます。
あとはとにかくキャラクターが魅力的!本当に3人の班長はどこかの県警にいるのではないか、いや、いてほしいと思うくらい丁寧にしっかりと作り上げられ、生きています。短編集、推理もの、警察もの、いずれかに抵抗のある人でもとにかく騙されたと思って読んでみてほしいと思える作品です。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.174
(5pt)

読み応えありました

横山作品を読むのは「半落ち」「クライマーズハイ」「出口のない海」に続き4作目です。4作品の中ではこの本が一番よかったです。

短編集を買ってしまったのかと思ったら大間違いで、各短編の人間模様がうまくつながった上質のオムニバス作品でした。
どこが優れているのかというと、それぞれのストーリーの人物キャラ設定が濃いことです。1班青鬼朽木、2班 楠見 3班村瀬という強烈に癖のある班長たちもさることながら
まとめる田畑の存在が、オムニバスのお話に深みを与えてると思いました。それぞれトラウマを乗り越えて捜査に向かっているという設定が事件解決へ向かうストーリーの中で
物語に深みをだしています。そして、班同士の手柄争い、班内のライバル関係をきれいごとじゃなく描いてることで、リアリティーが増しています。

刑事物はあまり読まないので、事件のアリバイ崩しなどのことについてはわかりませんが、この緊迫感は記者出身の著者ならではなのではないでしょうか。
人は必ず落ちる。やったものは必ずあらを出す・・。フィクションとはいえ、それを洗い出すための緊迫した執念はこちらを物語に引き込み、
悪、執念、人の弱さ、正義感といったものについて改めて考えさせられました。短編とは思えない緊迫感と重厚感が漂う作品でした。

読み終わって、もう一度第1話を読んでみると、2ページ目から他で主役になる村瀬がチョイ役で出てきていて
また違った味わいで読むことができます。新年一冊目だったのですが、良い読書イヤーの始まりになりそうです。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.173
(5pt)

短編でここまでドラマが描けるとは!

どの短編も最高に面白かったです。これまで私が短編集に描いていたイメージが覆されました。
それぞれ短い中に非常に面白くドラマが詰まっていることは勿論、更に推理ものとしても十二分に楽しませてくれます。
あとはとにかくキャラクターが魅力的!本当に3人の班長はどこかの県警にいるのではないか、いや、いてほしいと思うくらい丁寧にしっかりと作り上げられ、生きています。短編集、推理もの、警察もの、いずれかに抵抗のある人でもとにかく騙されたと思って読んでみてほしいと思える作品です。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.172
(5pt)

読み応えありました

横山作品を読むのは「半落ち」「クライマーズハイ」「出口のない海」に続き4作目です。4作品の中ではこの本が一番よかったです。

短編集を買ってしまったのかと思ったら大間違いで、各短編の人間模様がうまくつながった上質のオムニバス作品でした。
どこが優れているのかというと、それぞれのストーリーの人物キャラ設定が濃いことです。1班青鬼朽木、2班 楠見 3班村瀬という強烈に癖のある班長たちもさることながら
まとめる田畑の存在が、オムニバスのお話に深みを与えてると思いました。それぞれトラウマを乗り越えて捜査に向かっているという設定が事件解決へ向かうストーリーの中で
物語に深みをだしています。そして、班同士の手柄争い、班内のライバル関係をきれいごとじゃなく描いてることで、リアリティーが増しています。

刑事物はあまり読まないので、事件のアリバイ崩しなどのことについてはわかりませんが、この緊迫感は記者出身の著者ならではなのではないでしょうか。
人は必ず落ちる。やったものは必ずあらを出す・・。フィクションとはいえ、それを洗い出すための緊迫した執念はこちらを物語に引き込み、
悪、執念、人の弱さ、正義感といったものについて改めて考えさせられました。短編とは思えない緊迫感と重厚感が漂う作品でした。

読み終わって、もう一度第1話を読んでみると、2ページ目から他で主役になる村瀬がチョイ役で出てきていて
また違った味わいで読むことができます。新年一冊目だったのですが、良い読書イヤーの始まりになりそうです。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.171
(1pt)

かくれたトンデモ本

期待して読みましたが残念な作品でした。
以下、内容に踏み込んで書きますのでこれから読まれる方は読まない方が良いと思います。。

・「沈黙のアリバイ」について
絶対やった被疑者を有罪に持ち込めない刑事達の苦悩が描かれていますが、冷静に読むと絶対やったと確信できるだけの状況ではなく、本来なら刑事にも葛藤がなくてはおかしい。
読者は作品の始めのほうで犯行の一部始終を読んでいるので、被疑者が犯人なのは絶対認識として読み進みますが、刑事はそんな一部始終を見ているわけでもなく決定打に欠ける自供と証拠では、似ている別人が犯行に関わった可能性も否定出来ないはず。

取調室で狡猾な被疑者と刑事の立場が逆転する所が物語の山場かと思いますが、この程度の被疑者の言動で逆転するとは到底思えず、ただ上司に報告すればいいだけの話。ところが刑事は震え上がって辞表まで出す。理解不能。

・「第三の時効」について
逮捕より先に起訴することで時効を延ばし供述を得るというありえない捜査手法。
検察に根回しをして判事の弱みを握って不可能を可能にしたらしい。
事件よりこっちの方が問題。
時効を過ぎたからといって必ずしも事実を喋るとは限らないし、そもそも既に検察が起訴しているという事は時効前に十分な証拠がそろっているはずでもある。
被疑者が在宅しているのに検察の取り調べも弁解の機会もなく起訴され、起訴後の連絡もなければ報道もなし。

あまりにひどい。

警察・検察・裁判官まで楠見が動かせるなら確かにどうとでもなるだろうが、もうこれは民主主義を無視した別世界のトンデモ話。
これで良しとするならば第四の時効など何でもいくらでも出来てしまう。
面白ければ良いと言う人も居るだろうが本当にそれで面白いのか疑問である。
時効の題材は多くの作家が頭を捻ってきた問題であり、それをこんな形で跳び越えてしまっては他の作家に対しても失礼だと思う。

現実離れした刑事小説にも面白いものはたくさんある。
しかし本作品はリアルに捜査過程や警察組織を描く作風であると同時に、物語の構成も刑事システムの盲点をそのクライマックスに持ってきていて、この部分の法律や刑事事件の流れが正確でないと成立しません。
そうでなければ何でも出来てしまう。どんな大逆転でも出来てしまう。
それ以外の人間ドラマの部分が面白いかと言えばそんなことはなく、
(こんな人間いない、こんな風に普通は考えない、この情報量ではここまで言えない。)という感想の連続。
他にもツッコミたくなる場面が数多く、私に言わせればトンデモ本の世界です。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.170
(1pt)

かくれたトンデモ本

期待して読みましたが残念な作品でした。
以下、内容に踏み込んで書きますのでこれから読まれる方は読まない方が良いと思います。。

・「沈黙のアリバイ」について
絶対やった被疑者を有罪に持ち込めない刑事達の苦悩が描かれていますが、冷静に読むと絶対やったと確信できるだけの状況ではなく、本来なら刑事にも葛藤がなくてはおかしい。
読者は作品の始めのほうで犯行の一部始終を読んでいるので、被疑者が犯人なのは絶対認識として読み進みますが、刑事はそんな一部始終を見ているわけでもなく決定打に欠ける自供と証拠では、似ている別人が犯行に関わった可能性も否定出来ないはず。

取調室で狡猾な被疑者と刑事の立場が逆転する所が物語の山場かと思いますが、この程度の被疑者の言動で逆転するとは到底思えず、ただ上司に報告すればいいだけの話。ところが刑事は震え上がって辞表まで出す。理解不能。

・「第三の時効」について
逮捕より先に起訴することで時効を延ばし供述を得るというありえない捜査手法。
検察に根回しをして判事の弱みを握って不可能を可能にしたらしい。
事件よりこっちの方が問題。
時効を過ぎたからといって必ずしも事実を喋るとは限らないし、そもそも既に検察が起訴しているという事は時効前に十分な証拠がそろっているはずでもある。
被疑者が在宅しているのに検察の取り調べも弁解の機会もなく起訴され、起訴後の連絡もなければ報道もなし。

あまりにひどい。

警察・検察・裁判官まで楠見が動かせるなら確かにどうとでもなるだろうが、もうこれは民主主義を無視した別世界のトンデモ話。
これで良しとするならば第四の時効など何でもいくらでも出来てしまう。
面白ければ良いと言う人も居るだろうが本当にそれで面白いのか疑問である。
時効の題材は多くの作家が頭を捻ってきた問題であり、それをこんな形で跳び越えてしまっては他の作家に対しても失礼だと思う。

現実離れした刑事小説にも面白いものはたくさんある。
しかし本作品はリアルに捜査過程や警察組織を描く作風であると同時に、物語の構成も刑事システムの盲点をそのクライマックスに持ってきていて、この部分の法律や刑事事件の流れが正確でないと成立しません。
そうでなければ何でも出来てしまう。どんな大逆転でも出来てしまう。
それ以外の人間ドラマの部分が面白いかと言えばそんなことはなく、
(こんな人間いない、こんな風に普通は考えない、この情報量ではここまで言えない。)という感想の連続。
他にもツッコミたくなる場面が数多く、私に言わせればトンデモ本の世界です。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.169
(4pt)

刑事ものの傑作

登場する、刑事たちの個性のぶつかり合い。推理小説としての面白さも有るが、人物描写が、著者はじつに旨い、それが、人気の秘密だろう。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.168
(4pt)

刑事ものの傑作

登場する、刑事たちの個性のぶつかり合い。推理小説としての面白さも有るが、人物描写が、著者はじつに旨い、それが、人気の秘密だろう。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.167
(4pt)

これからはD県だけでなくF県からも目が離せない。

いやあ、横山秀夫は面白い!

世間的には御巣鷹山墜落事故を題材とした『クライマーズ・ハイ』、直木賞落選で物議を醸した『半落ち』が有名だが、
それだけの作家ではないことがよく分る一品。警察小説に新機軸を打ち出した『陰の季節』に始まるD県警シリーズが警務部など、
管理部で働く署員を中心とした変格物であったのに対し、本作は捜査1課を舞台にした本格派。
個性あり過ぎの3班長が反目し合いながらも、猟犬さながら一直線に犯人を追いつめる。公安上がりの二係班長だけが最後まで正体不明。

これからはD県だけでなくF県からも目が離せない。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.166
(4pt)

これからはD県だけでなくF県からも目が離せない。

いやあ、横山秀夫は面白い!

世間的には御巣鷹山墜落事故を題材とした『クライマーズ・ハイ』、直木賞落選で物議を醸した『半落ち』が有名だが、
それだけの作家ではないことがよく分る一品。警察小説に新機軸を打ち出した『陰の季節』に始まるD県警シリーズが警務部など、
管理部で働く署員を中心とした変格物であったのに対し、本作は捜査1課を舞台にした本格派。
個性あり過ぎの3班長が反目し合いながらも、猟犬さながら一直線に犯人を追いつめる。公安上がりの二係班長だけが最後まで正体不明。

これからはD県だけでなくF県からも目が離せない。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.165
(4pt)

久々にハマった小説。

昔はよく小説を読んでいたんですが、年齢と共に視力低下になり小説から離れていましたが、久々に書店で小説コーナーに立ち寄り、面白そうなタイトルに惹かれ「第三の時効」を購入。

最初は『ちょっとクセがあるな』なんて感じながら読んでいましたが、それは読み続けていて判った「キャラの濃さ」であって、各話で登場する濃ぃいキャラ達が上手く絡まって、読んでいて映像がちゃんと浮かんで来た小説に久々に出会い、一気に読んでしまいました。

…警察小説の場合、専門用語や内部情報をバシバシ使って「俺は知ってるぜ」丸出しな作家が多く、読んでも字を追っているだけでしたが、ここまで面白い警察小説は珍しいのでは?

変にゴチャゴチャとは作り込まれていなく、各話も良い感じで飽きなく読める範囲でした。

私には長編ではなく、こんな感じでスパッと読める小説が好きです。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.164
(4pt)

久々にハマった小説。

昔はよく小説を読んでいたんですが、年齢と共に視力低下になり小説から離れていましたが、久々に書店で小説コーナーに立ち寄り、面白そうなタイトルに惹かれ「第三の時効」を購入。

最初は『ちょっとクセがあるな』なんて感じながら読んでいましたが、それは読み続けていて判った「キャラの濃さ」であって、各話で登場する濃ぃいキャラ達が上手く絡まって、読んでいて映像がちゃんと浮かんで来た小説に久々に出会い、一気に読んでしまいました。

…警察小説の場合、専門用語や内部情報をバシバシ使って「俺は知ってるぜ」丸出しな作家が多く、読んでも字を追っているだけでしたが、ここまで面白い警察小説は珍しいのでは?

変にゴチャゴチャとは作り込まれていなく、各話も良い感じで飽きなく読める範囲でした。

私には長編ではなく、こんな感じでスパッと読める小説が好きです。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.163
(3pt)

面白い

どの事件も意外な結末で面白かった。
ただ出てくる刑事が曲者揃いでどうも人間的に好きになれそうもないので
星4個にしようか迷ったが3個にした。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.162
(3pt)

面白い

どの事件も意外な結末で面白かった。
ただ出てくる刑事が曲者揃いでどうも人間的に好きになれそうもないので
星4個にしようか迷ったが3個にした。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.161
(5pt)

おもしろい!

3人の刑事が繰り広げるライバルとしての戦い。でもお互いに尊敬しているところもある。
また、毎回「えっ」てさせられる展開!ハマりました。ぜひぜひ読んでもらいたい作品です。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.160
(5pt)

おもしろい!

3人の刑事が繰り広げるライバルとしての戦い。でもお互いに尊敬しているところもある。
また、毎回「えっ」てさせられる展開!ハマりました。ぜひぜひ読んでもらいたい作品です。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.159
(5pt)

警察小説の白眉

週間文春2003年 国内部門6位
このミス2004年 国内編4位

第一短編集『陰の季節』の主役は警察組織の中の管理部門に属している警察官だったが、本短編集では事件を捜査する刑事が描かれている。警察小説の本来からすれば正当派ということになるのだけど、やっぱり横山秀夫さんは一味違う。事件の展開とともに、刑事たちの組織の中での生きざまがつづられていくのだ。きれい事だけで終わらないリアリティがある。

主役はF県警の強行捜査班という選り抜きの刑事たち。事件をめぐって、刑事たちの生き馬の目を抜くような熱いつばぜり合いが展開されていく。強行捜査班の捜査係に序列があるという設定で、焦りや苛立ち、嫉妬といった感情がストレートに伝わってくる。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがあって、ぐっときてしまう。

■第三の時効
殺人事件の時効を目前にして、被害者家族の周辺の張り込みを続ける捜査二係(ニ班)の刑事たち。被害者家族の娘は、殺人犯 竹内の子供なのだ。竹内は、彼の海外渡航を差し引いた第二の時効期間中に、被害者家族と接触するかもしれない。だが、この目算は崩れ第二時効は完成してしまう。時効成立とともに鳴り響く電話。その時、楠見正俊班長のとった行動は ・・・

外道呼ばわりされてしまう元公安の刑事 楠見の冷徹さが印象的である。人情派の刑事 森との棘のある絡みも面白い。意外な結末が用意されていて、これぞミステリという作品だ。

その他、沈黙のアリバイ/囚人のジレンマ/密室の抜け穴/ペルソナの微笑/モノクロームの反転 が収録されている。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.158
(5pt)

警察小説の白眉

週間文春2003年 国内部門6位
このミス2004年 国内編4位

第一短編集『陰の季節』の主役は警察組織の中の管理部門に属している警察官だったが、本短編集では事件を捜査する刑事が描かれている。警察小説の本来からすれば正当派ということになるのだけど、やっぱり横山秀夫さんは一味違う。事件の展開とともに、刑事たちの組織の中での生きざまがつづられていくのだ。きれい事だけで終わらないリアリティがある。

主役はF県警の強行捜査班という選り抜きの刑事たち。事件をめぐって、刑事たちの生き馬の目を抜くような熱いつばぜり合いが展開されていく。強行捜査班の捜査係に序列があるという設定で、焦りや苛立ち、嫉妬といった感情がストレートに伝わってくる。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがあって、ぐっときてしまう。

■第三の時効
殺人事件の時効を目前にして、被害者家族の周辺の張り込みを続ける捜査二係(ニ班)の刑事たち。被害者家族の娘は、殺人犯 竹内の子供なのだ。竹内は、彼の海外渡航を差し引いた第二の時効期間中に、被害者家族と接触するかもしれない。だが、この目算は崩れ第二時効は完成してしまう。時効成立とともに鳴り響く電話。その時、楠見正俊班長のとった行動は ・・・

外道呼ばわりされてしまう元公安の刑事 楠見の冷徹さが印象的である。人情派の刑事 森との棘のある絡みも面白い。意外な結末が用意されていて、これぞミステリという作品だ。

その他、沈黙のアリバイ/囚人のジレンマ/密室の抜け穴/ペルソナの微笑/モノクロームの反転 が収録されている。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193