さよなら妖精

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

さよなら妖精の評価:

3.95/5点 レビュー 88件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全120件 81〜100 5/6ページ
No.40
(5pt)

無情感を描いた傑作

所詮、全てはあらかじめ失われている。
しかし、生き物は全て光に向かって飛ぼうとするものなのだ。
生きていくことの無常を哀切を込めて瑞々しく描いた傑作。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.39
(5pt)

個性的な本だな、と

米澤さんのイメージからミステリを予想していたので、展開には少々がっかりした。しかし最後まで一気に読むことができたのは、他の部分で魅力を感じたからだ。普通の高校生が異国の少女と出会い、交流を深め、そして別れる。とてもシンプルな物語のはずなのに、異国少女の特徴的な言い回しや、日本文化への個性的な着眼点、それに反応する高校生たちの対比に惹きつけられるものがあった。良くできた物語と感じました。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.38
(5pt)

個性的な本だな、と

米澤さんのイメージからミステリを予想していたので、展開には少々がっかりした。しかし最後まで一気に読むことができたのは、他の部分で魅力を感じたからだ。普通の高校生が異国の少女と出会い、交流を深め、そして別れる。とてもシンプルな物語のはずなのに、異国少女の特徴的な言い回しや、日本文化への個性的な着眼点、それに反応する高校生たちの対比に惹きつけられるものがあった。良くできた物語と感じました。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.37
(4pt)

高校生達とユーゴスラビア人のマーヤとのふれあいを描く青春ミステリー

高校生達とユーゴスラビア人のマーヤとのふれあいを描く青春ミステリーというべきか。第1章と第2章はマーヤとのふれあいについて振り返る。マーヤは日本の文化に興味を持ち、その都度「哲学的意味はありますか」とたずねる。第3章になってマーヤがどこから来てどこへ帰ったのかという謎解きが始まる。手がかりはマーヤの過去の発言である。

大枠は残された高校生達にはユーゴスラビアの6つの共和国(スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ)のうち、マーヤがどこから来てどこへ帰ったのか謎解きをはじめるというミステリーですね。

最初は退屈だなと思ったが、第3章になってやっと謎解きが始まるのかという感じだった。謎が解決したときは切ない印象を持った。こういう結末なのかってね。守屋の無念さということもそこでわかる。ミステリー色は少ないかもね。

守屋がユーゴスラビアに行きたいといって、マーヤがそれをとめたのは当たり前ですよね。ユーゴスラビアの現実を実感しているのと実感していないのは違いすぎるからね。守屋がユーゴスラビアに行かなくてもマーヤと会ったことで何かが変わればいいのではないかとは思った。


さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.36
(4pt)

高校生達とユーゴスラビア人のマーヤとのふれあいを描く青春ミステリー

高校生達とユーゴスラビア人のマーヤとのふれあいを描く青春ミステリーというべきか。第1章と第2章はマーヤとのふれあいについて振り返る。マーヤは日本の文化に興味を持ち、その都度「哲学的意味はありますか」とたずねる。第3章になってマーヤがどこから来てどこへ帰ったのかという謎解きが始まる。手がかりはマーヤの過去の発言である。

大枠は残された高校生達にはユーゴスラビアの6つの共和国(スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ)のうち、マーヤがどこから来てどこへ帰ったのか謎解きをはじめるというミステリーですね。

最初は退屈だなと思ったが、第3章になってやっと謎解きが始まるのかという感じだった。謎が解決したときは切ない印象を持った。こういう結末なのかってね。守屋の無念さということもそこでわかる。ミステリー色は少ないかもね。

守屋がユーゴスラビアに行きたいといって、マーヤがそれをとめたのは当たり前ですよね。ユーゴスラビアの現実を実感しているのと実感していないのは違いすぎるからね。守屋がユーゴスラビアに行かなくてもマーヤと会ったことで何かが変わればいいのではないかとは思った。


さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.35
(4pt)

平和ボケしたお子様高校生と紛争地帯からきた少女の邂逅を描くの異色青春小説

海外にいるときに祖国に異変が起こることは大変な恐怖です.本作はユーゴスラヴィア解体から内戦へ至る激動の時期に、日本へ訪れていたユーゴ出身の少女マーヤと日本人高校生たちの邂逅の物語です.米澤作品の特徴である「日常の謎」をマーヤが提供し、主人公の守屋、大刀洗ら推理、解説していく日常パートとマーヤの言動の記録から彼女の出身地探しを推理してゆく謎解きが中心におかれていますが。ポイントは平和で満ち足りた日本で生きるお子様主人公守屋が、外の世界からきた妖精のような理想に満ちた少女に憧れ、紛争地帯に行きたいとだだをこねる姿のみっともなさ.マーヤと同じ年代でありながら、あまりに無知で幼い姿が嘲笑を込めて描かれていることです.マーヤに観光にくるにはあぶないからといわせてまでも自分の愚かさがわからず、あまつさえ彼女を追ってユーゴへ向かおうとし、大刀洗に現実を突きつけられるラストには溜飲が下がる思いでした.海外にでて見聞を広げることは重要なことですが、危険な地域に興味本位で出かけていき、周りに迷惑をかけるような人間になってはいけません.
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.34
(4pt)

平和ボケしたお子様高校生と紛争地帯からきた少女の邂逅を描くの異色青春小説

海外にいるときに祖国に異変が起こることは大変な恐怖です.本作はユーゴスラヴィア解体から内戦へ至る激動の時期に、日本へ訪れていたユーゴ出身の少女マーヤと日本人高校生たちの邂逅の物語です.米澤作品の特徴である「日常の謎」をマーヤが提供し、主人公の守屋、大刀洗ら推理、解説していく日常パートとマーヤの言動の記録から彼女の出身地探しを推理してゆく謎解きが中心におかれていますが。ポイントは平和で満ち足りた日本で生きるお子様主人公守屋が、外の世界からきた妖精のような理想に満ちた少女に憧れ、紛争地帯に行きたいとだだをこねる姿のみっともなさ.マーヤと同じ年代でありながら、あまりに無知で幼い姿が嘲笑を込めて描かれていることです.マーヤに観光にくるにはあぶないからといわせてまでも自分の愚かさがわからず、あまつさえ彼女を追ってユーゴへ向かおうとし、大刀洗に現実を突きつけられるラストには溜飲が下がる思いでした.海外にでて見聞を広げることは重要なことですが、危険な地域に興味本位で出かけていき、周りに迷惑をかけるような人間になってはいけません.
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.33
(5pt)

異国の少女との出会いと残されたミステリ

平成3年(1991年)4月、高校3年生の守屋路行は、橋のたもとで雨宿りする白人少女マーヤと出会う。守屋と3人のクラスメイトは、マーヤを中心に、少し刺激的ではあるが平和な2ヶ月が過ぎてゆく。
マーヤが帰国しようという直前、守屋は受験勉強の合間を縫って、本を読んで彼女の故郷のことを知ろうと必死になる。だが、所詮は座学。マーヤは「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」と言って、悲しく彼を突き放す。そして、マーヤの送別会の日、クラスメイトの太刀洗万智が中学留年していたことを知らされる。
そしてマーヤは故国に帰った。
それから1年後、大学生になった守屋とクラスメイトによる謎解きが始まる――。

本書は、典型的なボーイズ・ミーツ・ガールの青春小説であると同時に、ミステリ小説でもある。なにしろ、私がご贔屓の創元“推理”文庫から刊行されているのだから。
舞台こそ藤芝市という架空の都市だが、主人公・守屋の日記を読み返すというスタイルで現実の世界情勢とリンクしているため、いやが上にも登場人物の現実味が増してくる。
守屋は私より10歳ほど年下。そして、あの年、ユーゴスラヴィア紛争の映像をテレビで見ていた。

私たち日本人は、(少なくとも飛鳥時代以降)単一民族であり、単一の母国語を話し、民衆による革命はなかったと教えられてきた。だから、多民族国家だったユーゴスラヴィアの内情は、本や新聞を読んでテレビの映像を見たくらいでは理解できない。
そして、生まれてから藤芝市を出たことすらなかった守屋にとっては、中学留年という異質な経歴を持つ太刀洗の気持ちすら分かってやれなかった。
さて、そんな守屋も、いまや30代半ば。きっと日本の会社で中堅リーダーとして頑張っているに違いない。はたして彼は、ユーゴスラヴィアのその後を知っているだろうか。
本書が出版されてから少し後、マーヤの想いにもかかわらず、ユーゴスラヴィアを構成していた6つの共和国はそれぞれ完全に独立する。この事実が、物語をいっそう切なくさせているのである。

さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.32
(5pt)

異国の少女との出会いと残されたミステリ

平成3年(1991年)4月、高校3年生の守屋路行は、橋のたもとで雨宿りする白人少女マーヤと出会う。守屋と3人のクラスメイトは、マーヤを中心に、少し刺激的ではあるが平和な2ヶ月が過ぎてゆく。
マーヤが帰国しようという直前、守屋は受験勉強の合間を縫って、本を読んで彼女の故郷のことを知ろうと必死になる。だが、所詮は座学。マーヤは「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」と言って、悲しく彼を突き放す。そして、マーヤの送別会の日、クラスメイトの太刀洗万智が中学留年していたことを知らされる。
そしてマーヤは故国に帰った。
それから1年後、大学生になった守屋とクラスメイトによる謎解きが始まる――。

本書は、典型的なボーイズ・ミーツ・ガールの青春小説であると同時に、ミステリ小説でもある。なにしろ、私がご贔屓の創元“推理”文庫から刊行されているのだから。
舞台こそ藤芝市という架空の都市だが、主人公・守屋の日記を読み返すというスタイルで現実の世界情勢とリンクしているため、いやが上にも登場人物の現実味が増してくる。
守屋は私より10歳ほど年下。そして、あの年、ユーゴスラヴィア紛争の映像をテレビで見ていた。

私たち日本人は、(少なくとも飛鳥時代以降)単一民族であり、単一の母国語を話し、民衆による革命はなかったと教えられてきた。だから、多民族国家だったユーゴスラヴィアの内情は、本や新聞を読んでテレビの映像を見たくらいでは理解できない。
そして、生まれてから藤芝市を出たことすらなかった守屋にとっては、中学留年という異質な経歴を持つ太刀洗の気持ちすら分かってやれなかった。
さて、そんな守屋も、いまや30代半ば。きっと日本の会社で中堅リーダーとして頑張っているに違いない。はたして彼は、ユーゴスラヴィアのその後を知っているだろうか。
本書が出版されてから少し後、マーヤの想いにもかかわらず、ユーゴスラヴィアを構成していた6つの共和国はそれぞれ完全に独立する。この事実が、物語をいっそう切なくさせているのである。

さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.31
(5pt)

若い人にこそ読んで貰いたいです

著者の初期作(第3作目)にあたるこの「さよなら妖精」は、初期の最高傑作ではないかと思います。「島国ニッポン」の尚かつ地方都市の高校生達と、今は無き「ユーゴスラヴィア」から来た同年輩の女性との、たった2ヶ月の出会いと別れ・・・女性は一人の青年を「覚醒」させて、母国に帰って行きますが、「ユーゴスラヴィアの果たして何処に帰ったのか」が、最大の「謎解き」となっています。そして、この視点こそが、この作品を他とは一線を画した、傑作の高みに押し上げています。著者は「日常的な」物語を描く事が多く、この作品もやはり「日常的」です。しかし「日本人」と「ユーゴスラヴィア人」が、その「日常」の中で出逢う事にこそ、この作品の大きな意義を感じます。この作品は、出来るだけ若い人に読んで貰いたいです。そして大人になって、堂々と世界に飛び出して行って貰いたい・・・なぜかそんな気持ちにさせる、素晴らしい一冊です。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.30
(5pt)

若い人にこそ読んで貰いたいです

著者の初期作(第3作目)にあたるこの「さよなら妖精」は、初期の最高傑作ではないかと思います。「島国ニッポン」の尚かつ地方都市の高校生達と、今は無き「ユーゴスラヴィア」から来た同年輩の女性との、たった2ヶ月の出会いと別れ・・・女性は一人の青年を「覚醒」させて、母国に帰って行きますが、「ユーゴスラヴィアの果たして何処に帰ったのか」が、最大の「謎解き」となっています。そして、この視点こそが、この作品を他とは一線を画した、傑作の高みに押し上げています。著者は「日常的な」物語を描く事が多く、この作品もやはり「日常的」です。しかし「日本人」と「ユーゴスラヴィア人」が、その「日常」の中で出逢う事にこそ、この作品の大きな意義を感じます。この作品は、出来るだけ若い人に読んで貰いたいです。そして大人になって、堂々と世界に飛び出して行って貰いたい・・・なぜかそんな気持ちにさせる、素晴らしい一冊です。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.29
(5pt)

異文化コミュニケーションで得たもの

ユーゴスラビアから来た少女と高校生たちの2ヶ月の交流を描いた青春小説.
外国人が見せる大人びた言動と,それに相対する高校生たちの未熟なりに真摯な受け答えが心に残る.
同世代の外国人が国のために,という使命感を帯びて海外を見に来るということ自体が,
部活と受験と恋愛くらいしかイベントのない日本の高校生には新鮮であろう.
また,外国人というフィルターを通して初めて実感できる日本の姿がよく描かれている.
それは,ユーゴスラビア人の少女が語る,かの国の社会情勢,文化背景に非常にリアリティがあるからであろう.
2ヶ月の交流の中で得たものはユーゴスラビアとの相対の中で見た日本の姿だけではない.
これといって熱中できるもののなかった主人公にできた関心の対象や
表面的な付き合いしかしていなかった仲間の別な側面というのも
当たり前の高校生活だけでは出会うことはなかったはずである.
分裂した母国に帰って行った少女が,どの国に帰ったのかが,
この作品の最大の謎解きであり,伏線の貼り方や解決もよくできている.
最後に目にする手紙の内容は,ある程度予測可能とはいえ,なんとも言えない読後感を与える.
作者の描く青春像には,どうすることもできない壁にぶち当たる無力感が描かれることが多いが,
その中でも本作はとびきりのものといえる.
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.28
(5pt)

異文化コミュニケーションで得たもの

ユーゴスラビアから来た少女と高校生たちの2ヶ月の交流を描いた青春小説.
外国人が見せる大人びた言動と,それに相対する高校生たちの未熟なりに真摯な受け答えが心に残る.
同世代の外国人が国のために,という使命感を帯びて海外を見に来るということ自体が,
部活と受験と恋愛くらいしかイベントのない日本の高校生には新鮮であろう.
また,外国人というフィルターを通して初めて実感できる日本の姿がよく描かれている.
それは,ユーゴスラビア人の少女が語る,かの国の社会情勢,文化背景に非常にリアリティがあるからであろう.
2ヶ月の交流の中で得たものはユーゴスラビアとの相対の中で見た日本の姿だけではない.
これといって熱中できるもののなかった主人公にできた関心の対象や
表面的な付き合いしかしていなかった仲間の別な側面というのも
当たり前の高校生活だけでは出会うことはなかったはずである.
分裂した母国に帰って行った少女が,どの国に帰ったのかが,
この作品の最大の謎解きであり,伏線の貼り方や解決もよくできている.
最後に目にする手紙の内容は,ある程度予測可能とはいえ,なんとも言えない読後感を与える.
作者の描く青春像には,どうすることもできない壁にぶち当たる無力感が描かれることが多いが,
その中でも本作はとびきりのものといえる.
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.27
(4pt)

自分が何をしたいのわからない

東欧から来た少女と、日々をたんたんと生きる少年のボーイミーツガール作品。
何かにのめりこむことのない高校生が、東欧からきた少女との交流を通じて、
自分のやりたいことをみつけます(?)。
日常の謎を推理する場面と、東欧からきた少女と高校生たちの交流が
交互に進み、読むことに飽きません。
・人が死んでばかりの推理小説に嫌気がさした方
・東欧の歴史に少し詳しくなりたい方
・米澤穂信が好きな方
にオススメの作品。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.26
(4pt)

自分が何をしたいのわからない

東欧から来た少女と、日々をたんたんと生きる少年のボーイミーツガール作品。
何かにのめりこむことのない高校生が、東欧からきた少女との交流を通じて、
自分のやりたいことをみつけます(?)。
日常の謎を推理する場面と、東欧からきた少女と高校生たちの交流が
交互に進み、読むことに飽きません。
・人が死んでばかりの推理小説に嫌気がさした方
・東欧の歴史に少し詳しくなりたい方
・米澤穂信が好きな方
にオススメの作品。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.25
(5pt)

どんな時代でも訪れる現実の物語

1991年4月。日常を送っていた高校生たちが違う日常を過ごす少女と出会うことによって、日常の境界が曖昧模糊となっていくひと時を描いた物語。
当初この作家氏の評価も出版物も何も知らないでタイトルへの好奇心のみでこの本を手に取った(笠井潔氏のバイバイエンジェルとのタイトルの相似ゆえにと思われる)。読み始めると一切の無駄な描写を省いた簡易的かつ古典とも思える美しい文体を意識した文章に目を奪われた。そして次第に物語の登場人物たちのいい意味での没個性にはまっていった。
自分のくだらない文章でこの物語を細かく評価する気はありません。ただ、この物語をまったくの無関係な第三者に推薦する根拠としてどうしてもいたいことが一つだけあります。見知らぬ国で起きている悲劇への無関心、当然の中に隠れている不思議、思春期に訪れる自分への可能性の挑戦。全てまとめたそれらは、自分たちの歩んできた軌跡そのものではないのか、ということです。この物語の続きを歩んでいく決意を固めた人間、放棄した人間も等しくこの物語を読んで、今の自分を愛おしく思ってほしいです。
私たちは生きているからです。そんなことを思わせてくれた本でした。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.24
(5pt)

どんな時代でも訪れる現実の物語

1991年4月。日常を送っていた高校生たちが違う日常を過ごす少女と出会うことによって、日常の境界が曖昧模糊となっていくひと時を描いた物語。
当初この作家氏の評価も出版物も何も知らないでタイトルへの好奇心のみでこの本を手に取った(笠井潔氏のバイバイエンジェルとのタイトルの相似ゆえにと思われる)。読み始めると一切の無駄な描写を省いた簡易的かつ古典とも思える美しい文体を意識した文章に目を奪われた。そして次第に物語の登場人物たちのいい意味での没個性にはまっていった。
自分のくだらない文章でこの物語を細かく評価する気はありません。ただ、この物語をまったくの無関係な第三者に推薦する根拠としてどうしてもいたいことが一つだけあります。見知らぬ国で起きている悲劇への無関心、当然の中に隠れている不思議、思春期に訪れる自分への可能性の挑戦。全てまとめたそれらは、自分たちの歩んできた軌跡そのものではないのか、ということです。この物語の続きを歩んでいく決意を固めた人間、放棄した人間も等しくこの物語を読んで、今の自分を愛おしく思ってほしいです。
私たちは生きているからです。そんなことを思わせてくれた本でした。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.23
(4pt)

マーヤが実に魅力的

ユーゴスラヴィアからやってきた少女との偶然の出会い。
その少女マーヤと地元を見ることによって、日本という国を認識しなおすとともに、平凡だった日々にユーゴスラヴィアへの新たな扉が加わった。
日常ミステリーに分類されるのだろうが、基本的には青春小説だと思う。
青春小説に、日常ミステリーを少しだけ混ぜている感じ。
日々の生活に虚無感を感じていた主人公は、確固たる意志を持つユーゴスラヴィアの少女、マーヤに感化される。
このマーヤが実に魅力的なのだ。
外国人特有のズレ具合といい、その裏に潜む信念といい。
読んでいるこっちまで感化されてしまう。
ライトノベルのような軽い小説を読んでいたと思ったら、いつの間にか話題が深淵なものとなり、いつの間にか感化されていた。
数時間でさっと読めるので、気になる人はぜひ読んでみてください。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.22
(4pt)

マーヤが実に魅力的

ユーゴスラヴィアからやってきた少女との偶然の出会い。
その少女マーヤと地元を見ることによって、日本という国を認識しなおすとともに、平凡だった日々にユーゴスラヴィアへの新たな扉が加わった。
日常ミステリーに分類されるのだろうが、基本的には青春小説だと思う。
青春小説に、日常ミステリーを少しだけ混ぜている感じ。
日々の生活に虚無感を感じていた主人公は、確固たる意志を持つユーゴスラヴィアの少女、マーヤに感化される。
このマーヤが実に魅力的なのだ。
外国人特有のズレ具合といい、その裏に潜む信念といい。
読んでいるこっちまで感化されてしまう。
ライトノベルのような軽い小説を読んでいたと思ったら、いつの間にか話題が深淵なものとなり、いつの間にか感化されていた。
数時間でさっと読めるので、気になる人はぜひ読んでみてください。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.21
(4pt)

妖精がくれたもの

米澤さんは今まさに気鋭の作家。このミス2010では作家別投票で1位の栄冠に輝いた。
時は1991年、日本。何気ない日常に現れた妖精は、異国の地からやってきた女の子だった…。
1年後、彼女の去った日本で主人公は思い出の中に彼女の故郷を探し求める。
主人公の日記を通した回想を中心とする本作は、青春小説としての瑞々しさを押さえつつ、
思春期特有の無能感、内省的な想いを一人称で描き出す。所々に時事的な前提はあるものの、
国際情勢だとか歴史に疎い人でも堅苦しく思う必要はない。青春小説としてキャラ読みも可です。
彼女は主人公に、読者である私に何を残してくれただろうか。はっきりと記憶に残る小説だった。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037