(短編集)

第三の時効

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

第三の時効の評価:

4.52/5点 レビュー 191件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.52pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全337件 301〜320 16/17ページ
No.37
(5pt)

著者の筆さばきが冴える警察小説

管理部門をメインとした警察小説を書き注目を浴びた著者が、捜査畑の最前線―F県警強行犯係―を舞台に据えて描いた短編集。
捜査部門を舞台にしているだけに動的な興奮を呼び、緻密な構成で事件を鮮やかに解決してみせる。しかし、著者の作品が事件や謎解きだけに終始するはずがない。事件を描きながら人を描く。むしろ人が主役と言っていいかもしれない。刑事たちそれぞれの懊悩、葛藤、トラウマ、苛烈な手柄争い・・・人と事件を、限られた枚数で十分に書ききる筆さばきの見事さ。ほんの1、2行で、物語を一気に展開させ、あるいは心情を痛いほどに表現する文章の魅力。その結果、短編でありながら、濃密な味わいと満足感をもたらしてくれる。
冒頭一ページの文章とラストの一篇が響き合って印象的だ。
本書を著者のベスト1にあげる池上冬樹氏の解説によると、すでに続編が連載されているらしい。著者の小説はどこまで進化するのか、見逃せない。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.36
(5pt)

傑作

横山秀夫の「刑事物」短編集。
「陰の季節」や「動機」で警務部等、刑事以外にフォーカスした
作品もそれはそれでおもしろかったが、「第三の時効」はそれを
上回ると思う。横山作品の中では一番好き。
帯に「これが横山秀夫の最高傑作だ!」とあるが、それは過大表現ではない。
緊迫した捜査、他の強行犯との熾烈な争いの中で、
予想外の結末が・・・。
最後の話の結末を読んだあと、最初の話をもう一度
読み返した。
読んで損はない傑作集。★5つ。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.35
(5pt)

ゼッタイこの管轄では事件を起こしたくない(笑)

捕まるのは時間の問題だし、もしアノ"冷血"楠見(二班班長)が取調官だったら、私はすぐにオチるっ!〜さっさとオチた方がなんか楽に思える(涙)
次にイヤなのは"青鬼"朽木(一班班長)。田畑課長じゃないけど、表情があるだけ、村瀬(三班班長)がマシ?! 
そう、結局は、単なる究極の選択に過ぎない。どうあがいたって逃げることはできないのだから...
この短編集に出てくる F県警捜査第一課強行犯捜査の3人の班長達は、互いに競いあい、恐るべき検挙率を誇っている。部下たちを手足のように、ある時は道具のように遣って目の前を事件を他の班より早く終らせ、新しい事件をかっさらい...部屋にはギスギスとした雰囲気が常に漂う。
彼らの直属の上司の田畑課長は、色は全く違えど独断専行のやり方に腹に据えかねることは少なくない。が、しかし全く持ってつけいるスキがない彼らが出してくる"結果"のおかげで、課長自身が着々と出世しているのである...
そんな課長が班長達を評してコトバ。
「”事件で食ってきた”のではなく、”事件を食って生きてきた”」
なんか、ハゲタカに内臓えぐられているような表現(怖)
でも、この作品、決して後味が悪くない。
娘の父親をかばっていた母親がよよと泣き崩れたら、通常は
「なんで捕まえるの〜かわいそうじゃない」
と同情に走るのだが、それをすっぱり斬りさげるところに何やら爽快感すら感じるのはなぜ?
横山作品に共通するのだが、何か”柔らかい”部分をいつも残しておいてくれるのだ。それがどんなカタチを取るのかはその時々だが。
だから、一見非道に見える班長達の捜査の行方をじっくりと観ていられる気がする...
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.34
(5pt)

人間模様

 個人的に、文庫本で出たら即買い、と決めている作家。なんせ横山秀夫は面白い。この作品も、買ってきたその日にひたすら一気読みでした。単行本から、数行づつくらいだそうですが、いくらか書き足しているとか。単行本で買った人からしたら、腹立つでしょうけど。
 内容は読んでのお楽しみ、ということで書きませんが、難事件が短編の範囲内で急展開で収束するのに、人間模様までばっちり描かれていて、見事。著者は、トリックとか、死体や逮捕の際の捕り物など刑事事件のおどろおどろしさよりも、警察官や犯罪者といった“人間”を書きたいのでしょうね。
 今回は、総務畑とか婦警とかではなく、直接事件を追う強行犯係の刑事達を主人公に描いていますが、それにしても、全部で3つある班のそれぞれの班長といい、よくこんな個性ある人間ばかり考えつくなぁ〜。2班の班長の楠見なんて、ものすごくインパクトあるけど、絶対上司にはしたくないなぁー。刑事部長や捜査一課長が、3人の班長の扱いに悩むところが出てきますが、同情すらしてしまいます。
 初出は、雑誌に数回に分けて連載されたそうですが、連作短編集だけあって、出てくる警察関係者が全ての話で重複しているので、テレビの刑事もののシリーズみたいで、楽しい。
第三の時効 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 第三の時効 (集英社文庫)より
4087460193
No.33
(4pt)

短編とは思えない読み応え

短編推理小説でありながら、刑事たちそれぞれの人間的魅力も存分に書き込まれていて、非常に読み応えのある作品。横山さんの作品はこれが初めてだったのですが、この作品に出会えたことでほかの作品を読むのがますます楽しみになりました。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.32
(5pt)

是非とも最後に読んでください。

「笑わない男」朽木、公安上がりの冷酷楠木、職人芸村瀬、3人の班長を中心とした物語は読み出したら何があろうと止まらない。これほど「男」を描いた作品がかってあっただろうか?「半落ち」がそれ程でもなかった俺にとって、この作品に出会えたこたは、幸せであり、同時に横山作品の3番目に読んでしまった事は大いなる不幸でもあった。この後むさぼるように読んだ他作品が非常に物足りなく感じてしまったからだ。(どれも一級品で作品自体は面白いのだが「第三の時効」の高揚感・感動は得られなかった)未読の方、読むなら最後に読んでください。せっかくの他の傑作が色あせてしまうから。完璧な短編!生涯NO.1!特に表題作「第三の時効」には脱帽!森刑事に乾杯!
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.31
(5pt)

中毒性。

本格ミステリが好きで、横山秀夫さんの名前はよく目にする。でもやっぱり本格物が読みたくて、横山作品はまだ読んだ事が無い。サスペンスも悪くないけど…。っていう感じのテンションの方に、真っ先にお薦めなのがこの作品です。当代随一の短編の名手が描く、本格ミステリの金字塔!いやあ、これほどのクオリティのミステリ短編集には、滅多にお目に掛かれないと。で、小説としての読み応えもさすが抜群。もう次々に横山作品を追って行きたくなる事請け合い。是非。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.30
(5pt)

まさに短編の芸術家です!!

横山秀夫の作品を読んだのは「動機」に続き「第三の時効」で2冊目ですが、またまたすばらしかったです。短編でこれだけ中身のある作品を描けるのは彼だけじゃありませんか?短編の天才といっても過言ではありません。同類の長編小説を1冊読むより、彼の作品を数多く読んだ方が(文庫本1冊に4~6作品収載されています)、時間が節約されるうえに、満足度は作品数倍(「第三の時効」には6作品収載されていますので6倍)です。かといって彼の作品には、長編小説を「二時間ドラマ化」や「映画化」したような無理や違和感が全くありません。まさに400~500ページの長編内容を50~100ページの中で描く芸術家ではないでしょうか?何故それができるのか。彼の技術や能力が優れているということは言うまでもありませんが、私なりに分析しますと、ほとんどの事件は小範囲のなかで起こり、第二、第三の事件には発展しません。なぜなら彼は事件そのものではなく、その背景に主眼を置いているからです。ひとつの事件に対していくつもの人間模様が展開されます。そしてこのレビューに投稿されている読者の誰もが認めている「秀逸した人物描写や心理描写」にページをさいています。多分、「横山マジック」とでも言うべきこの手法が10ページを100ページくらいに20ページを200ページくらいの内容に読者を錯覚させているのではないでしょうか?長編も書かれてるそうですが、まだ読んでいません。長編には長編なりのマジックが潜んでいることだと思います。とりあえず短編をすべて読んでから挑むことにします。本の内容については、他の読者がレビューに熱弁されていますので省きましたが、最後に「短編は物足りない」と思っている方、ぜひ横山秀夫の作品を一度お読みになってください。きっと満足できると思います。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.29
(4pt)

犯罪捜査は男の戦い!

どの短編も警察にかかわりのある話だ。その中でも表題作「第三の時効」は面白い。こんな時効があるなんて思いもよらなかった。ラストも、予想もしないものだった。最後に収められている「モノクロームの反転」も、人の視覚や心理を扱った作品で、こちらも面白かった。「犯罪ドラマ」というよりも、それを解決しようとする「人間たちのドラマ」といったほうがいいかもしれない。手柄を立てようと必死になる姿は、まるで戦国時代の武将のような気さえする。犯罪捜査は、まさに戦いなのだ。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.28
(5pt)

圧倒的迫力の警察小説

 現在、警察小説を書かせたら、彼の右に出るものはいないであろう、横山秀夫さんの、個人的には一のお勧めです。 なんと言っても迫力が違う。F県警、常勝軍団「朽木」「楠見」「村瀬」この3班の班長の個性たるや、それぞれ一人でも充分に長編小説の主たる存在でも遜色無い魅力を持っており、ある意味とても贅沢な連作小説でしょう。短編6つで構成されていますが、それぞれに事件でのつながりは無いものの、3班長の存在が物語りの毛色を変え、独特の世界を展開しています。 どちらかというと昔気質の「朽木」「村瀬」もインパクト在りますが、中でも公安上がりの「楠見」の冷え冷えするような迫力は、この筆者ならではのキャラクターでしょう。 無駄な描写を極力廃し、台詞の面白さも手伝って、とても読みやすい文体も筆者の特徴。横山小説で3本の指に入る傑作だと思います。始めて彼の作品を読むのならこれをお勧めします。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.27
(5pt)

行動的な刑事を非情なタッチで外側から描く傑作短編集

すごい!すごすぎる。こんな刑事小説を読んだのは初めてだ。F県警の本部捜査一課一班、二班、三班のひと癖、ふた癖ある各班長を中心に物語が始まっていく。事件の謎解きもさることながら、同じ県警にいながら、各班同士いがみ合い、競争心をむき出しにして捜査をしていくところの緊張感、緊迫感、人間模様がすごく面白かった。また容疑者を自白に追いつめるときの駆け引き、心理状態を巧妙なまでのタッチで描いていて臨場感たっぷりで堪能できる。このレビューのタイトルでは、「非情なタッチで描いている」と書いたが、それは正確には的を射ていない。矛盾しているようだが非情に描きながらも実は人間臭く、男気があふれる箇所が随所に、また行間から読み取れる。それも本書を読む上での醍醐味である。 いや~本当に満足満足。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.26
(5pt)

心にしみいる味わい

よくある刑事ドラマだけで終わらせないところが、さすが横山秀夫さん。ヒューマンドラマを堪能でき、読み終えたあとの充実感が違います。心理描写が巧みですねー。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.25
(4pt)

巧い!!

舞台はF県警の捜査一課。この捜査一課は3班から構成されていて事件は1班から順に振り分けられていく。それぞれの班を率いる超有能な班長1班朽木、2班楠見、3班村瀬、それぞれの持ち味を活かした捜査とぶつかり合いが物語の骨子。長編ではなく6編の短編からなる一冊です。著者横山秀夫は元新聞記者との事で中身に泥臭さを伴った真実味があふれます。ひょっとすると長編作品よりもこうした短編連作の方が力をより発揮する作家なのかもしれませんが、それぞれの作品中で登場人物に持たせる心の動きやその心持ちによって影響される周囲の人物の想いの描き方は秀逸です。〝巧すぎる〟といっても過言ではない程、読者を作品の中に引き込みます。長編『クライマーズ・ハイ』もなかなかでしたが完成度ではこちらの方が一歩上、といった感じでしょうか。★4つ献上です。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.24
(5pt)

5つ星でも少ないかも

先日放映された「囚人ジレンマ」から本作が気になって購入しました。正直、今まで本を買っても読み返すことが全くと言っていいほどしない自分が、今回の作品は読み返すという行為をしてしまうほどです。全体が短編になっているので読みやすいのですが、短編の中に今まで読んできた長編の重みが伝わってくる感じです。横山秀夫ファンじゃない方でも十分読み応えがあり楽しめる作品だと思います。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.23
(5pt)

殺伐とした心地よさ

横山秀夫の短編集。彼の短編集はどれも内容が濃いが、中でもこの短編集「第三の時効」は秀逸。F県警強行犯係には三つの班がある。精密捜査で知られる笑わない男、一班の朽木。公安出身で一匹狼風情の冷静非情な二班の楠見。そして、ひらめきで勝負する三班の村瀬。各班を率いる彼ら三人はいずれも凄まじく事件検挙率の高い辣腕。彼らは互いに強行犯係の覇権を争う。それぞれの班が競うように事件解決を目指し、あらゆる手段で他班よりも早く実績を上げようとする。殺伐とした警察内部が描かれる作品だ。だが、読後感は悪くない。ギスギスしている内容なのだがそれが心地よい。表題作の「第三の時効」も素晴らしいが、個人的には「囚人のジレンマ」に心を奪われた。だが、決して他の収録作が劣っているわけではなく、どの作品も押し並べて水準が高い。読んで損はしない一冊だ。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.22
(5pt)

横山作品の中でも秀作では?

舞台であるF県警本部の強行班の3班を中心にしてかかれたオムニバス。相も変わらず強烈なキャラクターの面々をうまく描いていく。実際の刑事もこんなものなのだろうかと思う。人間の裏の世界をノゾキ続けるにはタフでなければならない。彼らをここまで駆り立てるものはなんなのかと思う。正義感とは違ったまた別のもののような…
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.21
(5pt)

貫禄の一品

文句の付け所が見当たりません。短編でありながら、見事なキャラクターの書き分け、二転三転するスリリングな展開。特に精鋭部隊を率いる三人の班長のせめぎ合いが見ものです。「理詰め」「冷徹」「勘」という個性で、三者三様の仕事振りが与えられた上で、各編ごとに各班がクローズアップされます。また、三つの班がクロスする場面も設けられ、心憎いばかりです。意外な真相をプロの男達の矜持が暴く、その瞬間にしびれます。管理部門シリーズも悲哀があってよかったですが、刑事ものの方がよりミステリーが強く、緊迫感十分で私は気に入りました。やはり表題作の「第三の時効」が白眉ですね。本作により、横山秀夫氏は本物中の本物であると改めて再認識した次第です。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.20
(5pt)

とにかく渋い!

本気で仕事に取り組む男の魅力満喫。緊張感、駆け引き、個性的な登場人物達。完全な男社会が、唸らせる小説に仕上がっています。TVの二時間ドラマにもされましたが、原作の魅力が反映されていません。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.19
(5pt)

う~む 捜査一課を描いてもすごい

警察小説らしい警察小説だ。今までの横山秀夫とは違うが、さすが横山秀夫!ってな感じです。特に、捜査一課強行犯係の3人の班長の人物描写がすばらしい。暗い過去を持つ警察の人間模様もいい。読むべし!
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305
No.18
(5pt)

事件の裏に真実が・・・

時効に第一、第二、第三とあるのかと、思うタイトルに惹かれましたが、事件が起きて、忘れ去られる中、警察の人間はあらゆる観点から動いているのだと思い知らされた一冊。そして、事件にはひとつ、二つと知られざるものが隠されていることもわかった。裏の裏を知りたい警察内部だけではなく、過去を探り点と点が、ひとつの線になることがあるのだと、呼んでいるうちに入り込む一冊でした。
第三の時効 Amazon書評・レビュー: 第三の時効より
4087746305