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階上の妻
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階上の妻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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「階上の妻 "The Wife Upstairs"」(レイチェル・ホーキンズ ハヤカワ・ミステリ)を読み終えました。 アラバマ州。富裕層が暮らすソーンフィールド・エステート地区でドッグウォーカー(犬の散歩代行業)を始めた"ジェーン"が主人公。そして、彼女は建築請負業の経営者、エディと知り合い、恋に落ちます。(というより、富に憧れながら、富のある場所に居場所を求めます。何故?) エディには妻・ビーがいて、ビーの親友・ブランチには夫・トリップがいましたが、或る事件によって、ブランチは亡くなり、ビーが行方不明のまま数ヶ月が経過しています。語り過ぎないように気をつけたいと思いますが、その事件の全容とジェーンの恋の行方がジェーンと行方不明のビーの視点から交互に語られていきます。 前半は、ソーンフィールド・エステートに暮らす「ステップフォードの妻たち」のあれやこれやが、いかにも米国的な視点から語られ、読ませますが、後半はテンポよく物語が進行する割には、或る意味、「想像可能範囲」の中で語られていきますので、それをどう評価できるか?ということになるのでしょう。 また、描かれる現代的な米国南部ゴシックの世界は、英国古典「ジェーン・エア」の世界をも換骨奪胎するかのような試みも感じ取れて、面白くないこともないといったところでしょうか。但し、網羅的に翻訳ミステリを読むという私自身の目的がなければ、読まなかったかもしれない物語だったかもしれません。(要は、あまり好きではなかった(笑)。) 或るジョディ・フォスター映画を想起しながら(そもそもタイトルが或る状況を示唆しています)、デニス・ルヘインの"Since We Fell"のように収束していく物語と言ってもいいのかもしれません。 幕切れはとても好ましい。スリラー故に理由を話すことができないことがとても歯がゆいけれども、尽きるところ、私もまた「大切なのはそれだけ」なのだと思います。ケチをつけながらもここに来て、そのタイトルの奥深さに共感を抱くことになりました。 | ||||
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