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竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る



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【この小説が収録されている参考書籍】
竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る (メディアワークス文庫)

竜胆の乙女 わたしの中で永久に光るの評価: 3.33/5点 レビュー 15件。 Fランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全15件 1~15 1/1ページ
No.15:
(4pt)

電撃小説大賞の受賞作を読むつもりが、日本ホラー小説大賞の受賞作を読まされている気分になりました。

良い作品だとは思いますが、「これ、ラノベじゃねぇだろ」というのが、率直な感想です。
これを電撃小説大賞の大賞にするのはどうかと思いますね。選考委員奨励賞とかで出すべきだったんじゃないかな、と思います。
文章といい内容といい、日本ホラー小説大賞に応募すべき作品だったんじゃないでしょうか。
文章が上手いという意見があって、それは分かるのですが、ラノベの文章じゃないと思います。ラノベの文章って、無駄な文章を省いて、分かりやすくて読みやすい、テンポの良い文章だと思うんですよね。
この作品は、普通の小説の文章って感じです。中学生とか高校生の語彙力だと、読むの難しいかもしれません。
物語の仕掛けについては私は途中で大体予想が付きましたが、気付かない人もいるでしょう。
たとえ仕掛けに気付いたとしても、この作品は仕掛けだけの一芸勝負ではなく、ちゃんとストーリーがあるのが良かったと思います。
ミステリーだと、トリックが予想ついちゃうと、その時点でしらけちゃいますからね。
問題作というか挑戦作というか、「そもそもこれ、電撃小説大賞に応募する作品じゃねぇだろ」っていう感じの作品でした。
まあ、でも良い作品だとは思いますよ。ネタバレになるから、詳しく感想は書けませんが……。

追記 日本ホラー小説大賞って今はないんですね。
   最近読んでないから、知りませんでした。
   今は『横溝正史ミステリ&ホラー大賞』にな       
   ったみたいです。
竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る (メディアワークス文庫)より
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No.14:
(3pt)

おもしろかった

おもしろかった
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No.13:
(5pt)

評価が大きく割れる作品だが自分は刺さった

ネタバレあり

もはや挑戦的とすらいえる構成。決して真似はできない・してはいけない。
だが自分は刺さった。
それはそれとして、前半の話そのままで最後までいったパターンも見てみたかった
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No.12:
(4pt)

挑戦作

詳しくはネタバレになるので言えないのだが、中盤からとんでもないどんでん返しが始まる。
類似作品が全く思い当たらないが強いて言えばダンガンロンパV3が雰囲気的に一番近いかも

前半は明治を舞台とした乙女ゲー風な世界観で展開もサクサクでかなり魅入られた

しかし後半の展開は続刊だとかビジネス性を窓から全力でぶん投げる形になっている

作者のメッセージ性は強く感じられたが挑戦に見合った成果が出てるかというと否だと思う

前半の展開のまま続けた方が絶対売れてるし読者からも望まれてるだろうと思う

これをやろうと思った作者の勇気に乾杯
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No.11:
(2pt)

技法と中身

メタ作品なら筒井康隆の「残像に口紅を」、折原一の「倒錯のロンド」のような小説の中身と技法がきちんとリンクした作品を読みたい。種明かしをされることで一気に物語に引き込まれるような作品が。
 この作品はそうではない。技法が悪目立ちしてタネ明かしされたら逆に冷める。
 前半だけなら面白かったので★二つ。中途半端なメタやるなら逃げずに真正面から物語を書け。
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No.10:
(1pt)

これは酷い

純粋な怪奇ものとして読むはずが、これは何だ。悲しくなった。
こういう展開はノベルゲームとかでやったほうがいい。
文章力しか評価できない。
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No.9:
(3pt)

登場人物の役割を奪うって物語を愛してる人間のすること?

某動画主が高評価してたので読んでみた。前半は「春夏秋冬代行者」+「私の幸せな結婚」、堅実な筆力と耽美で残酷な世界観に魅せられる。おかとときの不気味な存在感もいい。

が、後半でジャンルが変わる。
ウミガメのスープが始まる。

中盤以降は「かがみの孤城」になるんだが、面白さが半減しちゃったのが残念。「どんでん返し!」「衝撃の問題作!」って銘打たれてはいるものの、似た手法の作品がないわけではなし、ある程度読書慣れした人は予想できる範疇。

その上で仕掛けが魅力を膨らませてるか、と言われると否。
前半の雰囲気が良すぎただけに、後半ありがちな話になってしまったのがもったいないというか……。

ネタバレ

前半の内容は作中作。カウンセラー通いしてる17歳の女子高生・里茉が、従兄の嶺から貰った小説だったと明かされる。
しかしこれも違和感が働く。本作は嶺が里茉に送った希望の物語となっているが、18歳の男子高校生が書いたとすると、些か過激な筋立てに疑問符付けざる得ない。

夜毎美男が凌辱されるR18G小説を、心を病んだ従妹に読ませる18歳DKってぶっちゃけどうなの?

たらふく花食わせた腹に針ぶっ刺して鬼ごっことか発想が団鬼六なんだが、嶺はどんだけヤバい性癖秘めてたの?

これも里茉の歪曲で、実際はもっと穏便なお持て成しだったの?

さらに突っ込みたいのは里茉の思考実験。従兄の形見の物語を勝手にいじって、ストーリーを破綻させるキャラ追加して、既存の登場人物の役割を奪うって、本当に物語を愛してる人間がすること……?

里茉が精神的に追い詰められていたのを差し引くとしても、物語を愛する人間にとって、それは最大のタブーなんじゃないか?
既に綺麗に完結してる、大事な人からの贈り物なのに。

小説は現実逃避じゃない、希望である。
上記は作中に登場する言葉だが、八十椿に見せ場を持っていかれ、いてもいなくてもどうでもいいモブに堕してしまった藤潜に希望はあったのだろうか?
個人的にはただただ同情を禁じ得ない、彼にも与えられた役割と果たすべき大義があったのに……。

物語が希望だとか心の支えとか美辞麗句並べるなら作者自身が登場人物愛してよ、じゃなきゃ不誠実だよ。

終盤は八十椿=里茉とおかとときの対決を経、物語の結末が提示されるのだが、整合性が取れた帰結とはお世辞にも言い難い。
ぶっちゃけご都合主義が過ぎる。

自分が滅茶苦茶にした物語を大団円に導く、って目的意識はわかる。でもそれは虚実ごっちゃにせず、リアルとフィクションに線引いて、物語の中でやってほしかった。
カウンセリングの結果は上々、治療は成功。けど物語としては破綻してるし、伏線の越境は受け入れがたい。

菖子の名前の由来や命名の逸話が作中作で語られていればまだ腑に落ちた、後出しは納得できん。その「納得できん」ってモヤモヤを植え付けた時点で、リアルとフィクションのリンクが上手くいったとは言えない。
菖子と八十椿が殴り込みに行くシーンは惰性で読んでた。

前半で竜胆や屋敷の住人に感情移入した分、後半のがっかり感が強い。前半の妖美な世界は何処?既に作者が死んでる(設定になってる)から無理ないにせよ、なにもかも陳腐になりすぎていた。

文章力は確かに高い。が、抽象的な表現が多く突出した個性は感じ取れない。背筋真っ直ぐ伸ばしすぎ。
美男の容貌の描写もパーツ単位の造形じゃなく、「星のような」「海のような」とか曖昧な比喩に尽きるし。

前半は和風ファンタジー物の乙女ゲーのような世界になっている為、乙女ゲープレイヤーはハマるかもしれない。
竜胆以外屋敷の住人は全員(美)男の逆ハーレム。そんな彼らが花吐いたり緊縛されたり化粧・女装させられたり、猟奇的で倒錯したシーンが頻出するので、泉鏡花ファンにおすすめ……と言えなくもない、のか……?

恐らくは二作目が勝負。
作者さんが前半と後半、どちらのテーマにより関心を傾けてるかはわからない。たぶん後半だろうと推測するが、17年間娘を抑圧してきた母親があっさり改心する都合主義な展開に、現実に即した説得力を持たせきれてないのがネック。

惜菫とてつ子はあそこで終わってた方が美しくて好きだったなあ。
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No.8:
(2pt)

がっかりどんでん返し

一気に読ませる力があった。ただ、衝撃の一行といってるのがどの行かわからなかった。よく理解できてないかも。

前半と後半でだいぶ雰囲気が違うので、展開はなかなかに受け入れ難かった。自分の印象を言うと、2冊の本とっかえひっかえ読んでいる気分になった。
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No.7:
(5pt)

「問題作」ではなく「挑戦作」あるいは「実験作」。個人的には10年に一度の傑作

ネタバレを介さずにこの小説を解説するのは非常に難しいのですが、そうするのがこの作品、引いては著者への最大の敬意だと感じますゆえ、試してみます。

舞台は明治初期のとある庭園付きお屋敷で、そこで数夜毎に行われる「おかととき」という異界の者の残酷な遊びと、それに対峙する二代目竜胆の少女のお話です。

類似したイメージを持つ小説は、ちょっとパッと思いつかないのですが、漫画で言うのであれば高橋留美子先生の「人魚」シリーズや、手塚治虫先生の「火の鳥-異形編」などの雰囲気が近いかな、と感じました。古典ならば「百鬼夜行絵巻」でしょうか。

著者さんはまだ新人ということもあり、描写のタイプに得手不得手があるようなのですが、世界観の描写や人物描写の滑らかさは圧倒的で、とても新人とは思えないどころか、時にベテラン作家すら凌駕しているシーンさえ点在しています。個人的には主人公の両親の出逢いのシーンが特に幻想的で美しいと感じました。

ただし、物語のテーマ上様々な「仕掛け」を施しているため、ある程度読書に慣れた中級者以上推奨の作品です。ラノベのラインを完全に逸脱しているため、カジュアルなエンタメ読書を求めている人には全くオススメできません。(ラノベお約束のイラストも、最初の人物紹介しかありません。それも主要人物2人の全身画が申し訳程度のみ。)というか、これはラノベではありません。多少のファンタジー要素を除けば、完全に一般あるいは文芸小説の部類でしょう。

個人的には、これを問題作と位置付けるのには強い違和感を感じました。問題作というのは、例えば「蝿の王」や「デビルマン」や映画「ファニー・ゲーム」のような、読者の倫理観などに衝撃を与えるような作品だと個人的には考えます。そういう意味では全く問題作ではありません。確かに残虐な描写はありますが、少なくとも「呪術廻戦」などよりはずっと軽いため、高校生以上であれば問題ありません。

独創的な物語構造を指し示すのであればむしろ「挑戦作」や「実験作」と触れた方が正確ですし、こういったチャレンジングな姿勢は、どんどん歓迎していった方が良いとも感じます。

まだまだ語り足りないのですが、これ以上踏み込むとネタバレを回避できなくなるため、ここで筆を置きます。個人的には「20年に一度」レベルの素晴らしい作品でした。それが標題で「10年」に落ちているのは、後半、とても短いけれど物語の構造上どうしても描かなければならないシーンがあるのですが、そこが…なんというか「著者さん、苦手そうだなあ、頑張っているのだけど、苦しそうだなあ。あと少しだから、頑張って…」と応援したくなるほど不得手なシーンがあったためです。

あそこは・・・もう少しアッサリと流した方が良かった気もしますが、とは言え素晴らしい作品であることに変わりはありません。
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No.6:
(3pt)

電撃文庫はどこに向かっているのか?

ラノベでやるな。これに尽きる。

文章はラノベの中だと間違いなく上手い。今回大賞の片割れがあまりに酷く、編集部に文字を読める人間が残ってないのかと心配になったが、こっちを読んでひとまず安心した。
世界観もなかなか尖ってて良い。自分色の作品を書こうとしてるのが伝わってくる。面白さとかは置といて、こういう作品がまだ出てくる余地があるのは、オワコンギリギリのラノベ界隈にあって一縷の希望を感じられる。

で、これはラノベか?
ラノベって、キャラクターにハマれてストーリーにノれて、というものだったはずでは。

俺が思うに「面白い作品」と「上手い作品」は違う。
新人賞相手にラノベ史上空前に売れた作品を取り上げるのは酷かもしれんが、『とある』シリーズを例に考えてほしい。

『とある』はぶっちゃけ「下手くそな作品」だ。1ページ目から文章は酷いし、展開は引き延ばしだらけだし、事実コンテストでは落選してるので(このとき拾い上げた編集の審美眼は凄い)、小説として「下手くそ」なのは疑うべくもない。
でも、キャラクターがいい。そして勢いがある。

対する本作は非常に「上手い作品」だと思う。文章に目立った粗はなく、プロットもかなり考えられていると見える。結果として『とある』が獲れなかった電撃大賞を、本作は獲った。
なのに、キャラクターが記憶に残らない。ぐいぐい読ませる勢いもない。

ラノベに求められてるのは「面白い作品」じゃなかったか。
「上手い作品」の発掘は大衆文学の賞にでも任せておけばいいんじゃないのか。
文学賞気取りの「上手い作品」びいきが、最近の電撃大賞では鼻につくように思う。

作品のレビューってより電撃大賞のレビューで恐縮だが、近年の迷走っぷりを見ているといよいよハッキリしてほしい。
電撃文庫、お前は一体何がしたい?
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No.5:
(2pt)

見え見えの仕掛けに,驚きや思いを汲み取れず

※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります

華やかで,静かな空気を漂わせる庭園と屋敷に,笑顔とともに振りまかれる血と涙.
舞台をはじめ,登場人物の名前などに,和風の幻想奇譚,という印象を抱きがつつも,
もてなされる客や,その出し物の不気味さや謎の多さに,すぐに中へと引き込まれます.

ただ,序盤からある,フォローのない章末の表記や,違和感を抱く視点のぶれなど,
何かを仕掛けているのは強く出ているため,目の前の世界がひっくり返される瞬間や,
そこから明かされていく真実は,予想はできなかったとはいえ,目新しさまではなく….

また,ひっくり返された後,強いて言うなら,反対側の登場人物,物語についても,
後付け感や,個々の掘り下げ不足を感じ,捻れては,解いてを繰り返す終盤の流れは,
自分が好みないせいもありますが,その雰囲気に酔わせ,戸惑わそうとしているようで,
『あとがき』で著者が触れる意図や,登場人物の思いを汲み取ることはできませんでした.
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No.4:
(3pt)

どこが泉鏡花を連想させるのか説明もとむ

何というか、どう感想を書けばいいのか非常に困る作品です。
同時受賞の「魔女に首輪はつけられない」に比べればこちらの方がふさわしいのは間違いないのですが、しかし……うーん。

少しだけネタバレありです。

正直あんまり面白くなかった。
公式サイトにある”世界を一変させる、「ある一行」”とやらは試し読みの時点で読めてましたし。
露骨に見せた上でさらにどんでん返しがあるのだろうと思いながら読み進めていたのに、そのままあっけなく終わってしまって、えぇ……っとなってしまって。

作者が書きたかったものはわかりますが、これはなぁ。
終盤の方はどう受け取ればいいのかわからないというか、悪い意味で現実なのか幻なのか判断がつかないまま読んでいたので。
特に人を刺したと受け取れるような描写があったのに、そんなことはなかったというのはなぁ。
私がまだ仕掛けがあるだろうと思いながら読んでいたのもありますが。

で、一番いいたいことがある。
ビブリア古書堂の事件手帖で有名な三上延、説明せえ。
これのどこに泉鏡花を連想させる部分があるのか。
期待して試し読みを開いたら全く違うものが出てきて、いざ買ってみてもやっぱり違う。
作風は似ても似つかず、文体に至っては鏡花の真逆である非流麗文だし、本当に読んだのだろうか。
よく書けてはいるんだけれども、泉鏡花を思わせる部分は全くない。

金賞で良かったんじゃないかと思う、そんな一冊でした。
以上。
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No.3:
(4pt)

衝撃的ではある

「問題作」の意味がよく分かります。
物語として面白いか否か、と言われれば答えに困ります。ですが、かなり挑戦的な物語だなと感じましたし、電撃大賞受賞作はある程度読んできましたが、過去に読んだ受賞作の中ではずば抜けていたと感じます。
ただ、『「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。』と言うには少し足りない。そう来るか、と思いはしましたが、「驚愕の一行」だったかと言われるとそうでは無いです。

ですが読書は「物語が面白いか」だけでは無い様に感じます。その本を読んで、いかに心が動いたか、衝撃を受けたか、も大事だと思うので、そういう面を見れば読んでよかったと思います。
周りがハードル上げ過ぎちゃったのでは?とやや思いはしますが
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No.2:
(5pt)

注文した料理と違うのが出てきたけどそれはそれで美味しかった時みたいな気持ち

雅さと残虐さを好む異形「おかととき」
そんな異形達を夜な夜な生贄の人間達で歓待する屋敷の主人となってしまった少女の物語......の筈なのだが、読み進めていくと何か違和感が?

問題作と言われる意味がよくわかる。
自分はホラー好きであり、あらすじの設定に惹かれてこの小説を購入したのだが、そういう読者ほど衝撃は大きいんじゃないだろうか。
ある意味、読者の期待への裏切りと思われても仕方のない内容。実際自分もそうした気分はある。

しかし作者が描きたかったテーマに真摯に向き合った結果がコレなのだと思わせるだけのパワーがあり、読了後にはこれはこれで一つの作品の形なのだと自分は納得した。

もしかするとホラーとして良く書けているのが問題なのかもしれない。
こういうタイプの小説は本題部分以外は腰掛け感が出るものなのに、今作はそこが非常に面白いのでタチが悪かった(褒め言葉)

まとめると期待してたのと違うってなるかもだけどそれでも面白いよ!
読者は上手く気持ちを切り替えて柔軟に物語を楽しもう!
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No.1:
(4pt)

古典的な問題作

物語としてはちょっとアレ。ただ、文体そのものの滋味を愉しむ。これもまた小説という娯楽に許された粋な読み方であると感じさせる一作。
今回は大賞がふたつということで、それぞれ対蹠的な作品が選ばれたのでしょう。
個人的にはこちらのほうが好みです。
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