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天路の旅人



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【この小説が収録されている参考書籍】
天路の旅人

天路の旅人の評価: 4.51/5点 レビュー 104件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.51pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 41~60 3/5ページ
No.50:
(5pt)

無欲が変える人生

第二次世界大戦末期、当時の敵国中国にスパイとして潜入した、西川一三という人物がいた。西川はチベット仏教(ラマ教)の蒙古人巡礼僧になりすまして中国の奥地へと入って行き、更にチベットやインドにまで足を伸ばし、帰国後この旅の出来事を『秘境西域八年の潜行』という書籍として刊行する。本書はこの書籍を基に、本人へのインタビュー内容も加味しながら、西川の辿った旅路を改めて著者の視点で描いた作品である。
 日本人の密偵として身分を隠してラマ僧に扮し、蒙古人になりきろうとする西川。草原や砂漠を歩き、断崖絶壁の山を越え、急流の川を渡り、夜営をしながら、仲間と共に過酷な旅を続ける。その仲間も一つの旅を終えるごとに、出会っては別れを繰り返す。
 時には旅先で出会う人々と物々交換を行い、食料が底をつけば物乞いを行うこともためらわない。山賊にも襲われかけ、ちょっとした戦いを行うことも余儀なくされる。まさにリアルRPGのようなこの西川の旅の様子を著者は淡々と語っていくのだが、沢木さんの絶妙な筆致によりそれらの光景が鮮やかに広がってくる。
 旅の途中で変化していく西川の心境も興味深い。未熟な旅人として周りに必死についていく西川が、やがて一人前になって独り立ちしていく。ラマ僧は仮の姿であるにもかかわらず、僧としての巡礼や修行を行い、少数民族の味方として漢人に対抗する意識までもが芽生えていく。密偵の役割を終えてからは、旅そのものを目的とし、一人の無欲な人間となっていく。無欲が人生を変える。これが西川の人生観であり、読んでいて主人公に感情移入する箇所だ。
 西川の旅は、あたかもそれが人生そのものだったかのように、帰国後は盛岡の一店主として地味な生活を送る。(この点は一時期共に旅をした木村とは対称的だ)旅の終盤で西川がたどり着いた無欲の境地は、ある種の落ちぶれを受け入れることで人生もまた別の角度で見ることができるという達観だと思った。自分の人生観を改めて見つめ直すことができた1冊となった。
天路の旅人Amazon書評・レビュー:天路の旅人より
4103275235
No.49:
(5pt)

久々の満足感

読み進むうちに主人公に感情移入し 砂漠やヒマラヤ越えでは自分まで苦しくなるほど。
主人公の体力、そして精神の強さを感じるとともに 中国西域やチベットへの興味を沸き立てる一冊。
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4103275235
No.48:
(5pt)

面白かったー

歴史において教わることのない部分を知ることができて、楽しく読めました。軽妙なタッチで書かれているにも関わらず、その時の様子が目に浮かぶ様で、人の様子や心情も推察するのが楽しく、ぐいぐい引き込まれました。物語りの構成も全体像が分かりやすく書かれており、壮大な物語が4つくらい含まれていて面白かったです。沢木さんの旅と、この物語りの完結を待っています。
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No.47:
(5pt)

壮大な物語

とても壮大な物語です。戦時下においてこんな旅をした人がいたのかと感心します。地域もとても広く足取りを追うだけでも大変です。一度読んだくらいではその広さもわかりません。時間をおいて何度か読み返そうと思います。25年の歳月がかかったとかさもありなんと思いました。
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No.46:
(5pt)

久しぶりに読み終えるのがもったいないと思った長編ルポ。でも本も旅も人生もいつかは終わる。。。

僕は大学生の頃、いまから35年も前のこと。初めての海外旅行で香港から広州、西安、ウルムチと蒸気機関車を乗り継ぎ、タクラマカン砂漠の縁をバスで数日かけて中国の西の果ての街カシュガルまで旅行しました。そして帰国後に「深夜特急」を読んで、沢木耕太郎さんと同じく香港でチョンキンマンションから僕の旅が始まったことに驚き、そして中国の内陸を旅した時のあのバックパック旅行独特の気持ちが蘇ってきたことを思い出し、一気に沢木耕太郎さんのファンになりました。

「深夜特急」は沢木耕太郎さんが自らの旅行で感じた記録だけど、この「天路の旅人」は沢木さんの旅よりも30年近く前の戦中戦後の日本人密偵、西川一三さんとそのご家族、西川一三さんの著作「秘境西域八年の潜行」を発行した出版社の方々を25年にわたってインタビュー・取材して完成されたルポルタージュです。時代は30年の違いはあるけど、西川さんと同じような旅を経験した沢木さんだからこそ描ける世界観の本だと思います。最終章で沢木さんも「鳥肌が立つような感覚を覚えた」ブッタガヤで沢木さん見かけたブッタが悟りを開いた樹の下で太鼓を叩いていた男は、その30年前に西川さんが見かけた男と同一人物かもしれません。

かなり長編のルポでしたが、久しぶりに読み終えるのがもったいないと思った本です。でも本も旅も人生もいつかは終わる。。。と、今年57歳になる僕は、いつになく感傷的になってしまいました。そして、またふと旅に出たくなってしまいました。
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4103275235
No.45:
(4pt)

生きるということ

西川一三が自分の生き方に、まっすぐに正面から、向きあってきたことが伝わりました。蒙古高原の馬のようになりたかったが、なれなかった自分。そんな後悔をいだきながらも、愚直に毎日の日々を生きていく。40代の自分のこれからの生き方を考えさせられる内容でした。
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No.44:
(5pt)

こんな旅人がいたのかと感銘を受けました

まさに旅でした。最高の本で、570ページなどと結構な量でしたが、終わるのが惜しくなるような内容でした
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No.43:
(4pt)

地図があったら・・・

ラジオでの書評かご本人の談だったか忘れましたが、それを聞いて気になっていたところ、書店で目についたので買って読みました。
西川一美さんの忍耐力と好奇心には感心させられました。と同時に、何度も死に直面した西川さんのことを思うと、同様の任務でたくさんの方が亡くなられたことが偲ばれます。
旅行記の類は、行ったことのないところの記述が続くと読む方としてはどうしても中だるみしてしまいます。そういう意味ではもっと詳しい地図があれば少しは親しみが出てきますが、本書では表裏の見返しにおおざっぱな地図が出ていただけだったので、それがちょっと残念でした。かわりにgoogleマップで調べながら読みましたが、結構細かいところまで掲載されていて、おまけに街の写真なども出ているので、助けになるとともに、改めてgoogleマップの有用性に気づかされました。
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No.42:
(5pt)

人間の自由、本質とは何か⁉️

終戦前後に、広大な西アジアを、身分はどうであれ、ほぼ徒歩で旅をした日本人がいた事に衝撃を受けた。物のない時代、しかも異国の修行僧に対する、そこに住む人々の温かい心にも感動し胸が熱くなった。物や情報に溢れて疲れ切った今の時代に、人として本当に大切なものとは何かを、この著書は私に問いかけてきた。
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No.41:
(5pt)

先の戦時中、こんなすごい軍人冒険家がいました。

いままでこの作家の著書は読んだことがありませんでした。NHKの番組で紹介されたので購入しました。この本は長い間、取材をおこないモデルの驚くような人生を詳細に記録しています。中盤にややダラダラ感がありますが世界地図を眺めてみて、よくも生きて帰国できたとは奇跡だと思います。戦後、商売をして晩年まで経営した商店がわたしの地元にあり、クルマ通勤でいつも店舗の前を通る道路沿にあったようで、とても驚きました。当時、中国大陸で日本軍がどんな世界観で軍事進攻したのかの背景がよくわかる本です。作家の労作です。
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No.40:
(5pt)

傑作です

作者本人が語っている通りノンフィクションの力作です。構想から作品に結実するまでのエピソードが巧み織り込まれ、重厚な傑作に仕上がっています。
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No.39:
(5pt)

深夜特急以来の衝撃

沢木耕太郎氏の紀行文は「このように生きてみたい」と憧れを抱かせるものが多いのですが、青年期に読んだ「深夜特急」以上のものは無いなあと思っていました。しかし、本書は深夜特急を凌駕する感動を老人となった私に与えてくれました。青年になった子供たちに是非読んでほしい一冊です。しかし、深夜特急も自分の息子は読んでくれていませんが・・・
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No.38:
(5pt)

感動

感動して読んでいます。
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No.37:
(5pt)

嬉しいなぁ…。

お疲れさまです。
沢木耕太郎さんの、深夜特急の
TV番組(大沢たかおさんの?。)の
リアル世代のはずなので、
愛読しておりました、といいつつ 熱狂的な
愛読者でもありません。
ただ 某TV番組(N局)の、観て、本書が発刊
されると、情報を得て、
迷いました。
けれど、
こうして、入手しております。
時間の都合がつきましたら、
読んでみたいです。
貴重な、作品を ありがとうございました。{笑}。
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No.36:
(5pt)

厚い本ですが、最後まで読めます。

どんどん旅に引き込まれて一気に読めます。細かな地図がないのでネットで調べて確認して楽しみましたが、中国の地図では地名が中国表示なので・・。でもこれも興味深いことでした。
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No.35:
(5pt)

モンゴルへの旅

まだ、途中までしか、読んでませんが、面白いです。知らないことばかりで、楽しくて仕方ありません。
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No.34:
(5pt)

好奇心と忍耐

未知の領域への冒険とそこでの友情が心躍ります 日本軍の密偵としての任務は特殊ではありますが・・
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No.33:
(4pt)

一気呵成に読破

西川一三さんの生き方に魅了され、沢木耕太郎の文力のおかげで、楽しくチベット行脚を追体験させていただきました。
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No.32:
(4pt)

こんな日本人がいたとは!

ノンフィクションが好きで、特に戦前からアジアを西欧の植民地から解放すべく軍部の意向とは違った日本人が何人かいたことを知って興味を持った。このような人物を埋もれさせた、利用しなかった戦後の日本政府はもったいないことをした。かなりの長文だが一気に読んでしまった。
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No.31:
(5pt)

心に残る本

こんな日本人がいたのかと感動するだけでなく、読後、脳裏に残る本である。戦中戦後を通して、内蒙古から中国北部、チベット、インド、ネパールと歩いて、各地の文化、宗教に溶け込んだ西川一三の生きざまを描いた感動のノンフィクションで、ストーリー自体に好奇心を刺激されたのに加え、著者の巧みな文章にどんどん引き込まれて行った書であった。
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