ホテル・アルカディア
評判
ホテル・アルカディアの評価:
3.33/5点 レビュー 3件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ホテル・アルカディアの評価:
3.33/5点 レビュー 3件。 - ランク
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掌編は6本、5本、4本……と1作ずつ減っていき、その合間に「愛の・性の…」と7つのアトラスが挿入される。そこにおいては冒頭の導入(「愛のアトラス」)同様、物語が多層的に、変奏の様に語られていく理由が明かされていく。言い換えるならば物語が変奏されていく理由自体も、そのように変奏されていくのである。
考えてみるにこの作品は7という数字が重要な意味を持っている。ホテルに逗留する芸術家、アトラスの数、そしてこの物語の結末。
惜しむらくは物語の収斂だろうか。結末も『そう』であることを選んでしまった以上、この物語はいわゆるグランド・フィナーレにはなりえない。そうした魅せ方をしてしまったことで「魅力的な内容を含んだ、物語ることに意味のある短編集」にこそなれたものの、「魅力的な短編でもってつくられた長編小説」となれなかったことが、個人的には非常に惜しい。
甲乙つけがたいベストは「恥辱」と「A#」。
前者は幻想と残酷さ、歴史の深みを感じさせ、後者は音楽のもたらす麻薬的多幸感と災厄の存在を救っているところが◎。