俘虜記
評判
俘虜記の評価:
4.24/5点 レビュー 34件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21〜27 2/2ページ
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俘虜記の評価:
4.24/5点 レビュー 34件。 A ランク
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本書の白眉は著者が自分で自分に「お前は今でも俘虜ではないか」と問いかける一文だ。
本作は 舞台設定こそ 俘虜収容所だ。しかし戦後六十余年を過ぎた二十一世紀の現在に
読んでいて迫ってくるものは本作に描かれる人間の姿が少しも古臭くない点にある。いや
読んでいて自分の周囲と自分自身の姿が喝破されている気がして いささか苦しい思い
すら感じた。
本作は帰国直前で筆が置かれている。帰国後の著者は描かれていない。但し 本作を
書いているのは 「帰国後の」著者であり その彼自身が「お前は今でも俘虜ではないか」
と書いた点が重い。
本作は戦争を描いたものではない。戦争は 書いた材料に過ぎない。書いた事は
徹底して「人間とはどういうものか」に尽きる。その厳しい目は書いている著者
自身にも突き刺さっている。自分を突き刺す文体が このように冷静で淡々と
しているのも初めて見た。